【概要】北海道で充実した車中泊旅をするための計画の立て方指南。テーマの決め方やキャンプ場を利用するメリットなどをキャンピングカーライフ研究家の岩田一成氏が解説。
画像1: 車中泊天国・北海道! 北海道クルマ旅を成功させる秘訣は「計画の立て方」にあり! コツを伝授

キャンピングカー&車中泊ユーザーにとって、北海道は「天国」だ!

これまでの記事で、北海道クルマ旅の魅力やベストシーズン、旅行期間、フェリーなどについて解説してきたが、今回のテーマは「旅の行程」について。

北海道クルマ旅で最も重要なのは、スケジュール作りだ。

ゆったりと時間をとって旅ができるなら無計画の気ままな旅でも問題ないが、限られた日程で広大な北海道を効率よく旅するには事前の計画づくりがマストとなる。

ガイドブックを片手に「どこに行くか」「何を食べるか」を吟味している瞬間から、すでに“至福の北海道旅”は始まっているのだ。

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車内で生活・就寝するクルマ旅では、ついつい長距離移動~観光~仮眠を繰り返す強行スケジュールを組んでしまいがち。

しかし無理な行程だとバタバタとせわしない旅になってしまうし、旅の途中で疲労がたまって体調を崩してしまうことにもなりかねない。

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「せっかく北海道に来たんだから、有名な観光地をすべて回りたい」という気持ちもわかるが、ひたすら移動と観光を繰り返すだけなら旅行会社のバスツアーと何も変わらない。

キャンピングカーや車中泊の旅で、本当の意味での“北海道の魅力” を味わいたいなら、「アレも見たい、コレも見たい」という気持ちをグッと抑えて、ゆとりを持った計画づくりを心がけよう!

旅のテーマを決めると計画が立てやすい

画像1: 旅のテーマを決めると計画が立てやすい

北海道は道南・道央・道東・道北の各エリアに分かれていて、その広大さはハンパじゃない!

地図では近く見えるが、道南エリアの函館から道央エリアの札幌までは311km(クルマで4時間以上)、道央エリアの札幌から道東エリアの釧路までは303km(クルマで4時間以上)の距離がある。

道南エリアの函館から日本最北端の宗谷岬まで走ると、その距離はナント650km!(クルマで約9時間)。これは、東京から青森県八戸市までの距離にほぼ匹敵する。

道南・道央・道東・道北の各エリアをまたいで予定を詰め込むと、1日の大半が移動時間に費やされてしまい、観光地で写真を撮ったらすぐ次のスポットへ向かうことになる。

画像2: 旅のテーマを決めると計画が立てやすい

これでは、せっかくの北海道旅の楽しみも半減だ。

日程が限られている場合は一度にすべてのエリアを回ることはあきらめて、ひとつのエリアをじっくり回ってみるのがおすすめ。

そうすることで移動時間を短縮することができ、到着先で過ごす時間も余裕をもって確保できる。

「今年は道南、次回は道央」といったように、何度かに分けてエリアごとに旅をすれば、北海道の魅力をじっくり味わうことができるし、次回以降の旅も楽しみになる。

画像: 函館のご当地レストラン・ラッキーピエロのチャイニーズチキンバーガー。写真:まるなな

函館のご当地レストラン・ラッキーピエロのチャイニーズチキンバーガー。写真:まるなな

「テーマを決める」のも、充実した北海道クルマ旅を実現するコツだ。

例えば、「日本最北端で海鮮を食べる」「秘境の湖でカヤックをする」「B級グルメを満喫する」「絶景のキャンプ場でのんびり過ごす」など、旅のテーマを明確にすれば必然的に行き先や行程も決まってくる。

観光オンリーではなく、カヌーやラフティング、トレッキング、乗馬などのアクティビティを取り入れるのも、旅をよりいっそう充実させるポイントだ。

北海道のクルマ旅はキャンプ場がおすすめ!

画像1: 北海道のクルマ旅はキャンプ場がおすすめ!

「北海道の大自然を肌で感じたい」という人は、キャンプをするのが一番だ。

チェックイン・チェックアウトの時間が決まっていて設営や撤収にも時間がかかるので、道の駅などで休憩・仮眠をとりながら移動するのと比べてぜいたくな時間の使い方にはなる。

けれどそのぶん北海道の大自然とゆったり触れ合うことができ、単なる「観光旅行」とはひと味違う満足度を得られるはずだ。

画像2: 北海道のクルマ旅はキャンプ場がおすすめ!

北海道のキャンプ場の魅力は、手つかずの自然に囲まれたロケーションのすばらしさ!

開放感あふれるキャンプサイトで愛車の横にキャンプギアを設営して、水平線や地平線を眺めながらコーヒータイムを満喫する……。

人工物に囲まれた狭苦しい区画サイトでしかキャンプしたことのない人にとって、北海道のキャンプ場はまさに天国。

一度その魅力を味わってしまうと、「もう北海道でしかキャンプできない」と思えてしまうほどだ。 

画像3: 北海道のクルマ旅はキャンプ場がおすすめ!

AC電源付きで1泊2000円前後のキャンプ場や、1泊数100円で利用できるキャンプ場など、安価なキャンプ場が多いのも北海道ならではのポイントだ。

なかには、無料でオートキャンプができるキャンプ場もあり、長期滞在者にも強い味方になってくれる。

海岸、川沿い、湖畔、林間、高原、公園など、ロケーションも選び放題。ここまで理想の条件がそろった北海道で、わざわざアスファルトの駐車場で寝るなんてもったいない!

北海道は、何度訪れてもワクワクするようなさまざまな魅力に満ちあふれている。自分流の旅のスタイルを確立して、北海道の魅力を思う存分満喫しよう!

写真、文:岩田一成 

岩田一成プロフィール

画像4: 北海道のクルマ旅はキャンプ場がおすすめ!

キャンピングカーライフ研究家/ライター。新車のキャンピングカーを3台乗り継ぎ、家族と一緒に1000泊以上のキャンプ・クルマ旅を経験。雑誌、書籍、新聞、WEB、イベント、テレビ、ラジオなど、様々な形でキャンピングカーの魅力を発信している。著書「人生を10倍豊かにする至福のキャンピングカー入門」(グラフィス刊)

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