電気自動車はどのくらいの時間、エアコンを使える?

いま、世界の自動車メーカーの多くが、エンジン車からEV(電気自動車)への転換を模索している。特に欧州ではEV販売が伸びており、昨年は販売の1割を占めるほどになっている。
そうした世界の動きに応じて、日本でも数多くのEVがデビューしている。昨年の秋の日産「アリア」を筆頭に、5月にはトヨタ「bZ4X」、スバル「ソルテラ」、日産から軽自動車の「サクラ」と三菱自動車の「eKクロス EV」が発表・発売された。まさにEVラッシュだ。
そんなEVを車中泊に使うとどうなるのだろうか?
まず、車中泊的な目で見たEVの魅力は、停車中に長時間、エアコンが使えることだ。理論的には、バッテリー容量がカラになるまでエアコンを使い続けることができる。
もちろん、エンジンがないのだから無音&無振動。つまり、誰にも迷惑をかけずに、停車中にエアコンが使える。これはうれしい特徴だ。

では、実際に、どれくらいの時間、エアコンを使えるのか? ところが、カタログや資料をいくら探しても説明はない。
よく考えてみれば、それも当然だ。エアコンは、外気温、室内の設定温度、乗車する人数によって負荷が異なる。そのため、どれだけ電力を消費するのか、定量的に説明しづらいのだ。
そこで5月中旬の関東エリアで試してみた。
よく晴れた5月の夜は12~18℃と快適な温度だ。そこに23℃設定として、66kWhの電池を搭載する日産のアリアで車中泊を実施。温度的に冷やすだけでなく、温めるモードにも入っていたはずだ。
使用したのは日産のEVフラッグシップ アリア(ARIYA)

これまで10年以上もEV「リーフ」を販売してきた日産が、次世代のEVフラッグシップとして投入したのがクロスオーバーEV「アリア」だ。
昨年の秋に66kWhの電池を搭載する2WDモデルが539万円で発売を開始。今後は4WDや、90kWhモデルの追加も予定する。

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