【概要】冬~春の車中泊で暖かく眠るための基本テクニック➁・クルマの寒さ対策編。車内の底冷えを減らすアイテムなどを紹介。

知っておきたい! クルマを寒さから守る方法

車中泊時の寒さ対策で重要なのは、体の保温とクルマの防寒。こちらでは、車中泊アイテムを使用してクルマの「冷え」を防ぐ基本を紹介しよう。

大きなポイントは、やはり窓を塞ぐこと。これがセオリーであり、最大の決め手といえる。シェードやカーテンで窓を塞ぐだけで、車内温度はかなり管理できる。

そのためには、それらの素材と厚みが重要。外からの視線を遮る「目隠し」としての役割をもちながら、「寒さ対策」としての効果をしっかりとうたっている市販品のほうが、確実に性能を発揮してくれるだろう。

断熱材を入れるのも効果絶大。内張りを外す時間や技術が必要なので、できればカーショップに頼んで作業してもらったほうが失敗は少ない。

最近では、車内に張る簡易テントなども販売されている。あくまで「目隠し」アイテムだが、シェードやカーテンとの併用なら、十分効果を発揮する可能性も高い。体同様に車内も「重ね着」をすること。それがシンプルながらも、暖眠の基本となる。

ただし、FFヒーターやエアコンが装着されていない場合に限る。

シェード

もはや車中泊ではマストアイテムといえるシェード。冷気は窓から伝わってくるため、この窓を塞ぐだけで、かなりの効果が得られる。

ここでのポイントは、このシェードの厚みと素材。ペラペラな100均アイテムより厚さ5mm以上の銀マット。そして、その銀マットよりもアイズのような専用アイテムのほうが効果大。

カーテン

カーテンも侮れない。カーテンレールを装着する専用カーテンはもちろんのこと、ラグやフリース素材の布を簡易的に掛ける即席カーテンでも、十分に効果を感じるはずだ。

車内を前後部で分けたり、シェードを装着した窓に、さらにカーテンを装着するコンボは、より高い効果が期待できる。布は長く、下側が余るくらいに。

カーペット

ラゲッジで就寝するなら、床に一枚敷いておくと底冷えしない。銀マットでもいいが、必ず厚みのあるものを。保温力のあるカーペットがベター。

シート就寝であっても、開閉するドアのステップ部から冷気が伝わるので、袋に入れたウエアやクッションなどを置いて、底冷えのケアをしておくといい。

+α 駐車場

車中泊する場所も考えたい。冷たい風が当たる場所よりは、木々や壁、建物がクルマを守ってくれる位置に止める。日陰よりも、朝から日光が当たる場所のほうがクルマを暖めてくれる。

スマホで風向きや日の出の方角を確認しておくと、少しでも寒さをしのげるかも。

文:大橋保之(カーネル編集部) 
初出:カーネル2024年3月号vol.65