キャンピングカーメーカー・ダイレクトカーズ(三重県津市)と神奈川県厚木市が2021年12月14日、「災害時におけるキャンピングカーの貸し出しに関する協定」を締結した。
これは厚木市で災害が発生した際、要配慮者(高齢者、障がい者・児、妊産婦、乳幼児、外国人その他災害時に一定の配慮を要する人)の一時的な避難場所として、ダイレクトカーズのキャンピングカーを貸し出し、活用するというもの。
三重県に本社を構えるダイレクトカーズは今年7月、厚木市内にショールーム「ATSUGI BASE」をオープン。地域・社会貢献活動の一環として、災害時のキャンピングカー活用を厚木市に申し出たという。
締結式には厚木市の小林常良市長、ダイレクトカーズの百田雅人代表らが出席。
百田代表は、「東日本大震災のとき、ベッド付きの車両を被災地に提供した際、とても喜んでいただいたことが原点。いつどこで起こるかわからない災害にキャンピングカーは必ず役に立ちます。トイレや温水シャワー冷蔵庫があり、エンジンを切ってもクーラーや暖房が使えるキャンピングカーを、動く避難所として活用していただきたい」とあいさつ。
協定締結のあとは市役所前に展示されたダイレクトカーズのキャンピングカーに小林常良市長が乗り込む姿も。
「キャンピングカーに乗ったのは初めて。実はこれまで、キャンピングカーが災害に役立つという発想はなかったが、気配りができるクルマだということを実感。居心地がよく、電気が使えて生活も可能。なによりプライベートが守られるのがいいですね」と小林市長。
今後、災害時に建屋のない指定緊急避難所が3カ所にて、ダイレクトカーズのキャンピングカー5台程度が要配慮者の避難所として活用される予定だ。
写真、文:SOTOBIRA編集部