【概要】焚き火のルールとマナーについて。焚き火の準備、焚き火中、撤収時の3パターンに分けて解説。予想外のことになった焚き火の対処法についても。

火事や事故に気を付けつつ、周囲のキャンパーにも配慮して焚き火を楽しむ

画像1: 火事や事故に気を付けつつ、周囲のキャンパーにも配慮して焚き火を楽しむ

焚き火のルールは、基本的にキャンプ場のルールが最優先。直火の可・不可、焚き火の終了時間、焚き火後の灰の処理など、キャンプ場にチェックインする際に、きちんと確認しておきたい。そのうえでさまざまな配慮をして、安心・安全に焚き火を楽しむようにしよう。

また火事や事故ばかりではなく、周辺のキャンパーに迷惑をかけないようにするのも焚き火のマナー。

画像2: 火事や事故に気を付けつつ、周囲のキャンパーにも配慮して焚き火を楽しむ

風下のキャンプサイトを意識して、煙が出ないように薪をくべる、火の粉が遠くまで飛ばないように炎を小さくするなど、周囲への気配りも忘れないようにしよう。

火の扱いはひとつまちがえると大きな事故につながる。知らなかったでは済まされないので、きちんと身につけておこう!

焚き火の準備

火をおこす前に消火の準備

画像: 火をおこす前に消火の準備

万一に備えて、すぐに焚き火が消せるように、バケツ1杯の水を用意しておこう。バケツはプラスチック製でもいいが、溶けたり割れたりする心配があるので、できれば金属製のものを選びたい。

このほかに、エアゾール式の簡易消火具を用意しておくと、焚き火以外の火のトラブルにも対応しやすいので安心。家庭の台所に常備しておき、キャンプの際に持ち出すようにすれば一年中役に立つ。

枯れ葉が多い場所では焚き火をしない

画像: 枯れ葉が多い場所では焚き火をしない

枯れ葉や枯れ草など、周りに火が燃え移る危険がある場合は、決して焚き火を行わないように。危険のない場所で、焚き火をするようにしよう。

また、キャンプサイトに立ち木がある場合は、立ち木の近くでの焚き火もNG。熱は思いのほか上方に届き、枝にダメージを与えかねないし木の幹や根を焼いてしまう恐れがある。焼けてしまったことで、木が立ち枯れてしまう恐れもあるので、十分に注意。

草地や芝生では焚き火シートを

画像: 草地や芝生では焚き火シートを

草地や芝生のキャンプサイトでは、焚き火台を使っていれば安心だと思いがち。しかし、熱い灰や焼けた薪が落ちてしまうと、草や芝生を焼いてしまう場合がある。

また地面から火床までの高さが低い焚き火台の場合、輻射熱で芝生を焼いてしまうこともある。

そんなことにならないように、焚き火台の下には耐火性・断熱性の高い「焚き火シート」や台を敷くようにしよう。

強風時は焚き火をしない

画像: 強風時は焚き火をしない

風が強いときに焚き火をすると、火の粉が遠くまで飛んでいって隣のサイトのテントに穴をあけたり、ひとつまちがえれば山火事を起こす危険性もある。強風のときは焚き火は中止しよう。

強風の目安は、木の枝が絶えず動いていたり、砂ぼこりが舞ったりするくらいの風速4m。また焚き火を始めたけれど、風で炎が横に流れるという場合も危険なので中止すること。

焚き火中

煙や火の粉で迷惑をかけない

画像: 煙や火の粉で迷惑をかけない

焚き火の煙や火の粉がどこに向かうのか、常に風下に注意すること。

焚き火から煙を出にくくするには、まず湿った薪や生木を燃やさないこと。そして十分に酸素が取り込めるよう、薪と薪の間に隙間をつくり、新鮮な空気が入ってくるようにすることだ。

火をおこして大量の煙が出るようなら、薪が湿っている可能性も。薪を替えるか、乾かすか、焚き火を中止することも考えたい。

そばを離れず目を離さない

画像: そばを離れず目を離さない

焚き火をするときは、絶対にそばを離れず、焚き火から目を離さないこと。薪がはぜて何かに引火したり、ほかの家族の子どもがサイトに入り込んで焚き火台につまずいたりするなど、予想できないことが起こる場合もある。そんなとき火の番がいれば、大事にならずにすむ。

また子どもがいる場合は、子どもだけに火の番をさせないこと。必ず大人も一緒にいるようにする。

新聞紙などは燃やさない

画像: 新聞紙などは燃やさない

火をおこすときや火力を上げたいときに、新聞紙や落ち葉を使う人がいるが、これはNG。紙や枯れ葉は燃えると灰を巻き上げてしまうので、周囲のキャンパーに迷惑をかけることになりかねない。

火をおこす際の火種には着火剤、消えそうな焚き火の火力を上げたいときは細く割った薪や乾燥した小枝を入れるようにする。もちろんゴミを燃やすのは論外の行為だ。ジェル式着火剤の追加も危険なのでやめよう。

火を大きくしすぎない

画像: 火を大きくしすぎない

焚き火は、家族や仲間と静かに会話を楽しめる大きさが一番癒やされる。あまり大きくすると、癒やしどころか恐怖の対象になってしまう。

焚き火は、火力をコントロールできなくなるほど大きくしないのが基本だ。目安として薪を動かす程度で、火力を変えられない火を“大きな火”と考えておこう。つまり薪を動かして火が弱まれば、火力調整ができているといえる。

焚き火の撤収

直火をしたら跡を残さない

画像: 直火をしたら跡を残さない

直火OKのキャンプ場は少なくなってはいるが、まだ楽しめるキャンプ場もある。そんなキャンプ場で直火を楽しんだら、焚き火の痕跡が残らないように、きちんと原状復帰すること。

灰や焼け残った薪を取り除き、カマドに使った石は、焦げた面を下にして置いておく。焼け跡には砂や土をかけてならす。こうしておけば、次に訪れるキャンパーも気持ちよくキャンプを楽しめる。

消火を確認して寝ること

画像: 消火を確認して寝ること

焚き火が終わったら、火が完全に消えているかどうかを確認して、灰や焼け残った薪などを処理しよう。決して火がついたまま、寝てしまわないこと。

就寝するまでに焚き火を終えるのも、テクニックのひとつ。就寝間際に、燃え尽きるまで時間がかかる太い薪や広葉樹の薪を燃やし始めないこと。燃えるのが早い針葉樹の薪か、区別がつかなれば細い薪を使って楽しむようにする。

キャンプ場の指示どおりに処理

画像: キャンプ場の指示どおりに処理

焚き火のルールやマナーは、ここに紹介したとおり、さまざまある。けれど、一番優先したいのは、キャンプ場のルールだ。

灰や焼け残った薪は「灰捨て場に捨てる」「持ち帰る」など、キャンプ場によって処理の仕方が異なる。チェックイン時に必ずキャンプ場のルールを確認し、指示どおりに処理すること。

同様に、あらかじめ灰捨て場の位置を確認しておくことも忘れずに。

薪を燃やしきって灰にする

画像: 薪を燃やしきって灰にする

焚き火は、薪を完全に燃やしきって灰にするのが基本。しかし、就寝時間やチェックアウト時間が迫っていて、完全燃焼させる時間がないこともある。そんなときは、薪を1本ずつバケツの水に浸けるか、火消しツボに入れて消火しよう。

火消しツボを使う場合、薪を消火できても、火消しツボ自体が高温になる。冷めて持ち運べるようになるまで、時間がかかることも考慮しておきたい。

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