【概要】冬用テントや寝袋の解説、冬キャンプの服装、焚き火台と薪ストーブのメリット、デメリットなど。

寒さに負けない冬キャンプの必勝法!

冬キャンプで失敗しないために、さまざまな防寒対策を紹介しよう。冬キャンプならではの基本装備や服装だけでなく、暖かく過ごすためのノウハウや便利グッズなども解説。これさえ押さえておけば、冬キャンプも快適に過ごせるぞ!

冬キャンプには冬用テント、4シーズンモデルがおすすめ!

コールマン/ウェザーマスターワイド2ルーム コクーンⅡはあらゆる天候に対応する大型2ルームテント。

テントの購入を考えるとき「ドームテント」「2ルームテント」「モノポールテント」など、タイプで選ぶ人がほとんどではないだろうか? しかし冬キャンプを前提に選ぶなら「4シーズンモデル」と呼ばれるテントを選びたい。

では、一般的な「3シーズンモデル」と「4シーズンモデル」とでは、どのような違いがあるのだろう。

スカートがあれば、フライシートの裾から入り込む冷気を遮断して底冷えを低減。空気の流れを抑えることで、テント内の温度を保つことができる。

ひとつはフライシートの裾に「スカート」が装備されていること。全周にスカートが装備されていれば、テント内に冷気が入り込むのを防ぎ、底冷えを抑えてくれるのだ。ただしフライシートを閉め切ってしまうと通気性が悪くなるので、内側に結露が発生しやすくなる。

フライシート内の結露を軽減するためのフライシート。装着することで外気とテント内の温度差を小さくし、結露の発生を抑える。

もうひとつはフライシートの上にかける「ルーフフライ」。おもに2ルームテントに装備されているものだが、これを装備することで前室の内側に発生する結露を抑えてくれる。

これからテントの購入や買い替えを考えていて、冬キャンプも楽しみたいというなら、このような装備が備えられているかどうかをチェックして、テント選びを行ってみよう。

3シーズンテントなら、厚手マットで冷気をシャットアウト

4シーズンテントより外気の影響を受けやすい3シーズンテントを使う場合は、冷気をシャットアウトできるように、テントマットとスリーピングマットに厚手のものを選ぶようにしよう。地面と体のあいだに空気の層をたくさん作ることで断熱性を高め、冷気の影響を少なくするのだ。

マットを重ねるテント内レイヤードは、クッション性を高めるだけでなく、底冷えを低減させるためにも必要なテクニックだ。

フロア全体に敷くテントマットはクッション性の高いモデルを選ぶ。そうすれば冷気の侵入も抑えられる。上写真は「コールマン/コンフォートマスター フォールディングマット」を使用。

厚みがあるほど冷気の影響を受けにくいので、できるだけ厚手のスリーピングマットを準備したい。ここで使用したのは、厚さ9cmと極厚の「ロゴス/セルフインフレートベッド」。

9cmと極厚ながら、大きなバルブにより吸排気は楽。収納袋は空気入れにもなる。

段ボールや毛布など家にあるもので冷気を遮る!

厚手マットの買い足しが難しい場合は、自宅にあるものなどを使って対応してみよう。

まず無料で手に入る段ボールをフロア全体に敷き、その上にテントマットを敷く(今回は薄手の銀マット)。そして毛布など自宅にあるものなどを重ね、最後にスリーピングマットを敷く。

こうすればコストをかけずに、地面からの冷気を遮ることができる。ただし荷物が少々かさばってしまうのと、断熱性が劣ってしまうのは否めない。

冬用のマミー型寝袋は必須アイテム

冬キャンプで絶対に妥協してはいけないのが「寝袋」。キャンプ地の気温にあった寝袋でないと、寒さで寝られないこともある。

選ぶ際は寝袋の対応温度域をチェック。「コンフォート温度」や「快適温度」と呼ばれる温度域を確認して、キャンプ地の最低気温より低いものを選ぼう。

おすすめのタイプは、暖かく寝るための機能が装備された冬用マミー型。荷物をコンパクトにしたいなら、中綿は化繊よりもダウンを選ぼう。

①フード
体温が逃げやすい頭や顔を保温するための装備。中綿もたっぷりと入っていて暖かい。

②ネックバッフル
首まわりからの冷気の侵入や、内側の暖かい空気が逃げるのを防ぐ中綿入りのチューブ。

③ドローコード
ドローコードを引くことでフードの隙間をなくし、顔まわりからの冷気の侵入を防ぐ。

④ドラフトチューブ
ジッパー部分からの冷気の侵入を防ぐ、シュラフ内側に設けられた中綿入りのチューブ。

\収納サイズはこの差!/
中綿がダウンの「アルパイン ダウンハガー650 #0」(左)と化繊の「バロウバッグ #0」(右)で、収納サイズはこれだけ違う。荷物を小さくするならダウンがおすすめだ。

封筒型寝袋が好みなら、重ね使いで寒さに対応

「マミー型より布団のようで寝やすい封筒型のほうがいい」という人は、冬用の封筒型もあるので、こちらを選んでみるのもあり。

コールマン/マルチレイヤ―スリーピングバッグ。3つのレイヤーの組み合わせを変えることで、快適温度-5℃、5℃、12℃の3タイプが作れる4シーズンモデル。中綿には化繊を採用。

コールマンのモデルは3枚重ねることで寒さに対応。スノーピークのモデルは、分厚い掛け布団とマットを組み合わせることで寒さに対応している。

スノーピーク/グランドオフトン シングル1000[下限温度-15度]。中綿たっぷりの掛け布団と厚さ5cmのインフレータブルマットを組み合わせた新発想のシュラフ。中綿にはウォッシャブルダウンを使用。

ただしこのような冬用の封筒型は、中綿がたっぷりと入っていて大きいものが多いので、そのぶん収納サイズが大きくなり、荷物もかさばってしまう。

それでも寒いときはウエアを着込んで!

思いのほか冷え込んで寒いときは、防寒着を着用して寝ると暖かい。とくに封筒型は、寝ているときに肩口が開きやすいので、首から肩まわりが冷えない工夫をしておこう。

ダウンウエアを着ていれば、寝返りを打っても肩が出ないので安心だ。帽子をかぶっておけば、体温も逃げにくくなる。またシュラフ内に湯たんぽを入れておくのもおすすめ。

冬キャンプの服装は?

薪や炭、ガスなどの燃料を使った暖房があるから大丈夫と、ウエアをおざなりにしてはいけない。燃料が切れたときに暖をとれなければ、寒さをしのぐ方法がなくなってしまう。

だから防寒着の着用を最優先として、それから暖房で暖を取ることを考えよう。気温に応じて温度調節ができる重ね着がおすすめだ。

帽子
ニットやフリースなど、保温力の高い帽子がオススメ。耳が隠れるものだとさらに暖かい。

アウター
防風性や撥水性のあるジャケット&パンツ。ジャケットのジップアップモデルは脱ぎ着が簡単なので快適だ。

中間着
アンダーシャツとアウターのあいだに着る、フリースやダウンなど保温性の高いウエア。

アンダーシャツ
いちばん下に着るウエアで、保温性が高く、汗をかいてもすぐ乾く速乾素材がおすすめ。

グローブ
中綿入りやフリース素材が暖かい。ただし火を扱うときは穴が開くこともあるので注意。

アンダータイツ
パンツの下にはく保温性の高いタイツ。冷える日は厚手のパンツと合わせるとなお暖かい。

ウインターシューズ
足元が冷えると体全体が冷えるので、中綿入りなど寒さに強いシューズを選ぶようにしよう。

冬キャンプをもっと快適にする、プラスαのアイテム

テントや寝袋、服装などの基本装備をしっかりそろえたら、プラスαの装備を整えて、さらに暖かく快適なキャンプを楽しもう。

焚き火 or 薪ストーブ どっちを選ぶ?

ここ数年「キャンプといえば焚き火」というくらい、焚き火を楽しむキャンパーが増えてきた。火のエネルギーはやはり大きく、ひとたび薪が燃え上がれば、どんな暖房器具よりも暖かい。

しかし、ここへきて、注目度が上がっているのが薪ストーブだ。内部で薪を燃やし、ボディが高温になると遠赤外線を放出。焚き火と違って炎はあまり見えないが、焚き火と同じかそれ以上に暖かい。

どちらにもメリット、デメリットがあるので、それを考慮してどちらがいいのか考えてみよう。

焚き火台

キャプテンスタッグ/CSブラックラベル ヘキサステンレスファイアグリル

メリット
〇 揺れる炎を見ていると癒やされる
〇 収納サイズがコンパクトになる
〇 使用後のメンテナンスが楽

デメリット
△ 火床が高いので足元が寒くなりがち
△ 火の粉が飛んで服などに穴が開くことも
△ 煙に包まれて煙い思いをすることがある

薪ストーブ

キャプテンスタッグ/KAMADO 煙突 角型ストーブ

メリット
〇 火が覆われているので火の粉が飛んでこない
〇 煙突があるので煙に包まれない
〇 かまど感覚で手軽に料理が作れる

デメリット
△ 収納サイズが大きくなってしまう
△ 炎がよく見えないので火を楽しみにくい
△ 使用後のメンテナンスが大変

\石油ストーブは気をつけて使おう!/
石油ストーブを使っている人は多いが、一酸化炭素中毒の恐れがあるのでテント内で使わないのが鉄則。また家庭用石油ストーブはクルマでの運搬時、揺れで灯油がこぼれることもあるので、灯油を完全に空にしてから運ぶこと。

囲炉裏スタイルで鍋料理!

食事をするリビングと焚き火空間を一緒にした「囲炉裏スタイル」なら、焚き火で暖を取りながら、その火で調理もできてしまう。

そんな一石二鳥スタイルでのおすすめメニューは、お皿にとっても冷めにくく、食べれば体の中から温まる鍋料理。冬にぴったりのスタイルだ。

ブランケットがかなり便利!

冬キャンプにあると便利なもののひとつがブランケット。「薄手の布1枚あってもしようがない」なんて思う人がいるかもしれないが、使うとその暖かさがよくわかる。

とても小さくたためるのでジャマにならない。

腰まわりが寒ければ巻き付けるだけで暖かいし、チェアに座っていて背中が寒ければかけるだけで防寒になる。

また大きめのブランケットなら、寝袋のインナーとして使えば保温力がアップ。意外とあなどれない1枚だ。

ブランケット使いこなし術

チェアカバー
布1枚で作られたチェアはけっこう寒いが、ブランケットを敷くだけで暖かさを感じる。

腰巻き
腰に巻き付けるだけで、冷えやすい下半身の防寒ができる。思いのほか暖まる使い方だ。

寝袋のインナーに
寝ていてちょっと寒いと思ったら、ブランケットを1枚入れるとけっこう暖かくなる。

文:牛島義之 
写真:佐藤弘樹 
出典:GARVY(ガルヴィ)2019年12月号