【概要】マツダ・ボンゴでバンライフを楽しむヘンミマオさんの、車中泊・快眠テクを紹介。車内やベッドなどのDIYポイントや自宅のリノベーションなど。

外出が制限されたのをきっかけに、趣味感覚で始めたDIY。その楽しさに魅了され、バンライフ仕様のクルマを作り、最終的には自宅をリノベーションするまでに。そして、新しいライフスタイルを手に入れたのだった。

ヘンミマオさんプロフィール

現在はアウトドアフリーランスとして活躍中。自身の車中泊車両を展示したり、その楽しみ方などを伝えるインストラクターでもある。

愛車はマツダ・ボンゴ。扱いやすいボディサイズと車内スペースの広さが両立しているボンゴに一目惚れ。車中泊専用のクルマを作るために、車種を限定してクルマを探し、ようやく見つけた一台だった。

深みにハマっていくDIYで車中泊はさらに快適に進化する

アウトドアフィールドに溶け込む。ボディカラーが印象的なマツダ・ボンゴ。リアゲートを開けると、ウッドに覆われた独特の世界が広がっている。

この空間を一から作ったのがオーナーのヘンミマオさん。ちょっとしたきっかけで、クルマ作りを始めることになったという。

それは、コロナ禍により、外出が制限されはじめた頃だった。時間があったので、簡単な棚でも作ろうと始めたDIY。次第にその楽しさに引かれるようになり、バンライフの車両を自分でも作れるかも、と感じたのが始まり。

そして、サイズ感がちょうどいいボンゴを探し、手元にやってくると、あっという間にクルマを完成させてしまった。リアサイドから飛び出すスライドアウトテーブル、アウトドアギアを詰め込んだ棚など、自分の好みを形にした。

クルマの次は自宅をリノベーションしている。祖父から譲り受けた家には、インドアでキャンプ体験できるスペースまである。こうして、自分がリラックスできる空間を、自身の手で少しずつ広げていった。

そして、DIYで生活も大きく変わることに。自身のライフスタイルもセルフビルドするように、オリジナルのスタイルが完成していったのだ。

もともと趣味であったアウトドアを軸に、クルマの展示をしたり、インストラクターもしている。 友人と始めたバンキャンプの世界では、これからバンライフを始めたい人などにアドバイスをすることも。

いまでは、他の人のライフスタイルを変えるまでに至っているのだ。小さなDIYからスタートし、クルマ、自宅、仲間たちへと、その影響力は徐々に大きく広がっている。

使い方を割り切ってリノベーションシングルベッドレイアウトで快適に

縦方向のソファベッドと2つのキャビネットが基本レイアウト。ベッド部分はリノベーションし、ひとりで快適に寝られるように改善された。

車内のインテリアはウッドの落ち着いたカラーリングで統一。キャビネットには選りすぐりのキャンプギアが並ぶ。キャンプが趣味だったので、設備はキャンプギアでカバーしている。そのハードな印象とウッド家具が独特の世界観を作り出す。

ベンチとして使っているエリアはベッドにトランスフォーム。スライドアウトする骨組みを引き出して、通販でオーダーしたマットを敷き詰めれば、快適なベッドが完成する。ベッド部分はリノベーションされていて、使いながら改良を続けて、いまの形に進化していったという。

リアサイドには折りたたみ式のテーブルが装備されたキャビネットがある。キャンプギアがあふれていて、ヘンミマオさんの好みがよくわかる。

ベッド下、リアサイドキャビネットが収納になる。ベッド下はシンプルな骨組みのおかげで、広々とした収納スペースを確保した。このように、荷物を収納できることで、車内の快適さが向上する。就寝時も広く空間を利用できるのは便利。

リアサイドの窓にはボードが取り付けられている。断熱材にプラダンと布を張り付け、窓枠にはめ込んだ。当初はカーテンを使っていたが、冷気を防ぐために、ボードを使うようになった。断熱効果が高く、快眠できるようになったという。

フロントシートの後ろには、スライドアウトするキャビネットがある。朝食のセットなど効率よく配置され使いやすそうだ。

フロントシートの後ろにもカーテンが取り付けられていて、リアのプライベート感が増している。統一感のあるコーディネートも見事。

このクルマで朝を迎えると、サイドドアからキャビネットをスライドアウトさせ、すぐにアウトドアキッチンを展開するのがルーティーンだ。そして、キャンプギアを使って、ホットサンドを作る。このように、のんびりと朝の時間を過ごすのが、最高の癒やしになっているのだ。

車中泊・快適就寝の秘密はコレ!

ベッドは格子状になった骨組みを引き出してセッティングする。最初は大きなベッドが装備されていたが、スペースを有効に活用するため、このスライドアウトタイプに変更した。力を入れることなく、簡単に引き出せるのがポイント。

広げた骨組みに、マットレスを敷き詰めればベッドが完成。ベッドを広げた状態でも、リアのテーブルを使える。

ベッドの骨組みを軽量化したことで、ベッドセッティングが楽になった。寝る前のベッドメイクも簡単になり、スムーズに就寝できる。

ベッドを展開して、リアサイドのテーブルを出せば、お座敷スタイルでくつろぐこともできる。ちょうどいいテーブルの高さで、コーヒーを淹れたり、デスクワークもこなせる。

ベッドは広めに設計されているので、寝返りをうっても問題なし。ライトはリアにキャンプ用のライトをセット。夜の照明としては十分な明るさを確保する。

マットレスは通販でオーダーしたもの。硬めのチップウレタンに柔らかいウレタン素材を重ねて使っている。

寒い時期はキャンプ用の寝袋を使って寒さをしのぎ、暑い時はリアゲート部分にメッシュを取り付けて、サーキュレーターで空気を循環させている。

断熱材のスタイロフォームとプラダン、布を組み合わせて、断熱効果の高いウインドウシェードを作製。これで寝心地の良さが大幅に改善されたという。