いざという時のために、車に積んでおきたい車中泊避難用グッズ
![画像: 災害によっては、写真のような簡易トイレの設置や救援物資などが遅いこともある。そんな時のために、車中泊避難用グッズを用意しておこう。](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783346/rc/2021/01/21/3360043519b6953ee2287dc4227bbfcc90d910a8_xlarge.jpg)
災害によっては、写真のような簡易トイレの設置や救援物資などが遅いこともある。そんな時のために、車中泊避難用グッズを用意しておこう。
災害対策として、車内に準備しておくと便利な物は数多い。しかし、そのすべてを載せておけるほど、車のラゲッジは広くなく、積載量には限りがある。
そこでおすすめしたいのが、今回紹介するグッズだ。車中泊避難用グッズの一例として参考にしてほしい。どれも日用品として比較的簡単に手に入るものばかりだ。
またその分量は、被災後の「72時間」をいかにしのぐか? を考えること。不安だからといって、数カ月分の食料や水を車に備蓄するのは不可能。いまの日本なら「72時間」後には、なんらかの救援物資が届くはず。この72時間を家族でしのぐ量を考える。
さらに、車に避難アイテムを載せる際のポイントをいくつか紹介したい。ひとつは「デッドスペース」の有効活用。ラゲッジに載せておくと、必要ない時に降ろしてしまうことも多い。その後、結局、家の物置きで長期間保管……。ということを防ぐため、車のデッドスペースに保管する。
しかし、何年も入れたまま、というのもよくない。これがふたつめのポイント。下でも紹介しているとおり、入れ替えや補充などの「メンテナンス」はとても重要なのだ。
そして最後に「避難アイテムに正解はない」ということ。住居の場所や年齢、家族構成、車の種類で、きっと細かく内容は変わるはず。自分の家族や車に合わせてカスタムしてほしい。
【衛生用品】
![画像1: 【衛生用品】](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783346/rc/2021/01/21/746ec4c84c25eb5d8bc1b3dd55f1ba1da166238e_xlarge.jpg)
携帯用トイレ
非常時だけでなく平時のレジャーでも使えるので、車載しておいてもむだにはならない。家族の人数×3日分くらいあると安心だ。「大・小」それぞれ準備しておきたい。
![画像2: 【衛生用品】](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783346/rc/2021/01/21/e2eabe21c9730f070496f73011ed1268d5715323.jpg)
ウェットティッシュ
お尻を拭いたりするのはもちろん、汗ばむ夏に体を拭いたり、水が使えない場合に食器を拭くのにも使える。現在ではコロナ対策の除菌用も、常時車内に準備しておきたい。
![画像3: 【衛生用品】](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783346/rc/2021/01/21/6be1efe1d72eb39dbf560079a80081e9530478b1.jpg)
トイレットいペーパー
お尻を拭いたりするのはもちろん、汗ばむ夏に体を拭いたり、水が使えない場合に食器を拭くのにも使える。現在ではコロナ対策の除菌用も、常時車内に準備しておきたい。
【飲料、食料品】
![画像1: 【飲料、食料品】](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783346/rc/2021/01/21/4c944e22631010178bed31893468a8dd7196e64a.jpg)
飲料水
水分補給はエコノミークラス症候群の防止にも役立つ。傷を洗い流すこともできる普通の「水」がいい。ひとり1日2ℓ×3日分×家族の人数分を、できれば500㎖ボトルで用意。
![画像2: 【飲料、食料品】](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783346/rc/2021/01/21/e1e17638edc8fcc7e90f5d93b5ef900d3dc8a120_xlarge.jpg)
非常食
救援が届くまでをしのぐ非常食。フリーズドライやアルファ米、缶詰、レトルト食品などの保存食を、3日×家族の人数分。水や火を使わなくても食べられるものがあるとベター。
![画像3: 【飲料、食料品】](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783346/rc/2021/01/21/886b48b9a70459f02b5d199668f2f7ee98dc039a.jpg)
マッチ&ライター
被災時にマッチやライターがあると心強い。お湯を沸かしたり、調理もできる。冬は廃材で焚き火をして体を暖めることも。量販品で構わないが、使用可能か定期的にチェックを。
【車内睡眠グッズ】
![画像1: 【車内睡眠グッズ】](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783346/rc/2021/01/21/1bce69e363279dca9fd74be634794f474423c535_xlarge.jpg)
銀マット
量販品でOKだが、厚さ5㎜以上あるものが望ましい。就寝用マット、目隠し用シェード、防寒用シートなど、使用例は多数。かさ張らないので車に1~2枚は積んでおきたい。
![画像2: 【車内睡眠グッズ】](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783346/rc/2021/01/21/19ad07919171299703b3aaa4ae2391fa13196d0d_xlarge.jpg)
毛布&タオル
夏はタオルを多めに、冬は毛布を多めに積んでおくと便利。睡眠時にも活躍するが、シートの段差を埋めたり、簡易カーテンとしても使える。ひとり一枚×家族の人数分が目安。
![画像3: 【車内睡眠グッズ】](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783346/rc/2021/01/21/746f6d2852695cf1b0c2e8535b106b178defe0a6.jpg)
アイマスク&耳栓
急遽、慣れない車中泊で眠れない人も少なくない。いつもは気にならない光や音が原因ということも。念のため、アイマスクと耳栓があると対処できる。これは避難所でも同様。
【生活用品】
![画像1: 【生活用品】](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783346/rc/2021/01/21/b55799d0e897dddaee4408c9babeab00c0b4c22e_xlarge.jpg)
ウエア類
夏は着替用、冬は防寒具として家族の衣類も積んでおく。できればアウトドア用のウエアのほうが、吸水速乾性が高かったり、抗菌・防臭だったりと、緊急時に向いた機能が多い。
![画像2: 【生活用品】](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783346/rc/2021/01/21/3204f7a8e3af3da79d62d3410a238de7ce36fce0.jpg)
圧縮袋
衣類やタオル、毛布類をクルマに積むのに、圧縮袋を使用してコンパクト収納する。基本は再利用することを考えて、掃除機などを使用しないタイプがおすすめ。ゴミ袋にもなる。
![画像3: 【生活用品】](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783346/rc/2021/01/21/7e46c8143b46a6c2b60b76fe9c9ce60dfb78c597.jpg)
LEDライト
被災時は電気の供給が間に合わないことも想定しておきたい。そこでヘッドライトなども重要アイテム。乾電池は入れたままにせず、予備電池も1セット準備して一緒に保管する。
【通信グッズ】
![画像1: 【通信グッズ】](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783346/rc/2021/01/21/b9e4001d178cb82aa1623623149c8be0e92c6ce6.jpg)
充電コード
スマホやタブレット、ノートPCでの情報収集や連絡は、緊急時こそ重要。予備の充電コードは必ずクルマに積んでおきたい。AC、DC、USBがあればおおよそ対応できる。
![画像2: 【通信グッズ】](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783346/rc/2021/01/21/c245095f03f127d9f1ca35d6c5e1572bfeddc13e_xlarge.jpg)
モバイルバッテリー
被災後すぐに、電気が復旧するかわからない。車なら走行充電が可能なので、予備バッテリーも充電しておくと、夜の車中泊時でも安心してスマホが使用できる。
![画像3: 【通信グッズ】](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783346/rc/2021/01/21/fec87873f107aae48a78347747ee5a8fed013b91_xlarge.jpg)
テレフォンカード
ほとんど見なくなったテレフォンカードがあると、リスクヘッジになる。なぜなら公衆電話は通信制限や停電の影響を受けないからだ。子どもたちは使い方の予習をしておこう。
【補修用品】
![画像1: 【補修用品】](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783346/rc/2021/01/21/a1c2195d4c31ea4b187219f589169dae7561c1f9.jpg)
テープ類
被災時に車が無傷である保証はない。そこで補修用にテー プ類を準備。水に強いダクトテープや、粘着力の強いグラスファイバー製などがあり、幅広タイプのほうが汎用性は高い。
![画像2: 【補修用品】](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783346/rc/2021/01/21/5d50dfcd783f70e5aa14dd2b725c89da421726a9.jpg)
針金
金物系の補修用品として積んでおきたい針金。特にテープと異なるところは、強固な“ヒモ”としても使えること。簡易カーテンレールや洗濯ヒモとしても使用可能だ。
![画像3: 【補修用品】](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783346/rc/2021/01/21/2048becfd25aa1e0a57d070217f8178d95df930a.jpg)
マルチツール
ドライバーなどもあり「補修」用としてここに入れたが、ナイフや缶切り、栓抜きなどは「飲食」用としての用途のほうが強く、幅広く使える。いまや100円均一ショップでも販売。
ポイント① 車載アイテムは定期的に入れ替える「メンテナンス」が大切
![画像: プラ製の洗濯ヒモ。プラスチック製品は経年劣化で硬くなり、すぐに割れる。](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783346/rc/2021/01/21/6ce8d9c5d10597f1d17775c7b5e4c2058d658eec.jpg)
プラ製の洗濯ヒモ。プラスチック製品は経年劣化で硬くなり、すぐに割れる。
いくら便利なアイテムを車内に積んでいても、定期的に入れ替えやチェックを行わないと、いざという時に使用できない……なんてことも多々ある。
![画像: ファーストエイドキット。持病の薬は年齢で変わる。予備は必要だが入れたままはよくない。さらに、消耗品は使ったら補充するクセをつけたい。](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783346/rc/2021/01/21/adf035c5e4f0a7b97b0b697a69ce5554a20539d2.jpg)
ファーストエイドキット。持病の薬は年齢で変わる。予備は必要だが入れたままはよくない。さらに、消耗品は使ったら補充するクセをつけたい。
特に注意したいのは、食料品の消費期限切れ、ウエア類のサイズ変更、乾電池や絆創膏などの消耗品の補充忘れ、そしてゴムやプラ製品の経年劣化だろう。入れ替えや補充などの「メンテナンス」をお忘れなく。
ポイント② 入れ替え時期を決めておく
非常食や水は「車検」で入れ替え
車載アイテムのメンテナンスは、忘れないように「記念日」をつくること。「非常食は車検のタイミングで入れ替える」と決める。そうすれば非常食や水が何年も入ったままにはならない。
ウエア類は「衣替え」で入れ替え
ウエア類は「衣替え」を設定。3~4月は災害の報道も増える。そのニュースを見たら冬物から夏物へ。9月1日の防災の日は夏物から冬物へ。子ども用のサイズアップはこの時に変更。
出典:カーネル vol.46 2020夏号、災害時に役立つ車中泊マニュアル