【概要】キャンピングトレーラーのレジストロ・クコをキャンプや仕事、趣味の映画鑑賞に活用しているオーナーを紹介。トレーラーを選択した理由や使い方、室内の装備など。

キャンプに行くとき、長距離のドライブとなることが多い。そんなとき、快適に移動するにはどうすればいいのか? その答えがトレーラーという選択だった。使用人さんのスタイルを紹介しよう!

プロフィール 使用人さん

運転時の快適性を求めたとき、乗っていたクルマに乗り続けることが最適と考えた使用人さん。ヘッド車両を切り離して、旅先で自由に移動できることも、トレーラーを選んだ理由のひとつ。リモートワークなども多く、自宅でもトレーラーが仕事部屋として活躍している。

レジストロ・クコ+ボルボ XC60

全長3525×全幅1700×全高2240mmというコンパクトなトレーラー「レジストロ・クコ」。このサイズになると、けん引車両のサイズをあまり気にすることはないという。ヘッド車のほうが全幅が大きいので、細い道であっても、前のクルマが通ることができば、トレーラーも入れることがわかる。

カーポートに合わせてサイズをセレクト

YouTuberである使用人さんのキャンピングカーは、トレーラーのレジストロ・クコ。コンパクトなボディに、オールドアメリカンスタイルのデザインが特徴的なクルマだ。

キャンプが趣味だったので、キャンピングカーショーを軽い気持ちで見学に行ったのが転機だった。

「キャンピングカーへの興味はありましたが、運転への不安もありました。長距離は疲れないのか、普段使いできるかなど、いろいろなことを考えていたのですが、トレーラーなら、そのすべてが解決できるのでは、と気づいたのです」

乗り心地を優先させると、いま乗っているクルマがベストだったという。さらに、オートクルーズや危険回避機能など、クルマとしての性能も、現行車両のほうに優位性があった。

しかし、気になることは、トレーラーをけん引する際の運転がうまくできるかの不安だけだった。

「トレーラーは経験したことがなかったので、運転に不安はありました。実際に運転してみると、バックは慣れが必要でした。でも、クルマの運転は9割が前向きに走っているので、まったく問題ありません。私の場合、ヘッド車の横幅のほうが大きいので、リアを意識することもほとんどありませんでした」

最終的にレジストロ・クコを選んだ理由は、そのサイズでもあった。ガレージの屋根の高さが決まっていたので、そのサイズに合わせると選択肢は少なかった。

ヘッド車両と合わせると、駐車スペースが長くなってしまうが、ガレージのコンクリート部分を後方へ延ばして、駐車スペースを確保して対応したという。

POINT!

自宅のガレージは、乗用車1台が余裕で入るサイズだったが、奥行きが少し足りなかったという。そこで、ガレージの後ろにあった庭を少し使って、コンクリートのたたきを後方へ延長。トレーラーを設置できるように、前後の長さを確保している。

最初から設置してあったカーポートの高さを目安に、トレーラーのサイズを選んだという。比較的高めのカーポートだったことが功を奏して、レジストロ・クコがギリギリ通過できた。オプションで大きな換気扇などをルーフに取り付けたら、駐車することができなかったかもしれない。

旅先でも快適なワーキングスペースに

「アレクサ、エアコンを付けて」。トレーラーに乗り込むと、そう声を出した使用人さん。すると、リアの上部に取り付けてあるエアコンから風が出てくる。そして、室内の照明まで、掛け声で明かりがともる。この音声認識システムが使用人さんのトレーラーの最大の特徴といえる。

快適性を追求した結果、このような形にたどり着いたという。自宅のガレージ、公園の駐車場、キャンプ場、どこにいても同じように、快適な環境を簡単に手に入れることが、求めていたスタイルだった。

自宅のガレージに止めていても、トレーラーの中へやってきて、仕事をすることも多いとか。特にリモートワークをするには最高の環境だという。ウェブ会議をするときも、ペットのネコに邪魔されることもなく、完全に独立したスペースになる。

POINT!

自宅の駐車場に止められたトレーラーは、家の部屋としても使われている。自宅から隔離された環境が、仕事部屋としてちょうどいいという。

室内はウッド調のテクスチャーで、山小屋テイストが漂う。室内の縦方向に突っ張り棒を設置して、キャンプ用の照明をセッティングしたことで、さらに山小屋感が増している。

トレーラーの四隅から、ボディを固定する脚が出てくる。ガレージに止めているときは、脚を出した状態にして、トレーラーの揺れを抑える。

トレーラーは外部電源が取れるので、ガレージでは電源を接続していることが多い。そうすることで、バッテリーは常に充電され、いざというときのシェルターとしても利用できる。

室内には家庭用エアコンを設置。室外機は外側に吊り下げる形でセット。断熱処理されたボディなのでエアコンの効きもいい。部屋としてふだん利用するのでエアコンは必須だった。

室内の家電品を制御しているのがこの装置。リモコンの赤外線を学習して、各機器に信号を送る。Amazonのアレクサを接続して、音声で操作できるようになっている。最先端の住宅環境といえるだろう。

トレーラーにはサブバッテリーが搭載されているが、エアコン用にエコフローのポータブル電源・デルタ2を設置した。専用バッテリーを追加して電気容量は3040Whとなり、エアコン利用も余裕のサイズ。

音響にこだわったシアタールームに変身

さらにこのトレーラーは、趣味のプライベートスペースとしても使っているという。

「トレーラーの中で映画を見るのが好きで、いつでも、プロジェクターをセッティングできるようにしています。音響にもこだわりました。コンパクトなスペースが、かえって音響にとっていい環境だったようで、その臨場感はすばらしいです」

決め手となったお気に入りの山小屋風のインテリアも快適な環境を作り出すひとつの要素になっているようだ。窓のシェードを閉めると、昼間でも真っ暗。キャンプ用ランタンの明かりを絞ると、幻想的な空間に。

リラックスできる環境を作ったら、中央のスクリーンに映像を投影し、こだわりの音響設備で、映像の世界に没入する。使用人さんの求めていた世界がそこにあるのだ。

POINT!

トレーラーの中で映像を見るために用意されたアイテムたち。プロジェクターは静音設計で、斜めからの投射であっても補正能力が高いXGIMI のMOGO Pro。

スピーカーは部屋の環境を利用して、最適な音響環境を作り出す最新のテクノロジーを搭載したSONOSのスピーカーシステム。

後方にはサラウンド用のスピーカーをセットして、臨場感あふれる環境を作り出す。

使いやすくて快適なキッチンまわり

POINT!

キッチン回りは使いやすいように、有孔ボードを使って棚を設置した。IHクッキングヒーターにキャンプ用の調理器具、そして、調味料などが常備されている。

常に自宅にいるような快適な環境がトレーラーの中に備わっている。手を伸ばせば、冷蔵庫からドリンクを取り出せるのは、自宅にいるより快適な環境かもしれない。

コンパクトなボディに本格的なキッチンエリアを設置しているレジストロ・クコ。ふだんの生活がこの空間で完結してしまうことが、トレーラーの強みでもある。

疲れたときはコーヒーブレイク。ネスプレッソを常設していて、ミルクウォーマーでフォームした牛乳に、エスプレッソを注ぐのが定番のコーヒースタイルになっている。

写真:中里慎一郎 
文:渡辺圭史 
初出:カーネル2023年5月号vol.60