カリフォルニア州ビューエルトンにあるフライング・フラッグスは、ビジターセンターやプール、レストランまで備える、巨大なキャンピングフィールド。ピッカピカに磨き上げられ、内部を60年代テイストにカスタマイズされたヴィンテージ・エアストリームが10台ほどホテルとしてそろえられているのも特徴。
そんな演出がなされたロケーションで年に一度、全米中からアウトドア好きがヴィンテージ・トレーラーを引っ張って集うのがこの「ヴィンテージ・トレーラー・バッシュ」だ。ヴィンテージ・トレーラー・バッシュ」だ。
テーマがヴィンテージ・トレーラーなので、最近流行りのバンライフではないが、トレーラーならではのゆったりとした空間を生かして、それぞれ完璧な、キッチン、リビング、ベッドスペースなどを確保しているものが大半。
また大小個性豊かなトレーラーには創意工夫、さすがと思わせるデコレーションが数々施されている。
遊びにも歴史があるアメリカならではで、トレーラーの年代は1940年から1960年代のものが中心。各エントラントのトレーラーにはメーカー名やモデル名、年式、カスタマイズの内容などが明記されているので、100台以上のトレーラーを見て回るだけでも楽しいし、参加者は皆フレンドリーなのでほとんどのオーナーが中を覗いていって!と声をかけてくれる。
1泊2日で開催される期間中に、バイクや自転車でのクルーズタイムがあったり、オールディーズの仮装大会やダンスパーティが開催されたりと、その楽しみ方も旧き良きアメリカそのもの。チャンスがあればぜひ一度訪れてほしいビッグイベントだ。
豊かな時代に作られたユニークなトレーラーたち
大量に集まったトレーラー。ボクたちが気になるのは、やっぱりそのインテリア。日本の車格よりは大きいとは言え、限られた空間をどのように使っているのか? さらにさまざまなユニークなモデルも集まり、その興味は尽きない! さっそくお宅拝見!
キュートなポップアップルーフ!
中型サイズのFRPトレーラーで、室内はベッドに変形するリビングセットが中心。センターの丸い屋根の部分がポップアップアップする仕組みで、空間の広がりだけではなく明かり取りとしても効果的。
フルレストア済みシャイニーボディ
このイベントの参加者のなかでは、かなり若い世代に入るオーナーカップル。フルレストアしたトレーラーは、ペイントはもちろん、アルミのモールディングなどもすべてリポリッシュし、新車時のコンディションを取り戻している。
ミッドセンチュリー モダン・インテリア
大胆なグラフィックのファブリックやボールクロックが、ミッドセンチュリー感を強く打ち出す内装デザイン。アウトドアリビング用にかさばる籐家具を持参し、ゴージャスな空間を演出。
個性的な木製トランスフォーマー
小さいサイズのまま移動し、キャンプ地に到着したらキャビンを左右に張り出して室内空間を稼ぐスタイルのトレーラー。最新の大型RVでも見かけるギミックだけど、ビンテージの木造タイプでは珍しい存在。
ガルウイングの中は快適なおひとり様スペース
空気抵抗を考慮したティアドロップ型の小さなキャビン。内部は快適なひとり用ベッドと小さなシェルフ。後方にも跳ね上げタイプのドアがあり、小さいけど開放感抜群。メーカー名はそのまんま「TEARDROP America」
ビッグサイズキャビンが生み出す余裕の居住性
まるで列車かケーブルカーと見紛うような、たっぷりサイズのトレーラー。さすがにこれだけのサイズがあれば居住空間はたっぷりで、リビングやベッドスペースはもちろん、キッチンにいたってはアパートと変わらないような印象だ。
まるで自宅の庭のようなこだわり演出
なんとゲートまで持参して、まるで自宅をそのまま運んできたような演出。どこでもベストな環境を求めるのがアメリカン!
ストライプコーデがハイセンス
リビングエリアのマットとオーニングのデザインを統一した、 ハイセンスな仕上げ。
レトロな雰囲気がたまらない
トレーラー後端にデザインされたウイング状の突起から時代を感じる。人工芝を敷き詰め、自分のスペースを演出。
PART2&3に続きます!
PART2&3では、引き続きヴィンテージ・トレーラーの紹介のほか、イベントに参加していたVWタイプ2バスや、「モータ ーサイクル・パレードラン」に登場する小型のヴィンテージバイクや自転車などを紹介します! お楽しみに!
出典:カーネルvol.48 2021年冬号