冬の車中泊で寒さを乗り切るテクニックを紹介。車中泊歴20年以上の達人でクルマ旅専門家の稲垣朝則さんに、車自体の防寒対策と体の防寒対策、そして凍結対策を教えてもらった。寒さを乗り切れる冬車中泊のグッズとテクニックをチェック!

①基本は3アイテムの重ね着。暖かい空気の層をつくる

素肌に発熱・吸湿速乾インナーを着用。体の水分を吸湿して熱に変えたり、さらさらの状態にする。インナーを通して放出された熱や水蒸気は、フリースとダウンジャケットの空気の層にとどまり、体を温めてくれる。重ね着することで調整しやすく、暑さ寒さによって脱ぎ着するのがポイントだ。

②さらに寒いときは、頭と首もしっかり保温

体の熱を大量に放出する頭と、皮膚の近くを血管が通る首のケアもしっかりと。ニット帽やネックウォーマーで保温すれば、暖かさが保たれる。ちなみに稲垣さんいわく、「100均アイテムは、すぐヨレヨレに。ニット帽、ネックウォーマーもある程度品質のいいものを買うのがおすすめ」

 

③ダウンは信頼性の高いものを! 外用、車内用の2着を用意

「ダウン製品に関しては、良質な羽毛を使ったアウトドアブランドのものが信頼性が高く、しっかり暖かい」と稲垣さん。車内用はベスト、車外用はジャケットと使い分けている理由は、「狭い車内では、ベストのほうが腕が動かしやすい。それに袖があると、例えばペットボトルに腕が当たったことに気づかず、倒してしまうことも。ベストならそれがない。限られた空間だからこそ、こういう気遣いが必要です」

 

④低価格インナー&フリース、けっこう使えます!

最近のお気に入りが、ホームセンター・コメリの「ヒートフィーリング」のインナー。湿気や汗を熱に変える素材を採用。しかも、598円! 左写真のフリースはスーパー西友にて1,000円しない価格で購入したもの。

「このフリースはかなり薄手。この薄さを求めていたんですよ。重ね着した際、動きやすくて快適です。コメリのインナーも、この安さなのにいい仕事をしてくれていると思います」

 

⑤体がポカポカしてくる、生姜くず湯がおすすめ

お気に入りのホットドリンクは、生姜くず湯。とろりとした葛湯に、体を温めるしょうがが配合されている。飲むと体がポカポカしてくるのだとか。

 

雪&凍結対策グッズの用意も必須!

「冬の車中泊は暖かく寝ることも重要ですが、事故に合わないことも大切。旅の移動中、必ずどこかに峠はあるし、雪が降ることもある。いざというときに備えて、雪&凍結対策グッズは必ず積んでおくこと」。上記が稲垣さんの必需品だ。