DIYに挑戦&サポートするのは……
(右)ちょもかさん
車中泊やキャンプを楽しみながら、YouTubeやInstagramなどのSNSで情報を発信。自転車にも乗っていて、自転車&キャンプなど、独自の新しい世界観を展開する。愛車はダイハツ・ハイゼットカーゴ。
(左)鈴木大地さん
さまざまなバンライフ車両を作ってきたクルマ作りのプロフェッショナル。DIYアドバイザーとして、幅広いDIYのワークショップも行っている。株式会社earth代表。
漆喰風の白い車内空間に+α
▼前回のDIY▼
左側の壁面を白くすることをゴールに作業がスタート。ニッペのマルチミッチャクプライマーで下地を作ったら、モルモルを塗っていく。軽自動車の内装は鉄板が剥き出しになっているので、うまくモルモルが密着してくれるか心配。
そこで、薄く塗ってから少しずつ塗装面を厚くしていった。モルモルはすぐに乾燥しないので、何度もやり直しが可能。ちょもかさんもお気に入りの形が現れるまで、何度もやり直していた。
モルモルを塗り終えたら、マスキングテープを剥がす。くっきりとした境界線が現れる、気持ちいい瞬間だ。モルモルが固まっていないので、せっかく完成した表面の模様に触らないようにテープを剥がし、あとは乾燥を待つだけとなった。
すると、ちょもかさんが何やら鈴木さんに相談している。北海道旅行で気になっていた小物入れを作りたいようだ。テーブルを使用しているとき、手を伸ばしてさっと小物が取れるような棚が欲しいという。
右側側面もモルモルで漆喰風の壁を作る予定なので、最終仕上げは考えず、仮の棚をなるべくシンプルに作ることとなった。
設置にはクルマに最初から付いているネジ穴を使う。サイズはM6なので、対応のビスを買ってくれば、簡単にパーツなどを取り付けることが可能。棚を取り付けて、中にライトを仕込んでみたらディスプレイケースのような存在感も出てきた。
そんな棚をちょもかさんが楽しそうにデコレーションしている。まだまだクルマは未完成だが、みんなで楽しめる空間が着々と完成に向かっているのを実感できる光景だった。
①イメージを膨らませて
壁塗りを終えて、塗料が乾くのを待っている間、新たな作業をスタートさせた鈴木さんとちょもかさん。
スライドドア上部へ何かを設置する模様。鈴木さんがイメージを作っていき、パネルソーを使ってあっという間に部材がそろっていく。イメージどおりのパーツが完成するのか?
②パーツを準備
切り出したパーツのひとつに大きな穴を開ける。板にカットするラインを引いて、加工の準備。
角が丸まっている四角い穴を作るため、四隅をホールソーで穴を開けて、その穴の外側をカットして形を作っていく。
最初に小さな穴を開けて、ホールソーがずれないようにするなど、ていねいな作業が続く。
「完成! 何になるかわかるかな?」
③ボックスが完成
作っていたのは、車内の新たな収納スペースとなる棚だった。四角い箱を作って、最終仕上げ。ボンドを塗って、フィニッシュネイルで仕上げる。
鈴木さんの工房では、ちょもかさんは電動工具を使って作業を行ってきたので、その手つきも慣れてきた様子。ますますDIYにハマってしまいそう。
「小物収納のボックスが完成しました!」
④セッティング&デコレーション
L字型アングルを使って棚を固定。ハイゼットカーゴにはこの位置にネジ穴があるので、M6のビスを使って固定。
L字型アングルの角度も調整して、棚が水平になるようにしている。意外としっかりと固定できて、小物入れとしては十分な棚が完成した。
棚の中にフィギュアを入れて、ディスプレイしたりして、使い方もいろいろとアレンジできそうだ。
⑤車内の飾り付け
今回モルモルを塗った左側リア側面には、ちょもかさんがオーダーしたグラフィックを飾ることに。ライトなども取り付ける予定だが、イメージをつかむために、グラフィックを飾ってみた。
壁に直接ビスを留めてみたが、モルモルは割れることなく、しっかりと固定することができた。グラフィックと壁もいい感じに調和している。
⑥ついに“白い空間”が完成!
今回、左側の側面だけを漆喰風に加工したが、室内のイメージは大きく変わった。全体が白くなることで、室内に広がりを感じる。課題は天井と側面の間をどのように処理するか。次回をお楽しみに!
ちょもかさんの車内家具にさりげなく取り付けられたプレート。よくみると鈴木さんの会社の名前がしっかりと(笑)。
【車中泊DIY講座】ちょもかのハイゼットカーゴ・カスタム大作戦 過去記事一覧
写真:中里慎一郎
文:渡辺圭史
協力:日本ペイント nipponpaint.co.jp
初出:カーネル2024年9月号vol.68