DELICA VAN 1996
そのスタイリングに引かれたという一台。ボディは全塗装され鮮やかなライトグレーに。少しだけリフトアップして、フロントへスペアタイヤをセット。全体のトータルバランスが美しい。
サイドオーニングを広げて、テーブルとチェアを置けば、アウトドアリビングが完成。インテリアのカラーリングともマッチしたカラーコーディネイトが、統一感のあるサイトを作り出す。
高さがあまり上がらないフロントランナーのルーフキャリアを装着。そこへキャンプ道具などを収納するボックスを設置。ボックスの高さも抑えられており、コンパクトにまとまっている。
ルーフキャリアのフロント側にソーラーパネルを装着。自身で電源システムを構築して、車内の電源をカバーしている。アウトドアフィールドでの使用が多いのでソーラーシステムが重要だ。
サイドオーニングはARB社製。大きさはボディサイズにちょうどよく、ルーフキャリアとの相性もいい。コンパクト設計で、セッティングも簡単。ひとりで展開できるので、使う頻度も高い。
サイドオーニングの幕はロールアップして、袋に収納。まずは幕を広げるところからスタート。支柱となるポールはすべて幕と一緒に収納されている。慣れれば、数分でセッティング可能。
内装関連の架装はすべて宮﨑さんが行っている。リアに取り付けられた外部電源入力端子もDIYされたもの。一般的なパーツを使うことなく、デザイン性の高い汎用タップを利用。
フロントにバンパーガードが取り付けられ、スペアタイヤを装着。押し出しの強いフロントマスクでワイルドな印象が漂う。裏側には、バッグが取り付けられ、汚れたものなどを収納できる。
スライドドア部分にステップが装着されていた。当時の純正オプションアイテム。偶然にもパーツが見つかり、取り付けられることになった。当時の雰囲気を出す重要なアイテム。
ホイールはフォーバイフォーエンジニアリングのブラッドレー01。1980年代に登場して、国産ながら世界のレースで活躍してきた名機ともいえるアイテム。この時代のデリカにもよく似合う。
軽くリフトアップされたボディに、フロントバンパーガードやルーフキャリアなど、バランスよくスマートにまとまっている。今後はリアまわりのカスタムをしたいという。
写真:中里慎一郎
文:渡辺圭史
初出:カーネル2023年9月号vol.62