➁オークションやフリマで買う
鈴木さん:最近はネットを使ったビジネスが急増していることもあり、オークションやフリマで販売される機会が増えましたね。自分も、どんなものが出回っているのかチェックすることがあります。
中村さん:たしかに増えました。当店でも販売できればいいですが、なかなか難しいんですよね……。
鈴木さん:なぜですか?
中村さん:配送中にグローブや部品が壊れたら、保証が難しいですよね。ヴィンテージ品は一点モノなので、壊れたら替えが利きませんし。
鈴木さん:壊れたら嫌ですよね〜! 自分も何度かその状況に遭ったことがあります。ダンボールを開けて悲しくなったことも(涙)
中村さん:あと素人の出品は点灯チェックしてないことがありますよ。
ネットで購入する場合は……
ネットオークションやフリマアプリは、スマホで簡単に商品を見られるので便利である。しかし一方で、転売屋による悪質な出品や、素人が状態をチェックせずにそのまま販売することもあり、問題ない商品なのか判断が難しい。心配な人は納得いくまで出品者に連絡するか、ジャンク品であるリスクを踏まえて利用しよう。
【メリット】
・ 手軽に在庫チェックできる
・ いろいろな商品が出ている
・ 破格で購入できることも
【デメリット】
・ 配送中に破損するおそれあり
・ 点灯できるかわからない
・ 素人が出品するケースがある
③海外から個人輸入する
鈴木さん:ボクが欲しいランタンは国内で出回ることがほぼないので、基本的に海外から個人輸入することが多いですね。200Aをほぼすべてそろえられたのも、この方法があったからこそだと思います。
中村さん:心配ではないですか?
鈴木さん:たくさん失敗しているので、ハートが強くなったと思います(笑)。それでも毎回心配なので、出品者と密にコンタクトをとるようにはしています。
中村さん:壊れるおそれがあることは前提ですよね。
鈴木さん:あと、ガソリンの取り扱いは危険物に当たり、運送業者によっては取り扱いNGもあります。出品者との間に立つ代行サービスがあるので、そこで事前チェックしてもらうのはいいと思います。
個人輸入する場合は……
海外メーカーのヴィンテージ品は、輸入販売店を除くと基本的に国内では販売されていない。そのため、欲しいモデルやかなり古い商品は個人輸入が主な手段となる。
ただし、やりとりは外国語になるのにくわえ、輸送手段もかなり限られる。セカイモンといった代行サービスがあるので、そこで購入するのがいいかもしれない。
【メリット】
・ 激レアなランタンがよく出る
・ 国内より在庫がある
・ 中間業者を通すと安心
【デメリット】
・ 燃焼チェックはほぼなし
・ 運送業者に断られることも
・ 税金や送料が非常に高い
ヴィンテージランタン200Aを買う際の注意点
燃焼チェック済みか
ヴィンテージランタンは、ネジのゆるみやジェネレーター内のゴミ、タンク内の錆など多岐にわたる不良ポイントがある。そのため、正常に燃焼できないケースがあることを前提に考えておこう。
購入したい商品が問題なく燃焼できるかどうか、お店なら目の前で、ネット通販ならチェックした画像もしくは動画を見られるところが安心だ。
不良品だった場合の返品ができるか
店頭販売、通信販売ともにクーリング・オフ(購入したあとでも、一定期間なら無条件で撤回したり解除したりできる制度)は適用されない。そのため、「8日以内に問題があれば返品可」「返品・交換不可」など、購入先の返品サービスがあるのか確認しておこう。
特に個人(素人)による販売は返品ができないことも多いのでご注意を。
ジャンク品が届くリスクも視野に
個人輸入品は梱包が雑であったり、配送中の破損があったりと、到着したら壊れていたというケースは多々ある。
ランタンはグローブなど割れ物があるため致し方ないところがあり、梱包まで購入者が全工程を見守ることは当然不可能。そのため、特に個人輸入を利用する場合は、最悪の場合すぐに使えない状態で届くことを考えておこう。
写真:千葉沙恵子
文:小川迪裕
出典:GARVY2022年4月号