【概要】人気コンパクトミニバンの車中泊時の快適度を検証。車中泊相性度、シートアレンジの特徴、車両サイズ、室内サイズなど。

いま車中泊派に人気のコンパクトミニバン。日本の道路インフラにマッチし、シートアレンジも多彩なコンパクトミニバンだが、車中泊時の快適度は? 人気車種ごとに検証してみた。

※「車中泊相性度」は★5点満点

カタログの室内寸法はあくまでも目安にすぎない

クルマのカタログの諸元表を見ると、室内寸法が記載されている。商用車の場合は荷室寸法となるが、これは必ずしも空間の有効サイズを表しているものではない。

車内寸法の場合はダッシュボードからリアシート後端、荷室寸法はシート後端からリアゲートまでとなる。つまりシートをフラットにしたときの全長まではわからない。

この記事内では参考までに室内寸法、荷室寸法を記載したが、あくまでも目安と思っていただきたい。それよりも若干数値が大きいのが一般的だ。

ダイハツ トール

156.65万~212.42万円

2種類のフラットシートで対応シーンも多様

後席が240mmも前後にスライドするのがウリ。前後席を倒して簡易ベッドにできるのと、後席を床下収納して1540mm長の荷室にするアレンジがある。広さ的には前者だが、凹凸が残るため快適に寝るにはマットが必要だ。

車中泊相性度 ★★★

ワゴン系によくあるタイプのシートアレンジ。荷室拡大のアレンジのほうが寝るときに楽だが、いずれにせよ隙間を埋めるためのマットは必要だ。

スペック[カスタムGターボ]
●排気量996cc
●全長3705×全幅1670×全高1735mm
●室内長2180×室内幅1480×室内高1355mm

三菱 デリカD:2

188.32万~239.91万円

コンパクトなサイズ内に最大限の空間

デリカの名を冠してはいるものの、実はスズキ・ソリオのOEM車。荷室拡大の際のアレンジで、助手席がフラットになるのが特徴だ。ここに厚手のマットを敷けば、高身長のユーザーも楽に寝ることができる。

車中泊相性度 ★★★★

スペック[HYBRID MX]
●排気量1242cc
●全長3790×全幅1645×全高1745mm
●室内長2500×室内幅1420×室内高1365mm

トヨタ ルーミー

156.65万~210万円

ソリオの好敵手的なモデル

トールのOEM車だが、本家のお株を奪っている人気モデル。エンジンは1ℓだが、NAのほかにターボ車もラインアップ。車中泊車としての使い勝手は、平均点。快適に寝るなら、ダブルサイズのマットが必需。

車中泊相性度 ★★★

スペック[カスタムG-T]
●排気量996cc
●全長3705×全幅1670×全高1735mm
●室内長2180×室内幅1480×室内高1355mm

ホンダ フリード

227.59万~327.8万円

5人乗り、7人乗りとも車中泊を意識

3列シート車は1+2列目、もしくは2+3列目を倒してロングソファにできる。凹凸ができるのが難点。2列シートのフリード+はユーティリティボードを使えば平坦なベッドのアレンジが可能。180cmほどの人ならなんとか寝られる。

車中泊相性度 ★★★

スペック[G(2WD)]
●排気量1496cc
●全長4265×全幅1695×全高1710mm
●室内長3045×室内幅1455×室内高1275mm

スズキ ソリオ&ソリオバンディッド

151.58万~214.83万円

助手席が倒れるところがワザあり

スズキの屋台骨を支えている人気モデル。エンジンは1.2ℓで、マイルドハイブリッドを採用。後席のシートバックが完全に倒れないので、高身長の人は寝にくいかもしれない。一人であれば、助手席フラット&マットでOK。

車中泊相性度 ★★★

スペック[HYBRID MZ]
●排気量1242cc
●全長3790×全幅1645×全高1745mm
●室内長2500×室内幅1420×室内高1365mm