車中泊といってもいろいろなスタイルがあります。一般的な普通乗用車を使ったり、設備の整ったキャンピングカーを利用するなど。趣味に合わせたり、好みによっても変わり、人それぞれといえるでしょう。
なかにはキャンピングカーで最高級の時間を過ごしたい人もいるはずです。そんなオーナー向けに、超ハイグレードなキャンピングカーが存在するのです。
国内の道路を走れるキャンピングカーであっても、驚くほどラグジュアリーなタイプで、クルマの中に居ることを忘れてしまうかもしれません。
そんなハイグレードのキャンピングカーを「ジャパンキャンピングカーショー2023」の会場からピックアップしてみました。
乗り心地抜群！ コースターをベースにしたロングセラーモデル「ランドホーム」
まず最初は、マイクロバスのコースターをベース車両にしたRVランド「ランドホーム」。ボディをそのまま使ったバンコンスタイルとなります。
人を運ぶために生まれたマイクロバスなので、乗り心地がソフトな印象です。
ランドホームはRVランドのロングセラーモデル。窓埋め断熱工法など、画期的な作りが話題を呼びました。インテリアは広々としていて、リビングスペースにも余裕があります。
マイクロバスの長さを活かして、リアにベッドルームが設置されています。収納スペースもしっかりと確保されているなど、長旅を快適に過ごせる工夫が詰め込まれました。
コースターにキャビンをドッキングした国内最上級クラスの「ボーダーバンクス」
ランドホームと同じく、コースターをベース車両にしたナッツRV「ボーダーバンクス」です。フロント部分はコースターのままですが、後方のキャビン部分を架装したキャブコンスタイルになります。
キャビンは高断熱パネルで作られているので、暑さや寒さに強い空間が完成しました。また、強力な電源システムとの組み合わせることで、エアコンで快適に過ごせます。
スクエアなボディ形状と高い天井のおかげで、内部は広々としています。設備も高級キャンピングカーにふさわしい、上質なモノばかり。最高級のリラックスタイムを楽しめることでしょう。
ヨーロッパのハイグレードキャンピングカー「デスレフ・エスプリ」
ハイグレードキャンピングカーといえば輸入車を外せません。「デスレフ」は東和モータース販売が輸入しているブランドになります。こちらはデスレフの「エスプリ」というモデル。
運転席部分のキャビンもすべて架装されたフルコンバージョンタイプ。全長は7.8m、全幅2.3mで、国産モデルよりも少し大きめ、といった印象です。
室内はヨーロピアンスタイルのモダンな家具で統一されています。フロントシートが回転して、リビングエリアのテーブルを囲むレイアウトが特徴的です。
美しい光に導かれるようにリアへ進むとバスルーム、ベッドルームがあります。間接照明の使い方など、キャンピングカー先進国らしい美しさを感じます。
キッチンも広々としていて、3バーナーコンロまで装備されていました。本格的な料理をするのにも、ストレスを感じることはありません。
広がるキャンピングカートレーラー「ジェイコ・ジェイフライトSLX」
快適な空間を確保しながら、道路を走れるサイズを実現するために採用されるのが、スライドアウトという機構です。ボディ横から部屋がせり出して、室内のスペースを広げてくれます。
このスライドアウトを装備したキャンピングトレーラーのハイグレードモデルが、ボナンザが輸入しているジェイコの「ジェイフライトSLX 242BHSW」です。
リビングエリアのスペースがそのまま外側にスライドアウトしているので、スペースに余裕があります。上写真のテレビの後ろにはマスターベッドルームまであり、まさに家といえるような光景。
広いキッチンはアメリカンなテイストが漂います。奥にはシャワーとトイレが別になったバスルームまで完備。
このサイズのキャンピングトレーラーになると、置きっぱなしにして事務所や住居として利用する人もいるようです。それだけ快適に過ごせる空間ともいえるでしょう。
キャンピングカーのなかでもハイグレードなモデルを紹介しました。このような空間を手に入れられたら、最高級の車中泊を体験できることは間違いないでしょう。
執筆：渡辺圭史
自動車、アウトドア関連の雑誌やウェブに携わるフリー編集者、ライター。仕事の際はクルマでの移動がほとんど。車中泊をしながら取材先に向かうことが多い。DIYが好きで、休日はクルマの改造に時間を取られている。
写真：中里慎一郎
文：渡辺圭史
