かわいらしいレトロなフェイスの軽バン・ひまわり号で車中泊とキャンプを楽しむ女子キャンパーのUKIさん。
キャンプだけでなく釣り、スノーボード、カヤックなどマルチに楽しむアウトドア女子だ。初めて自分のクルマを購入し、ますます車中泊にハマっているという。
そんなUKIさんの車中泊スタイルは「その土地をいろいろな角度から楽しむこと」。
四国でリバーカヤックを楽しむ前に、海も山もそろうアウトドアパラダイス=淡路島で釣りとキャンプをすると聞き「UKI流淡路島の楽しみ方」に密着してきた。
PROFILE:UKI(川本うき)さん
Instagramで大人気のインフルエンサー&YouTuber。大阪府在住。家族全員アウトドア好きの一家に生まれ育ち、20代にしてベテランキャンパー。自身のYouTubeチャンネル「UKICAMP」ではキャンプ、愛車紹介、愛猫との車中泊旅など、全力でアウトドアを楽しんでいる、飾らないUKIさんの姿を配信している。
愛車は「ひまわり号」
車体はペールブルーなのに、なぜひまわり号? じつはUKIさんはひまわりが大好きで、愛車の名前は“ひまわりが咲き誇る青空”のイメージから名付けられたそう。
【トリップ編】
玉ねぎ王国・淡路島を丸ごと味わう釣りキャンプ
愛車・ひまわり号に乗って待ち合わせ場所に登場したUKIさん。本人も愛車も小柄でかわいらしい印象だが、車内には重厚なキャンプギアやリバーカヤック、大量の薪などワイルドなソト遊びアイテムがぎっちり詰まっている。
というのも「オールマイティーに楽しみたいので、キャンプと遊びの道具をいつも積んでいるんです」。
UKIさんの場合、1泊なら車中泊キャンプ、2泊以上するならテント泊が多いそうだが、雨の日や面倒だと思ったら連泊であっても車中泊に切り替える。天気や気分によって柔軟に対応するのがソト遊びの熟練、UKIさんらしい。
今回は1泊ずつ場所を変えるので車中泊を選択した。
「カーサイドタープは居住スペースを拡張できて、リビングと寝室を分けられます。テントより設営・撤収を素早くできるのがお気に入り。このタープは自立しませんが、設営後にクルマで出かけるときはそのまま地面に伏せて荷物を隠しちゃいます」。
なんとも大胆な使い方だ。
淡路島では連日釣り竿を振っていたが「釣りはあくまでもその土地を楽しむ手段のひとつ。港の釣具屋さんに立ち寄るのもおもしろいんです」と笑う。
早朝が釣れやすいので、夜に出発して目的地近くで仮眠→釣り→キャンプ場にチェックイン。
魚が釣れたら夕食に取り入れるし、たとえ残念な釣果であってもがっかりしない。元気に商店をめぐればいいのだから。
車中泊+釣り+キャンプという組み合わせは、土地を思う存分楽しむ手段として、じつに理にかなったスタイルだ。
1日目
本州から淡路島への玄関口である明石海峡大橋。この日は雲ひとつない快晴! 青い空と海が広がるごきげんコースだが、低年式のひまわり号に負担をかけないよう安全運転で。
道の駅福良で自作“淡路島バーガー”に使う新玉ねぎなどを購入。現地の旬のものを食べることも、店のおばちゃんとのやりとりも、土地を楽しむコツだ。
高速が渋滞していて予定より遅めのチェックイン。でも車中泊キャンプなら、設営に時間がかからないので夕方到着でも大丈夫。
ジューシーな淡路牛のハンバーグにトロトロ玉ねぎのコンビネーションが絶妙なハンバーガーの完成! 弱火でじっくり新玉ねぎに火を通すことがポイントだ。
「マルチグリドルは、簡単なだけでなく映えるのでおすすめ」と人気インスタグラマーらしいアドバイスも。
日中はロンT1枚でも汗ばむくらいだが、太陽が沈むととたんに冷える。焚き火を前にしたUKIさんは「寒すぎず、焚き火のぬくもりが心地いい最高の季節」と炎に手をかざす。癒やしの時間だ。
就寝前、何気なく空を見上げると満天の星。淡路島は街の明かりが少なく、晴れていれば美しい星空と出合える。
渋滞で気疲れし、早く寝ようと思うのに、あまりの美しさに飽きることなく見入ってしまう。
車中泊スポット 淡路じゃのひれオートキャンプ場
広大な淡路じゃのひれオートリゾートの敷地内にあり、波止場で釣りができる海側エリア・緑豊かな山側エリアがあり、海と山に囲まれた美しいキャンプ場。コテージ、キャンピングトレーラー、オートサイトを完備している。
兵庫県南あわじ市阿万塩屋町2660
☎0799-52-1487
2日目
2日目はランチの食材を求め、サイトの目の前で釣りができるという「休暇村南淡路シーサイドキャンプ場」へ移動。快晴の福良湾をバックに、急な坂道を健気に登るひまわり号。
運よく海がすぐソコという釣り好きには最高のサイトへイン! 区画も広々しておりテントとタープを張っても余裕がありそうだ。
ちなみに一番遠い区画でも徒歩3分で海に行けるので、遅いチェックインでも満足度は高い。
キャンプ場が面している福良湾は鳴門海峡の荒波から逃れた小魚が集まりやすい場所。タイミングが合えば、初心者でもサビキで型のよいアジが釣れる。
淡路島といったら玉ねぎ! 玉ねぎ天ぷらはサクサク、ジューシーで甘みが口いっぱいに広がる。
意外だけどイワシの天ぷらもうどんと相性よし。
淡路島で釣りキャンと地元の味を楽しんだあとは、リバーカヤックのため四国へ移動するとのこと。ここで取材班とはお別れ。四国ではどんな出会いが待っているのだろう。
車中泊スポット 休暇村南淡路シーサイドキャンプ場
淡路島の南東部にあり福良湾を一望できる通年営業のオートキャンプ場。目の前の海で釣り、休暇村で温泉、福良湾からの朝日と贅沢なキャンプが楽しめる。利用は要予約だが当日は入場順に区画を選べるので、早めにチェックインしたい。
兵庫県南あわじ市福良丙870-1
☎0799-52-0291
UKIさんお気に入りのキャンプギア5選
NATURE TONESの「サイドアップボックス&テーブル」。おしゃれなコンテナボックスだが、展開するとテーブルとして使える2WAY仕様。
GGCrewの「スプリットテーブルSignum」。裏側はUKIさんのSNSのQRコードが彫刻されているオリジナル仕様でイベント時は看板に変身。
ポータブル電源はEcoFlow「RiverPro」で電気毛布、パソコン、iPhoneの充電に使用。電気毛布を使用しなければ2〜3日は持つそうで車中泊には十分。
メイホウのタックルボックスと釣り竿はいつもクルマに常備している。旅の途中で気になるスポットがあれば、すぐに釣りができるというわけ。
Oregonian Camperの「防水グランドシート」と「セミハードギアバック」。防水シートは無垢の床の汚れ防止のためで、バッグはカトラリーなどの小物を収納している。
写真:中里慎一郎
文:まるなな
構成:大森弘恵
初出:カーネル2023年5月号vol.60
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※アウトドア女子の車中泊キャンプに密着!②は近日公開予定! 愛車の装備やガレージなどを紹介します!