バスフィッシング雑誌『Rod and Reel(ロッド アンド リール)』(略してロドリ)編集部の連載企画!
バス釣りを知らないのにロドリ編集部に入ってきた新人サクが、シマノのプロスタッフ・黒田健史さんに弟子入りし、バス釣りを覚えて天下を狙うサクセスストーリー(予定)!?
登場人物紹介
ロドリ編集部の新人、特攻のサク(ブッコミのサク)。
神奈川生まれ横浜育ち、心は佐賀県民という出身地不明の新人。バス釣りの経験は一切なし。
黒田健史さん
シマノのプロスタッフ。2017年は日本のバストーナメントの最高峰シリーズ「JBトップ50シリーズ」にも復帰。人のよさに目を付けられ、サクの無茶ぶりに巻き込まれることになる。
キャスティングの練習を無視して暴走するサク!
前回、タックル一式を揃え、今回はキャスティングの練習を行う……はずだったのだが。サクが何かいい始めたぞ!?
サク:基礎とかどーでもいいッスワ。そんなことよりも早く“バス”釣りたいんで、実釣行きましょうよ師匠~!
実釣に行きたがるサク。お前の大好きなスラムダ○クでも基礎練習は大事だといっていたのに何を学んでいたのだ。
黒田:……まあいいでしょう。今回は実際に釣り場を動いてみるということで。
サク:ヨッシャ! ここらのバスを釣りつくしてやるゼ!
勢いのままに釣り場へと向かうサク。はたしてバスは釣れるのか!?
「遊漁券」が必要? 何ッスかそれ?
黒田:まずは遊漁券を手に入れないとね。
サク:遊漁券? 何ッスかそれ?
黒田:遊漁券とは漁協が発行している、その付近の河川で釣りを行うための許可証のことだよ。遊漁券が必要なエリアではこれを買っておく必要があり、買わずに釣りをすると密漁になるので要注意。
漁協の事務所や漁協が提携した販売店で購入可能。購入代金は河川の環境の維持などに使われるので、必ず買いましょう!
いよいよ実釣開始! サクの腕前は……?
目的地である岐阜県五三川に到着。準備も終わったところで、さっそく実釣開始! 意気揚々と投げ始めるサクだったが……。
サク:アレ? おかしいッスね。距離も出ねえし、ルアーが狙ったところに落ちてくれねえ……。まさかどこか壊れているのか
黒田:タックルはどこも壊れてないよ(笑)。原因は間違いなくキャストにあるね。いろんなキャストの方法があるけども、まずはオーバーヘッドキャストから覚えていこうか。
【黒田’sアドバイス】
狙ったところに投げられるようになろう!〜オーバーヘッドキャスト編〜
いろんなキャスティング方法がありますが、初心者にオススメなのはオーバーヘッドキャスト。釣りの基本の技術がすべて詰まっているので、まず覚えるべきはコレです!
師匠の正統派キャスト
しっかりとバックスイングをして、勢いよく前へ振り下ろす。このときヒジの位置は動かさないで、ルアーの重みとロッドの復元力を利用して、キャストするのが狙った場所に投げるコツです。
サクの喧嘩キャスト
師匠の投げ方に比べてヒジだけでなく全身が動いてしまっている。これではロッドがブレてしまって狙ったところに投げられない。力任せではなく、シャープに投げることを意識しましょう。
【黒田’sアドバイス】<番外編>
タラシの長さ
投げる前の準備として、タラシを作ります。ラインのタラシの長さはロッドの先端から10〜20cmが適切な長さです。ちゃんと狙ったポイントにブレずに投げることができて、ライントラブルも減るので、この長さを意識しておきましょう。
ブレーキの調整
ベイトリールの場合、ブレーキの調整は不可欠です。初心者はマグネットブレーキをMAX寄りのきつめに調整しておきましょう。そうすることでバックラッシュしにくくなります。バックラッシュの数が減ったら、少しずつ緩めていきましょう。
目標に向けて真っ直ぐ投げる
目標にしているポイントに体を向けて投げましょう。そして、目標のポイントよりもちょっと先にルアーを落とすことを意識してください。もし目標にバスがいたら直撃させると逃げられます。ちょっと先に投げると、いい動きでバスに近づけます。
キャストするときのリールの向き
リールの握り方は内向き(写真上)で持ちましょう。内向きのほうが上向き(写真下)に比べて手首の可動域が広く、自由に動きます。可動域が広くなると、その分、飛距離が伸びます。上向きだと手首の可動域が狭いので、ヒジで投げようとしてしまいます。
バックラッシュの直し方
バックラッシュとは、ルアーが着水してもフリーのスプールが回転し続けることで起きるトラブルのこと。スプールに巻かれたラインが緩んで、絡んでしまうのが主な症状です。直すときは、絡まったラインをリールから引き出して巻き直す、という作業を少しずつ繰り返して直しましょう。
次回は……
黒田師匠からのアドバイスを胸に、次回、改めて実釣! 釣れるのか? サク!
つづく……
※こちらの記事はバスフィッシング雑誌『Rod and Reel(ロッド アンド リール)』2017年7月号の内容を一部抜粋、再編集したものです。