いがりまさしさんプロフィール
植物写真家として活動しながら、音楽家としても活躍。最近ではインターネット配信をスタートし、自然のなかで奏でる美しい音色を届けている。クルマは旅をするために選ばれたバンタイプのキャンピングカーをカスタマイズ。メラや音楽機材があふれている。
植物写真家&音楽家を支える移動ベースの進化
「小川のせせらぎを聴きながら寝て、鳥のさえずりで起きるのが最高に気持ちいい」。そう話すのは植物写真家で音楽家としても活躍している、いがりまさしさん。
そのかすかな音を感じるためにセレクトしたのが、ポップアップルーフのホワイトハウス社製コンパスビッツ。テント生地から伝わってくる自然を感じながら、車中泊を繰り返してきた達人のクルマだ。
毎朝、車内で目覚めるとベッドを片付けて、朝食のトーストとホットドリンクを準備するのが朝のルーティン。車中泊をしているときの楽しみはそんな朝にやってくるという。
「クルマの外を眺めると、朝焼けが広がっていることがあります。このドラマチックな光景を楽しめるのは車中泊ならでは。車中泊をしていてよかったなあ、と感じる瞬間です」
そんな、いがりさんのフィールドは奥深い自然のなかが多い。人の少ない場所を探して旅を続けているだけある。
途中、銭湯やコインランドリーに寄るが、寝るのは山奥などの静かな場所。だからこそ、山肌に映る朝焼けなどを楽しむ機会にも恵まれることになるのだ。
よって、山道を走ることも多く、ハイエース標準ボディというサイズ感もお気に入りの様子。車内ではデスクワークをすることもあって、車中泊キャビネットと呼ぶ、家具を自作してテーブルとして使っている。
夜になればお酒も入って、のんびりと車内で過ごしている。最近ではコロナの影響もあって、車内で寝ることも多くなったそうだ。
また、オンライン配信などもスタートさせ、その車中泊スタイルは変化し続けている。なので引き続きクルマが進化していくのはまちがいないだろう。
DIYで使いやすさをバージョンUP!
車内リビングから就寝スペース、そしてラゲッジルームまで、快適さを追求したDIYが満載。30年以上の車中泊経験からなる、いがりさん流の愛車DIYをじっくり紹介!
リビングルーム
サブバッテリーやインバーター、FFヒーターなどが装備されている、いがりさんの愛車。車内での使いやすさを追求して、自作の家具を追加している。
ベッド下にたくさんの引き出しが付いているのが、車中泊の快適性を向上させる。
この自作の車中泊キャビネットは食器や電気炊飯ジャーなど、収納するアイテムに合わせて、引き出しのサイズも調整してあるという。
もともとあったシンクの回りにカップホルダーや収納キャビネットを追加。
食器を洗って、乾かしているときに水がかかることを防ぐため、コンセントの位置もシンク天板から一段高い位置へ移動した。
歯磨き粉などが収納されている箱は自作のお風呂セット。ハンドル部分にはロッカーなどで利用するコインが入る仕組みになっている。
ほかにも生活するためのアイデアが満載。過炭酸ナトリウムは排水のグレータンクに入れておくことで臭いの発生を防いでくれるという。
また、水に溶かしてキッチン周りを拭けば、きれいになったり、いろいろな用途に使える。
ポップアップルーフがあれば室内で立ち上がることもできるので便利。着替えなどで、そのルーフの高さの恩恵を感じることになる。
就寝スペース
自作のベッドマット+マットレスの就寝スペース。もう少し狭くても大丈夫と、コンパクトなマットレスを物色中だ。
布団は羽毛タイプを通年使っている。山などで朝を迎えることも多いので、夏でも寒さ対策が必要だという。
また、羽毛は化繊に比べて夏場も涼しく、車中泊には適しているとも。車中泊を繰り返してきたからこその知恵でもある。
手元のライトには電池式のLEDライトなども使っている。
運転席&エントランスまわり
運転席と助手席の間にセンターコンソールボックスを自作。エンジンメンテナンスのときに移動しなければならないので、材料に桐を使っている。
天板部分は前方に延長できるプレートが別途あって、広いテーブルとしても利用できる。
シートに積み上げられたクリアボックスにはCDやオンライン配信用のケーブル類を収納している。
エントランス部分にはシャッタータイプのバグネットが装着されている。ポップアップルーフの窓を開ければ風が吹き抜ける効果も。