価格、手間、防寒性 どれを重要視するかが選び方のヒント
車中泊の必需品のひとつが、カーテン/シェードだ。窓をふさいでプライバシーを確保するほか、冬場は冷気を遮断、夏場はまぶしい日差しをカット&車内温度の上昇を防ぐなど、様々な役割を担ってくれる。しかし、どちらを選べばいいのだろう。こちらの記事では、カーテンとシェードを対象に、そのよい点、気になる点をあげてみた。取材を通して見えてきたことは、価格、手間、防寒性のどれを重要視するかということ。それが選ぶヒントになりそうだ。
カーテンのNICEなポイント!
◎ 開け閉めするだけだから、就寝、出発準備が早い!
カーテンレールを車内に取り付けてしまえば、あとは開け閉めが簡単なのが、カーテンのいいところ。就寝準備も出発準備も、手間がかからず、素早くできる。
◎ 窓を開けられるので、車内に風を通せる!
窓に装着しているシェードと違って、カーテンはクルマのボディ側に付いているので、窓を大きく開けやすい。窓を開ければ、カーテンのすき間から風を取り込みやすく、夏の車中泊で換気をしやすい。
◎ リアゲートを開けても、車内が見えずに安心!
製造メーカーにもよるが、リアゲート部のカーテンをボディ側に設置するものもある。そのタイプだとリアゲートを開けても車内が丸見えにならないので、まだ車内で就寝中の人がいるときなどに重宝する。
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カーテンのちょっと気になる点
△ カーテンレールを自分で設置する手間がある
カーテンは、カーテンレールを自分で設置するものが多い。レールを曲げ加工し、車体にビス打ち、または強力両面テープで設置するなど、最初に作業が必要だ。車体へのビスを打ちは、クルマのボディに穴を開けるということ。これに躊躇してしまう人も。
△ フロント窓用のカーテンが少ない
フロント窓は大きく傾斜しているため、カーテンの設定はきわめて少ない。フロント窓に関しては、シェードに軍配が上がる。ただし、前席と2 列目席の間に設置する、間仕切りカーテンを使う手も。
△ 高価なものが多い。ただし......
メーカー純正オプションも、社外品の車種別専用設計カーテンも、質がいいものはそろって価格が高め。ただし車種に関係なく取り付けられる汎用カーテンは安価に購入できる。
シェードのNICEなポイント!
◎ フロント窓から小窓まで、すべての窓にぴったりフィット!
車種別専用設計のシェードなら、クルマの窓枠に合わせてつくられているので、すべての窓にすき間なくフィット。大きなフロント窓、ピラー脇の小窓までカバーできるのは、シェードならでは。
◎ 断熱性の高いものが多く、冷気を遮断してくれる!
メーカーによっても違うが、多くのシェードは多重構造が採用されており、断熱性の高いものが多い。冬は窓から伝わる冷気を遮断、夏は強烈な日差しをカットし、車内温度の上昇を抑えてくれる。
◎ 車種専用設計のカーテンよりも、手頃な価格で手に入る!
製品にもよるが、全般的にシェードのほうが価格が手頃。カーテンは防炎加工や遮光1級などのグレード、またミシン縫いの手作業などがあるため、品質にこだわるほど、高くなってしまうのだ。
シェードのちょっと気になる点
△ 装着、取り外しに少し時間がかかる
基本的にシェードは、就寝時に取り付けて、運転時には外す必要がある。窓のすべてに、シェード付属の複数個の吸盤を脱着するものが多く、この手間と作業時間を気にする人が多い。
△ 取り外したあとは、収納スペースが必要
窓から取り外したシェードは、そこそこかさばる大きさなので、車内での収納スペースが必要だ。ただし、取り外したシェードをクッションカバーに収納し、クッション代わりにするというアイデアも。
△ 場所によっては装着しづらいことも
クルマの窓に配されている熱線やアンテナ線上は、吸盤が吸着しづらく、シェードが剥がれてしまうことも。これを回避するには、吸盤のハトメ位置をずらしたり、吸盤用補助板を使うなど工夫が必要。
結論 併用するのが一番快適かも?
製品にもよるが、一般的にカーテンは高価、シェードは少し安め。
開閉が簡単で、夏は風を通してくれるのがカーテンの魅力。いっぽう、装着の手間はかかるが、冷気遮断に優れているのがシェード。
双方、得手不得手があるので、併用するのが快適かも。夏はシェード+風を通したいところはカーテン、冬は併用づかいでさらなる断熱!なんて使い方はいかが? どちらかひとつを選ばなければいけないわけではないので、車中泊の時期や場所、お財布などと相談しながら検討してほしい。
※こちらの記事は車中泊専門誌『カーネル』2018年秋号から抜粋、再編集したものです。
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