【概要】キャンピングカーのトイレに関する5つのメリットを、キャンピングカーライフ研究家が解説。トイレの基本や処理の仕方、デメリットについても。

キャンピングカーの装備で、もっとも「必要」「不要」の意見がハッキリと分かれるのがトイレ。

“必要派”のユーザーが「絶対にないとダメ!」とその利便性を強調する一方で、「道の駅や高速道路のSA・PAにトイレがあるので必要ない」「トイレの処理に抵抗がある」といった“不要派”の意見も根強い。

実際に、キャンピングカーにトイレがあると何が便利なのか? 今回は、キャンピングカーのトイレの「5つのメリット」を具体的に解説する。

キャンピングカーのトイレ事情 トイレの基本と処理の仕方

そもそもキャンピングカーには、どんな構造のトイレが装備されているのだろうか? 

日本で販売されているキャンピングカーで一般的なのは、「ポータブルトイレ」と「カセットトイレ」の2種類。

持ち運びが可能なポータブルトイレ。

「ポータブルトイレ」は、持ち運び可能な小型・軽量タイプで、介護用としても多く使用されている。

常設タイプのカセットトイレ。

「カセットトイレ」は車内のトイレルームに常設するタイプで、家のトイレと同じような感覚で使用できるのが特徴だ。

どちらも便器側に洗浄水タンク、便器の下に汚水タンクが装備されていて、使い方は「便器で用を足す~洗浄水タンクからポンプで水を汲み上げて便器を洗浄~汚水タンクにためる」という流れ。

汚水タンクがいっぱいになったらタンクを分離して持ち運び、家庭のトイレや車中泊施設のダンプステーションに流して処理をする。

排泄物などの分解を促し、消臭や腐敗防止効果が期待できるポータブル&カセットトイレの消臭剤。

汚水タンクに専用の消臭剤を入れておくことで臭いを軽減でき、内容物が溶けて“色つきの水”状態になるので、自分で処理する際も抵抗感は少ない。

キャンピングカーのトイレに関する5つのメリット

メリット① 悪天候時にわざわざ外のトイレに行かなくて済む

車内にトイレがある最大のメリットは、「悪天候時にわざわざ外のトイレに行かなくて済む」ことだ。

キャンピングカーでキャンプやクルマ旅を楽しんでいると、時には大雨や暴風などの悪天候に見舞われることもある。そんな時でも、車内にトイレがあれば安心!

万が一スキー場などで吹雪にあっても、トイレのたびに極寒の車外に出ていく必要はない。

メリット② 寝る前~深夜~起床時のトイレを車内で済ませられる

キャンピングカーの車内で「さぁ寝よう」となったときに外のトイレに行くのは面倒だし、深夜に目が覚めてトイレに行きたくなったら寝間着から服に着替えなくてはならない。

起床後のトイレも寝ぐせのついたまま外に出るわけにはいかず、最低限の身なりを整えていく必要がある。就寝から起床までは、“車内にトイレがあることのありがたみ”をとくに強く感じる時間だ。

メリット③ 公衆トイレが混雑しているとき、並ばずに車内で用を足せる

ゴールデンウイークやお盆休みなどの観光シーズンはどこに行っても人でごった返し、高速道路のサービスエリアや観光地のトイレに行列ができることも珍しくない。

そんな時でも、キャンピングカーにトイレがあれば待ち時間ゼロで用を足すことができる。とくに小さな子どものいるファミリーは、車内にトイレがあると非常に便利だ。

メリット④ トイレのない場所でも車中泊ができる

車内にトイレがない場合、車中泊をする場所に24時間使える公衆トイレがあることがマストだが、車内にトイレがあれば車中泊スポット選びの自由度は大幅にアップする。

早朝から登山や釣りを楽しむために山奥の駐車場で前泊する際など、車内にトイレがあるメリットを実感するシチュエーションは意外に多い。

メリット⑤ 災害時の非常用トイレとしても使える

万が一の災害時に断水で自宅のトイレが使用できなくなっても、キャンピングカーにトイレがあれば数日は乗り切れる。

普段はレジャー用、緊急時は非常用と、自宅のほかにいつでも使用できるトイレがある安心感は大きい。