旅が好きだったふたり。毎回、旅館やペンションに泊まっているのももったいない、と車中泊することに決めた。そして手に入れたのが、ディーラー純正のキャンピングカー。カスタマイズを続け、自分仕様へと進化する。
そっくさん(左)&ゆっかさん(右) プロフィール
快適就寝術を披露してくれたそっくさんとゆっかさん。室内にはたくさんのこだわりが詰まっていた。旅が好きで車中泊を始め、いまでは車中泊の仲間も増えてきたという。今回はカーネル編集部のイベントでのツイートに反応し、誌面出演権をゲットしたのだった。
車中泊の快眠の秘密は車内の「ゾーン分け」
旅行好きにとって、車中泊は魅力的に感じることだろう。自由に行動できて、好きな場所、好きな時間に滞在できる機動力は車中泊ならでは。
そんな魅力にハマってしまったのがそっくさんとゆっかさん。クルマで寝るという発想の転換で、行動パターンは大きく変わっていった。
車中泊に興味を持ったふたりはキャンピングカーショーへ。そして、出合ったのがハイゼットカーゴをベースにしたキャンピングカーだったという。ディーラーのオプションで注文できるので、初めてのキャンピングカーであっても安心できる、と感じたのも購入のきっかけになった。
リアサイドにキャビネットが取り付けられ、就寝時にはアルミの枠にマットをセッティングして、ベッドを展開するレイアウト。
本来であれば、リアゲートまでベッドエリアとして利用するのだが、そっくさんたちは、リアエリアは収納スペースとして使い、ベッドをフロント側に少し伸ばして使っているのが特徴。
よく出かけるスポットは富士山の見える場所だという。富士山を見ながら車内でのんびりするのが大好き。室内にも、たくさんの富士山アイテムが並んでいる。旅先で見つけると、どうしても欲しくなってしまい、その数は増える一方だ。
室内には数々のカスタマイズやアイデアグッズも。快眠グッズをオリジナルで作製して、販売まで行っているほど。
そして、車外のルーフキャリアには、くつろぐためのフロアを設置して、オリジナルペイントを施した。このように、快適性とデザイン性を追求しながら、今後もさらなる進化を遂げるのだろう。
ゾーンを分けて空間を広げるレイアウトアレンジ
ベッドエリアをフロント側に移動して使っている。フロントシートを完全に倒して、マットでフラット化。ふたりにはピッタリサイズだという。
リアは収納スペースとして使っている。ポータブルバッテリーを2台搭載し、大きな冷蔵庫を稼働する。カーテンで全体を覆うこともできる。
リア側を収納スペースとして使っているが、フロントシートを倒すことで、フロントエリアまで空間が広がっている。
富士山好きなので、どうしても増えてしまうグッズたち。富士山の近くで車中泊しながら、富士山カップでくつろぐのが至福の時でもある。
ベースはディーラーオプションのキャンピングカー
マットの下にあるアルミの角パイプが純正のベッドキットになる。本来であれば、フロント側のフレームまでがベッドなのだが、延長しているのがわかる。
ベッドマットは2分割であったが、リア収納スペースをそのままにしておきたかったので、マットをさらに半分に分割して、カバーを取り付けて使っている。
くつろぎ空間が完成するアイデアアイテムたち
必須の快眠アイテムは目に優しいLEDランプだという。そのためゴールゼロなどに使えるランプシェードを開発。こちらのアイテムは http://freesite.co.jp/ でも購入できる。
寝るときはしっかりと湿気を排気するのが大切ともいう。そのために作ったのが電動ファン。窓にワンタッチで取り付けられるように作ったのだが、稼働率は低かったとも。
電源なしのキャンプサイトで冷蔵庫などを使っていると、電源が切れてしまうこともある。そんなとき、便利なのがソーラーパネル。晴れていれば、すぐに電源が回復する。
空間を広げるために考えて作ったのが、ステアリングに取り付けるカバー。背もたれとしても使えるし、寝ているとき、不用意にホーンボタンを押すこともない便利なグッズだ。
写真:中里慎一郎
文:渡辺圭史
出典:カーネル2022年11月号vol.57