TOYOTA、NISSAN、FORDなどの自動車メーカーのなかでも、それぞれの世界観をもとにカスタムカーを造って展示する企業がある。ここではその数社をチェックしてみたい。
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TOYOTA
気になるメーカー純正カスタムと2024年に登場予定のニューモデル
日本が誇るトヨタは自動車関連だけでなく、アメリカ国内で行われるありとあらゆるイベントスポンサーなどを務め、一般の生活に深く入り込んだPRをしている印象受ける。
もちろんカスタムカーショーであるSEMAにも古くから参加し、毎回最も注目度の高い場所にレクサスと共にブースを出展している。
ここ数年はオフロードやSUVの人気が続くこともあり、アメリカで売れ筋のピックアップトラックも含め、オフロードカーに関する展示が大半を占めている印象だ。
今回はFJブルーザーとレトロクルーザーがフォーカスされていたけれど、市販バーションが発表されたばかりの、新型ランドクルーザーの人気がとても高いのが印象的だった。
1966年製のランドクルーザーをベースに、NASCARのハイパフォーマンスV8エンジンを搭載。
ロッククローリングに適した大きなサスペンショントラベルをもつ足まわりを与えられたFJブルーザーは、多くの人の注目を集めた。
1967年型FJの堅牢なシャシーに2000年代当初の100系ランドクルーザーの豪華装備をすべて組み込んで、ロッド・ミレン・グループによって造られたのが、このレトロクルーザー。
ランドクルーザーの最新モデルが北米マーケットに復活することを祝って、歴史的なカスタム・ランドクルーザーが展示されたというワケ。
間もなくリリース予定の新型ランドクルーザー。ニュースでは丸目フェイスが魅力的に見えていたけど、現物を見るとどちらも甲乙つけがたい魅力的なデザイン。
アッパーミドルなサイズの本格SUVなのに、パワープラントが2.4ℓ直4ハイブリッドとは、エンジンの走行出力パフォーマンスの進化に驚かされるばかりだ。
注目の新型ランクルをベースにレクサスバージョンとして仕上げられたGX550。
フルタイム4WDの10スピードトランスミッションはV6ターボエンジンと組み合わされ、タフ&ラグジュアリーな走破性を得ているとのこと。
自動車メーカーのブースでもピックアップにさまざまな社外パーツを架装したカスタムモデルが見受けられる。
こちらは人気のタコマをベースに、ルーフトップテントを加えてワイドトレッド化した本格オーバーランド・カスタムピックアップ。
会場内のさまざまな場所でアクチュエーターでシートがダイナミックに動くドライブシミュレーターを見かけたが、トヨタが用意したのはタコマで悪路を走破するオフロード仕様だ。
FORD
ブロンコシリーズを中心に人気モデルのカスタムパーツをリリース
巨大なRV関連の展示ホールに出展されていたフォードのブースは、市販モデルのお披露目ではなく、人気モデルのカスタマイズに関する車両やパーツの展示が目的。
定番モデルとなっているブロンコとマスタングを使って、メーカー純正のオプションモデルをディスプレイし、多くのビジターでにぎわっている印象を受けた。
またこれらのカスタマイズを支えるパーツはさすがメーカー純正だけのことはあり、クオリティの高さは折り紙つき。
サードパーティからリリースされるプロダクツとうまく組み合わせて、カスタマイズを楽しみたい。
ブロンコに用意されたパネルレスドアや、ヘビーデューティーなルーフラック、ハードトップなどの純正アクセサリーパーツ。
本国アメリカではけっこう売れている、フォードの小型SUVブロンコ・スポーツ。展示されていた各車両には、印象的なカラーリングが施されていた。
メーカー純正アクセサリーといっても、カラード・エンブレムなどだけでなく、デフケースやウインチ、ホイールのビードロックリング、補助ライトなど、本格的なパーツがそろう。
今年11月のLA AUTOSHOWで発表され、つい最近デリバリーが始まったばかりの新型マスタングにも、早くもハイパフォーマンスパーツが奢られた純正カスタムモデルが登場。
NISSAN
レジェンダリーモデルをオマージュした新型400Zが熱い
GT-RやフェアレディZなどの数多くのアイコニックなスポーツカーを有する日産自動車。
今回の展示ブースではラリースポーツをテーマに、日産モータースポーツの伝説のひとつでもある、サファリラリーで優勝を果たしたS30型240Zを持ち込み、最新の400Zに同じカラーリングを施したラリーバージョンを展示するなどして、多くのギャラリーを呼び込んでいた。
また人気小型SUVであるローグをベースに仕上げられたRV仕様のフィニッシュレベルが高いのも、印象的であった。
日産のモータースポーツイメージをつくり上げた1台でもある、サファリラリーなどで活躍した240Zベースのラリーカーをオマージュして、最新の400Zベースに仕上げた、サファリラリーZトリビュート。
TV番組の収録などが行われ、ひっきりなしにこのクルマは取材陣やファンに取り囲まれていた。
Project Rugged Rogueと名付けられた、ローグをベースにしたアウトドアキャンピング仕様。グラフィックとファットな足まわりがカッコいい。
V8エンジンを搭載する日産のフルサイズピックアップ・タイタンをベースにしたデザートレーシングトラック。
ロールケージなどの装備に加え、スタックから抜け出すための、トラクショントラックなども搭載している本格仕様だ。
EARTHROMER
圧倒的存在感を放つ新型モデルSXを発表
昨年のレポートでも紹介した、すべてが規格外にデカいオーバーランディングを楽しめるRVの雄、アースローマーが今年も出展。
既存モデルよりさらに容量をアップさせた各種インフラを備えたモデルで、そのサイズ、充実した装備、ヘビーデューティー感、そしてゴージャスな内装など、独自の世界観を存分に発揮し、多くのゲストから注目されていた。
ただしこのブランドのRVは、現在の円ドル為替では軽く一億円を超えてしまうプライスタグが付けられているので、実際に手に入れられるのは限られた人のみだろう。
今回のSEMA 2023では、既存モデルのLTiと比較して搭載ガソリン、各種ウオータータンク、バッテリー容量のすべてをそれぞれ大幅にアップさせた最大モデルとなるSXが登場。
リアオーバーハングには巨大なトランクスペースを備える。荷物の出し入れがしやすいように、トレーはスライド式となっている。
アウトドアキッチンやバイクキャリアなどはボディ後方のスイング式アームに固定される。
最新モデルSXの室内にはもちろん広大な空間が広がる。キャンパーRVというより、ワンルームマンションの一室といった様相だ。
こちらは既存モデルのLTi。ミリタリービークル用の巨大かつヘビーデューティーなタイヤがアースローマー全モデルの大きな特徴のひとつ。