汎用性の高いモンベル・シュラフ「#3」6モデルを比較!
モンベルのシュラフは、高所の冬山でも使える「EXP.」や「#0」から、夏の低山に適した「#7」まで、段階ごとに使用温度の目安を示している。
そのなかでも夏の高地から冬の低山キャンプまで、一年中使える汎用性の高い「#3」モデルに注目して、機能性の違いを比較検証!
〈比較レビューした6モデル〉
①シームレスダウンハガー800 #3
➁ダウンハガー650 #3
★今回レビュー→③シームレスバロウバッグ #3
④シームレスアルパインバロウバッグ #3
⑤ダウンファミリーバッグ #3
⑥ファミリーバッグ #3
シームレスバロウバッグ #3 製品データ
対応身長:~183cm
快適温度:5℃
使用可能温度:0℃
収納サイズ:φ17×34cm
重量:963g(スタッフバッグ含む)
価格:1万6500円
ストレッチ性チェック
内側に伸縮率124%のスーパースパイラルストレッチシステムを採用。あぐらをかいた脚を大きく開こうとすると少しキツいが、ムリに開かない限りは十分なゆとりを感じる。
※モデル身長165cm
生地チェック
はっ水加工を施した30デニールのスーパーマルチ・ポリエステル・タフタを採用。薄くてしなやかな素材ながら、高い強度を備えている。表地にステッチがないのも特徴だ。
ファスナーまわりチェック
生地の嚙み込みを軽減したり、寝ていても勝手に開かないオートマチックロック・ジッパーを採用。冷気の侵入やファスナーの嚙み込みを防ぐ中綿入りフラップも装備する。
注目のポイント
使用中綿はエクセロフト
中綿は中空ポリエステルなど3種の繊維をブレンドした独自開発の「エクセロフト」。繊維同士が固着しているので切れに強い。
2色から選べるうれしい仕様
ほとんどのモデルは1カラーなのに対し、このモデルはレッドとブルーグリーンの2色展開。好みの色を選べるのはうれしい仕様。
頭にフィットするアジャスター装備
頭にフードをフィットさせるためのフードアジャスターを備えている。締めることで頭部から冷気が侵入することを防いでくれる。
伸縮性に優れた化繊中綿のリーズナブルモデル
表地に縫い目のないシームレス構造を採用したモデル。一般的なシュラフは、中綿に負荷がかかって切れてしまうことを防ぐために、キルティング加工を施している。
けれどこのモデルは、耐久性に優れた中綿「エクセロフト」を採用。繊維同士を固着させて耐久性を向上させているため切れることがなく、キルティング加工を施す必要がないのだ。
このおかげで中綿は潰れず、かさ高を保つことができるので、暖まった空気をたっぷり蓄えられる。また縫い目がないことで、そこからの放熱や冷気の侵入を防げ、保温効果もさらにアップする。
さらに伸縮率124%の“伸びる生地”「スーパースパイラルストレッチシステム」を採用。生地本来の伸縮性を引き出すため繊維を斜め(バイアス状)に配置し、さらにステッチに糸ゴムを使用して優れたストレッチ性を実現している。
生地が収縮することで内部に無駄な空間を作らず高い保温性を保ち、体が動けばそれに追従して生地が伸びるので違和感もない。そんな快適性をリーズナブルな価格で手に入れられるのは、大きな魅力だ。
reviewer 牛島義之
アウトドア雑誌の副編集長職を経て、フリーエディター&ライターとして独立。以降、アウトドアをはじめ、グッズ、クルマ、旅行、ペットなど、レジャー関連を中心に、さまざまなジャンルで執筆活動している。