【概要】車中泊専門誌『カーネル』のUSAブランチによるアメリカ大陸横断1万2000kmロードトリップレポート第10弾。マイアミビーチ~ヒルトンヘッド・アイランドまでの旅を紹介。アメリカのフリーウェイやライセンスプレートについても。

“聖なる都市”と呼ばれる多数の教会がある美しい街並み

数あるアメリカの都市のなかでも、欧米人が最も旅行で訪れたいベスト・シティに何度も選ばれているのが、サウスキャロライナ州チャールストン。

メインランドの東海岸を南北に走るI-95沿いから、1時間ほど東に走った場所にある。

画像: レインボーストリートと呼ばれるカラフルな外壁の建物が並ぶ通り。キャリッジ(馬車)を使った歴史案内ツアーも行われている。

レインボーストリートと呼ばれるカラフルな外壁の建物が並ぶ通り。キャリッジ(馬車)を使った歴史案内ツアーも行われている。

この街に入るとすぐに感じるのが、カラフルなペイントが施された、歴史を感じさせる美しい建物が続いていること。

さらに、街のいたる所にそびえる尖った屋根をもつ教会が、いくつも建てられていて、チャールストンのスカイライン(連続する屋根や山が作り出す様子)が、人気を博していることがわかる。

画像: 大きな湾は波がなく穏やかで、数多くのピア(桟橋)などが建造されている。

大きな湾は波がなく穏やかで、数多くのピア(桟橋)などが建造されている。

複数の川が流れ込む湾状の地形で、古くから港湾として栄えてきた街。

画像: 古い建物に飾られた紋章は海に関連するアイコンが描れる。

古い建物に飾られた紋章は海に関連するアイコンが描れる。

アメリカの歴史をさかのぼると、ヨーロッパ各国からの入植時代、ネイティブインディアンとの争い、そして南北戦争の中心地など、歴史上は争いの絶えない場所だった。

画像: 尖塔状の屋根の教会がいたる所に。ヨーロッパの面影が色濃い街は魅力的だ。

尖塔状の屋根の教会がいたる所に。ヨーロッパの面影が色濃い街は魅力的だ。

それにもかかわらず、多くの教会が建てられた美しいこの街の様子は、訪れた人が何度もリピートしてしまうのもうなずける。

それは、いまの時代に求められるデスティネーションとしての魅力を備えているからだ。

画像1: “聖なる都市”と呼ばれる多数の教会がある美しい街並み

大きな魅力は美しい街並みだけではなく、レストランやカフェのグレード、そしてホスピタリティあふれるホテルのサービスなど多岐に渡り、一度訪れた人は、その魅力にとりつかれてしまうそうだ。

画像: 風情あふれるストリートが多く、どこを切り取っても絵になる。

風情あふれるストリートが多く、どこを切り取っても絵になる。

ボクたちも、初めて訪れてみて、その優しいカラートーンに包まれた街並みに一瞬で魅了された。

画像: チャールストンポートに停泊する巨大クルーズ船・カーニバル。古くから栄えた港町でさまざまな港湾施設がそろうなか、戦争の碑なども立てられている。

チャールストンポートに停泊する巨大クルーズ船・カーニバル。古くから栄えた港町でさまざまな港湾施設がそろうなか、戦争の碑なども立てられている。

港に出てみると、ロイヤルカリビアンなどの巨大なクルーズ船が停泊していて、人気の旅スポットであることがうかがいしれる。

画像: ジョージア州は桃の産地で、とにかく州を上げてのピーチ推し。季節に合わせて複数種が収穫できるようで、ピーチフレーバーのお酒などもあり、広く楽しまれている。

ジョージア州は桃の産地で、とにかく州を上げてのピーチ推し。季節に合わせて複数種が収穫できるようで、ピーチフレーバーのお酒などもあり、広く楽しまれている。

ビーチリゾートで過ごす時間や、アメリカならではのワイルドなマウンテンハイクもいいけど、時にはゆっくりと歴史を感じながら、街の散策も悪くない。

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画像2: “聖なる都市”と呼ばれる多数の教会がある美しい街並み

「アトランタ=黒人比率が高い街」という認識だったが、実際に行ってみると白人層も多いことがわかった。

街の中心部は比較的整理されていて、近代的なニュータウンなども続々と誕生している印象だ。古いシアターが外装デザインを活かしたまま利用されているのは、アメリカの街ではよく見る光景。

画像3: “聖なる都市”と呼ばれる多数の教会がある美しい街並み
画像4: “聖なる都市”と呼ばれる多数の教会がある美しい街並み

アトランタの街の中でも「バックヘッド」というエリアは特に開発が盛んで、イケてる街として進化している。

すてきなレストランやカフェ、ハイブランドのリーテルショップ、ホテルなどが並び、週末には高級車に乗ったローカル(地元の人たち)が朝からやってくる。

CHECK!① ガスステーションのフードコーナーは超充実

画像: CHECK!① ガスステーションのフードコーナーは超充実

フードのラインアップが充実しているガスステーションも少なくない。ここに掲載した写真は、すべて1軒の店内で見つけたセルフサービスで販売されているフードたち。

ホットフードはピザ、バーガー、ホットドッグ、タコスなどがそろえられ、自分で後乗せできるトッピングも充実。

アイスクリームやドリンクなどの種類も豊富で、こちらもトッピングが選び放題だ。

なかでも地域性が出ておもしろいのがボイルド・ピーナッツ。ロードトリップが発展しているアメリカならではのサービスだ。

CHECK!② タイヤの空気圧管理はリアルタイムで

画像1: CHECK!② タイヤの空気圧管理はリアルタイムで

現在アメリカで販売されている新車は、リバースモニターやタイヤの空気圧警告灯が標準装備されていなくてはならない。

これは法律で義務付けられているが、我が家の2006年型MPVはその法案決定直前のモデルのため、空気圧警告灯は備えられていない。

画像2: CHECK!② タイヤの空気圧管理はリアルタイムで

日本では異物を踏んでパンクするようなことはほとんどないけど、アメリカの道路事情的には、まだまだパンクのリスクは低くない。そこで後付けのエアプレッシャーモニターを付けている。

過去のロードトリップでは、実際にこの警告ブザーが鳴り、エアが抜けきる前に減速したことで何度か助けられたことがあるほど。

$30ほどで購入できるこのモニターは、長距離トリップだけでなく、普段使いにも必須。

取り付けはタイヤのエアバルブの先端にセンサーを取り付け、シガーソケットにディスプレイを差し込んで、Bluetoothで接続するだけ。超簡単でおすすめです。

CHECK!③ My Favorite Roadside Dinner ワッフルハウスは旅の強い味方

画像1: CHECK!③ My Favorite Roadside Dinner ワッフルハウスは旅の強い味方

東海岸に行くと必ず目にする、ロードサイドに建つ古いダイナースタイルの店がワッフルハウス。1955年に誕生したこの店は、現在全米25の州で約2000店を運営。

ローラースケートを履いたオネーサンこそ出てこないが、50’sダイナーの雰囲気が残されたシンプルなデザインの内外装がいい。

画像2: CHECK!③ My Favorite Roadside Dinner ワッフルハウスは旅の強い味方

メニューはいわゆるバーガーやサンドイッチなどのアメリカンメニューで、お約束のTボーンステーキもオーダーできる。

特別なごちそうというわけではないが、自分的には気取らない雰囲気で、アメリカの日常が24時間味わえるこのダイナーが超お気に入り。

画像3: CHECK!③ My Favorite Roadside Dinner ワッフルハウスは旅の強い味方

今回のロードトリップ中にも、3回もお世話になりました。地元のカリフォルニア州にはまだ出店がないのがとても残念!

CHECK!④ ブランニューなホテルを狙って快適なナイトステイを!

画像: CHECK!④ ブランニューなホテルを狙って快適なナイトステイを!

アトランタでの宿泊先に選んだのが、しゃれた内外装で最近要注目なaloft。

新しく開発されているオフィス街に建てられたブランニューな物件を見つけたので、迷わずネットで予約。

外観やロビーもデザインがイケていたし、客室もPOPなデザインと充実したアメニティやオーディオ装備でゴキゲン!

ちなみに最近のホテルのTVは、NetflixやHuluなどが最初からビルトインされたものも多くて便利だけれど、自分のコンピュータを使ってダウンロード済みの映画なども見たいので、旅には必ずHDMIケーブルも持参する。

意外と隣室のTVの音も気になるので、深夜まで映画を見たいときにはヘッドホンも必要。

Bluetoothを経由して、ふたり分のエアポッズに音源を分けて飛ばせる、3.5mmジャックに接続できるアダプターもあるので、そういったアイテムも利用したい。

CLOSE UP! 終日ドライブが続いても疲れにくいアメリカのロードトリップ

今回のロードトリップで走った総走行距離は12000km。比較対象が少ないけど、ざっくりいうと地球の直径より少し長い距離。

よくもこれだけを一度のトリップで走ったなと思うけれど、ほとんど移動しない日もあるから、移動ばかりの日は800km以上を走ることも。

自分は運転も好きだし全然飽きないけど、最近気がついたことがある。それはアメリカのフリーウェイを延々と走っても、あまり疲れないということ。

理由は単純にそのほとんどが直線でカーブがないから。これはほぼ助手席に乗っているパートナーも同じ感触を得ているから、まちがいないはず。今回の長距離ロードトリップでの新しい発見だった。

写真、文:Yusuke Makino, June(カーネルUSAブランチ) 
取材協力:ミシシッピ・リバー・カントリー 
http://mrcusa.jp 
初出:カーネル2023年9月号vol.62 

★マツダ・MPVでアメリカ大陸横断ロードトリップ①~⑩

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