【概要】なんと、ハイエースベースのキャンピングカーの床下収納をお風呂に! 車中泊の達人であり、車中“浴”の達人でもある、きらTVさんの愛車を紹介。ハイエースあらため「風呂エース」、必見!
車内で温泉を楽しめる、それが「風呂エース」!
それを見た誰もが驚きの声を上げて彼に声をかける。それもそうだ。ハイエースの中でお風呂に入っている人物がいるのだから。
車中泊……および車中浴の達人「風呂エース」の持ち主のきらTVさんだ。
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きらTVさん プロフィール
「素人」を名乗りながらも自身で本格的なカスタムをしてしまう個性派バンコンオーナー。同名のYouTubeチャンネルでは、車中泊旅やさまざまなDIYを多数紹介している。
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「ケイワークスさんでこの車を見たとき、ステンレスの床下収納がお風呂になるなと思いました。担当の方は強制的にはいけるが、保証はできませんと言っていましたね(笑)」
せっかく買ったキャンピングカー。錆や汚れを恐れる人も多いなか、実践派のきらTVさんは床下収納にお湯を沸かして入浴。
やってみると、これがかなり気持ちいい。温泉施設に行くよりも手間はかかるが、これ以上ぜいたくな移動式露天風呂はないだろう。車とは好奇心を満たす楽しいツールであるのだと再認識。
自身で手がけた外装も、ラグジュアリーなキャンピングカーのイメージと逆行してワイルドだ。 ビジュアルからスローガンは「男の要塞作り」なのかと思いきや。
「以前のクルマ旅は、ホテルを探して泊まるスタイルでした。ホテルがなかなか見つからずに遅くなってしまったときは、寝ている子どもを起こして、チャイルドシートから移動させることも。これではダメだと思って、キャンピングカーを買うことを決めたんですよ」
その本質は普遍的なひとりの父親としての思いやりだった。
「車中泊する際は、子どもたちに広いスペースを。自分は後部の隅で眠るんです」と、笑いながら横になって見せるきらTVさん。武骨な風呂エースのなかに、楽しい家族の週末が見えた。
思いつきをカタチにした、移動できる露天風呂
入浴の準備。火にかけたフレキパイプの中に、シンクの温泉が循環し続けることで、徐々に入浴に適した温度に。
温かいお風呂ができ上がるまでの時間は、自慢のコーヒーをていねいに淹れるのにもってこい。
ポンプはLOGOS のモバイルシャワー。お湯を循環させるのにも役立つ優れもの。乾電池とDC 電源対応なので使い勝手がいい。
外観も自分好みにとことん仕上げる
「専用パーツが高い」という理由でテールガードを溶接して自作。
単管パイプで作ったバンパーガードもボディに合うようブラックにチェンジ。
縞鋼板パターンのマットは塗装後、わざとこすって金属のような質感を演出。マットフラップももちろん手作り。
温泉を入れたタンクをいくつも積載できるヒッチカーゴはなんと廃材を利用。
収納もルックスもこだわりのセンタ―コンソール
木材をカットするところから手作りしたセンターコンソール。バーナーで焦げめをいれ、手触りにもこだわった。後部のドリンクホルダーを見れば、同乗者にも気使って作られているのがわかる。
すっきりとしていながらも収納力は抜群で、欲しいものはすべて運転席から手が届く。
出典:カーネルvol.49 2021年春号
写真&文/日本を旅するうめの