「SEMAショー」はアメリカのラスベガス・コンベンションセンターで、毎回4日間のスケジュールで開催されるが、すべてのブースをじっくり見て歩くとこの期間ではまったく時間が足りないほど大きなイベントだ。
アメリカンマッスルカー、JDMカスタム、ユーロカスタム、RVやトラック、オフロードビークル、電子製品、オーディオ、リペアツールなど盛りだくさんの内容で、カテゴリーごとに展示ホールが分けられている。
また同時期に開催されるパーツだけの展示会はラスベガスの別のロケーションとなっているので、期間中にすべてをカバーすることは不可能な規模だ。
というワケでカーネル的視点でRVやキャンパーが展示されているホールを中心に、今年もカメラ片手に会場内を駆け回った。
RV関連の車両が展示されるホールをじっくりと歩き回った結果、車中泊に関する情報は昨年とは大きく変わった印象を受けた。
![画像2: アメリカではバンライフ仕様が減っている。代わりに台頭してきたのは……【SEMAショー2023レポ・序章】](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783346/rc/2023/12/19/80e03571b5818b70efab408b6bc99b747eef4b92_xlarge.jpg)
その理由は昨年大挙して展示されていたバンライフ仕様のクルマが減り、それに代わって新しいスタイルのトレーラーやポップアップテントが台頭してきたことだ。
これはアメリカの車中泊シーンが、整備されたRVパークを利用するよりも、オーバーランドスタイルの4×4ビークルを使ってもっとアドベンチャーな体験をしたい、という市場ニーズに応えている結果なのではないか? と推測している。
今回のショーではそうした新しいトレンドに合わせて発表されたモデルやパーツと、カスタムRVのトレンド、さらに車中泊事情をチェックしてみたいと思う。
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まずはSEMAショー2023全体をさらっとチェック!
![画像1: まずはSEMAショー2023全体をさらっとチェック!](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783346/rc/2023/12/19/649023a00f1b5a0aae4c978ba06275279c693137.jpg)
ペイントテクニックの新しい流行は、ラジコンのドリフトカーから派生した漫画風フィニッシュ。
『頭文字D』などのクルマが登場する、日本の漫画のスピード感の描写やアニメの中の世界感を、マットペイントをベースにしたボディに施している。
![画像2: まずはSEMAショー2023全体をさらっとチェック!](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783346/rc/2023/12/19/976191587356d204beb4f607e5507381b58de098.jpg)
ワイドアイ仕様のバハバグを模したデザートバギー。最新テクノロジーのメカが与えられ、ワイドなスタンスが走破性の高さを感じさせる。
![画像3: まずはSEMAショー2023全体をさらっとチェック!](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783346/rc/2023/12/19/1edc17698b5d4927edbd7a97ae605fb0396e1cb9.jpg)
フォード・トランジットをベースにしたバンライフモデルは、アメリカではラム・プロマスターと人気を二分するメジャーモデル。
定番だけどショーモデルだけあって、フル装備仕様でグラフィックもクール!
![画像4: まずはSEMAショー2023全体をさらっとチェック!](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783346/rc/2023/12/19/597d62d490dc358c84754b0f7e90455e7fc6a7b7.jpg)
Jeepグラディエーターの人気は高まるばかり。ラングラーで培った高い走破性やヘビーデューティーなシャシー構成、さらに積載能力が大きく向上し、人気が出るパッケージがそろっている。
![画像5: まずはSEMAショー2023全体をさらっとチェック!](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783346/rc/2023/12/19/3b2c16fe86612bc37d4639ea323a35ca1f39bc48.jpg)
SEMAショーお約束のハイリフトトラック軍団。今回もざっと見渡すだけで30台以上のショーモデルが展示されていた。
![画像6: まずはSEMAショー2023全体をさらっとチェック!](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783346/rc/2023/12/19/a5038750cca5d2f59e704fd336b15a25cce3e590.jpg)
ランボルギーニがウラカンベースで作ったSUV・ステラートは、メーカーとしてもどこまで本気の企画だったのか甚だ疑問だったが、正しい使い方をしていている人を見て納得した!(笑)
![画像7: まずはSEMAショー2023全体をさらっとチェック!](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783346/rc/2023/12/19/0eb0d7f98fa2732229ba43b93324b9499631e919.jpg)
マスタングのワイドボディキットなどを展開するRTRによるブロンコのダートトラック仕様。ダイナミックでまとまりのあるデザインはさすが。
![画像8: まずはSEMAショー2023全体をさらっとチェック!](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783346/rc/2023/12/19/248cec7f45a2894fd4cdfb4118d6fafa7a942f75.jpg)
新型と60年代に登場したアーリー・ブロンコが並ぶと、やっぱりビンテージカーの魅力に軍配が上がる。
60年近くも前にデビューしたクルマだけど、多くのカスタム・ブロンコはエンジンも足まわりもフルファブリケーションされていて、新型に引けをとらない性能を発揮する。
![画像9: まずはSEMAショー2023全体をさらっとチェック!](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783346/rc/2023/12/19/89ece48d4bff9cabfbbf12ddafb5f76fb1893dae.jpg)
こちらは新型ブロンコをベースに、レスキュー仕様にお化粧されたカスタムモデル。ロゴの雰囲気がそれっぽくて、二度見しちゃう。
![画像10: まずはSEMAショー2023全体をさらっとチェック!](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783346/rc/2023/12/19/3bc49d790d96149a17da4b30c800c3405ddb7396.jpg)
ハイパフォーマンスカーも、やばいレベルの車両ばかり。このZ33フェアレディはK24(HONDAのVTECエンジン)を前後に2基搭載した文字どおりのモンスターマシン。
写真、文:Yusuke Makino, June(カーネルUSAブランチ)
初出:カーネル2024年1月号vol.64