ローカルな旅を味わうなら西伊豆へ
沼津市、伊豆市の土肥地区、西伊豆町、松崎町など、駿河湾に面した西伊豆エリア。観光地化された東伊豆に比べて、海岸沿いのワインディング・ロードを南下するにつれて現れる漁港や集落などで、人の営みが感じられるのどかな風景が続く。
個性豊かな温泉地や数々のジオサイトが点在し、美しい夕日の名所でもある。また、ローカルグルメの宝庫で、深掘りするのが楽しいエリアだ。
西伊豆エリアの日帰り温泉ならここがおすすめ!
壱の湯
道の駅に併設! 足湯もあり
沼津南端部の戸田(へだ)にある「壱の湯」は、伊豆では珍しい道の駅に併設された日帰り温泉施設。源泉かけ流しで温度はやや熱め。内湯と露天風呂のみとシンプルだが、500円とリーズナブル。施設前には無料の足湯もある。
西伊豆クリスタルビューホテル
目の前に海と夕日とRVパーク
西伊豆町の宇久須(うぐす)にあるリゾートホテルで、広々とした和風の檜風呂と洋風のローマ風呂で日帰り入浴ができる(日替わりで男女入れ替え制)。最終受け付けが21時と比較的遅く、コインランドリーも利用可能。
沢田公園露天風呂
海を見ながら入る断崖絶壁の露天風呂
堂ヶ島漁港の先端にある、西伊豆町営の「沢田公園露天風呂」は、切り立った断崖絶壁にある絶景露天風呂。駐車場で料金を払い、崖を登った先の小さな小屋が脱衣所&浴槽(ともに男女別)だ。
波しぶきが飛んでくるほど海が近く、風の強い日は閉鎖することもある。温度はそれほど熱くなく、潮風に当たりながら長湯できる。夕日が美しいので夕方が狙い目。
依田之庄
クオリティの高すぎる町営温泉
松崎町の山間部にひっそりとたたずむ大沢温泉の、町営とは思えないクオリティの日帰り温泉施設。閉館した大沢温泉ホテルを改装し、2020年にオープンした。天井の高い開放感のある浴室は、ぬる湯と相まってつい長湯になってしまう。
野天風呂 山の家
250年の歴史がある奥伊豆の秘湯
大沢温泉の奥地、池代川へかかる木橋の先にある。築80年の小屋が受け付け兼休憩所。男女別の野天風呂と、追加料金なしで入れる家族風呂があり、お湯は贅沢な自噴源泉のかけ流し。いまでは珍しい自炊湯治場もあり、素泊まりもできる。
現在は入浴不可だけど、ご利益あるかも? 安楽寺 まぶ湯
土肥温泉発祥の湯
西伊豆のほぼ中央に位置する伊豆市の土肥(とい)地区は、かつて金山で栄え、佐渡金山に次ぐ生産量を誇っていた。
その金鉱のまぶ(坑道のこと)から湧き出した土肥温泉発祥の湯「まぶ湯」が曹洞宗安楽寺の境内にあり、いまでも見学することができる。
現在は入浴できないが、浴槽の脇に湯かけ地蔵が祀られ、無病息災や病気平癒を願いつつ、願う部位と同じ部位に温泉をかけるとご利益があるといわれている。
西伊豆はシブい銭湯もアツい!(ぬる湯もあります)
元湯温泉
土肥温泉街から東に進み、住宅街の裏手にひっそりとたたずむ共同浴場。通り沿いに建てられた案内看板が異様に寂れていて不安になるが、建物はきれいで駐車場も広い。名前のとおり源泉に最も近く、温度はやや高め。内湯のみ。
楠の湯
土肥温泉の馬場地区にある共同浴場・馬場温泉「楠の湯」は、近くの安楽寺の大楠にちなんでつけられた名前。建物は比較的新しく、熱めの内湯とぬるめの露天風呂はどちらも4人サイズほど。アメニティ、ドライヤーはなし。
なぎさの湯
堂ヶ島温泉にある西伊豆最大の大浜海水浴場に隣接の町営浴場。夏季以外は16時からの営業だが、9〜15時に貸し切り利用も可能。少し熱めの内湯と露天風呂があり、夕刻の露天風呂は格別(塀があるので海は見えない)。
しおさいの湯
西伊豆町の小さな温泉地・浮島(ふとう)温泉にある町営温泉「しおさいの湯」は、浮島海岸から徒歩約2分に位置し、海水浴のあとにゆっくり体を温めることができる。香り豊かな檜風呂で、飲食物持ち込み可の休憩所もあり。
西伊豆エリアで車中泊するなら
道の駅くるら戸田
「壱の湯」が併設されている道の駅。西伊豆で温泉併設はここだけ。駐車場は広くはないが、フラット。名産であるタカアシガニや深海魚にまつわるフードやグッズが充実。
宇久須キャンプ場RVパーク
海が近くて人気のキャンプ場に併設のRVパーク。ガスコンロでの車外調理が可能。道路を渡ればすぐに西伊豆クリスタルビューホテルがある。目の前に沈む夕日が最高。
道の駅花の三聖苑 伊豆松崎
土屋三余、依田佐二平、依田勉三という、幕末から明治期にかけて活躍した松崎出身の三聖人の業績や歴史、文化を紹介する複合施設。以前は日帰り温泉もあったが閉館。依田之庄や山の家からも近く、駐車場もフラットで、夜は静か。