【概要】車中泊旅の朝ごはんについてつづる車中泊専門誌『カーネル』のリレー連載コラム。第5回は地方創生コンサルタントの相馬功さんが登場。

相馬 功さんプロフィール

地方創生コンサルタント。キャンピングカーでの自由な働き方を広げるワーケーション推進者でもある。さらには、イベントなどで夜空を演出する花火師集団「疾風迅雷組」を率いる花火職人としての横顔ももつ。

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クルマ旅で食べる朝ごはんは、旅のスタイルによって大きく変わる。そんな皆さんの朝食メニューを紹介する同コラムも、あっという間に5回目に。

今回は相馬功さんに聞いたお気に入りを紹介しよう。

そもそも、相馬さんは謎が多い旅人だ。最初に出会ったのは、いまや伝説ともいえる「第1回CAMP JAPAN(キャンプジャパン)」でのこと。

花火師集団「疾風迅雷組」を率いるリーダーとして、富士スピードウェイで開催された車中泊イベントの夜を彩ってくれた。

その後、さまざまな場所で、さまざまなシチュエーションでお会いするのだが、渡される名刺も肩書きもバラバラ。

福岡県や長野県のキャンピングカーメーカーでばったり! なんてこともあったかと思えば、帝国ホテルのオフィスタワーで打ち合わせしたこともある。

その正体は……プロフィールを参照すれば少しは正体がわかる、はず。

さて、そんな相馬さんのお気に入りの朝ごはん。

「独立して数年、全国を旅しながら仕事をしています。自由に動くスタイルになってから、キャンピングカーで移動することが増えましたね」

相馬さんのキャンピングカー歴は17~18年とベテランの域。愛車はナッツRV・クレソンボヤージュのエボライトだ。

そもそもキャンピングカーに乗るキッカケは?

「実は花火なんです。自分たちで花火を打ち上げるときの移動機材車としても使用しますが、全国の有名な花火を見にいくときも、やっぱりキャンピングカーです」

遊びも仕事もキャンピングカーで旅する相馬さん。旅先で食べる朝ごはんは、ホットサンドが多いという。

「一番飽きずに食べられて、しかも簡単につくることができる。材料も、前の晩ごはんを再利用できる。ホットサンドって最高なんですよ!」

朝、キャンピングカーのコンロで焼く。材料を挟んで火にかけて、完成するまで数分。

「お気に入りのコーヒー豆も、常時キャンピングカーに準備しています。大好きなコーヒーを挽いて、ホットサンドと一緒にいただく。朝の至福の時間です」

好きな具を聞いてみる。「うーん……。残りものを挟むことも多いのですが、あえていうならハムチーズですかね」

最もカジュアルで、どこに行っても手に入れることができるハムとチーズ。しかし、地域によって風味が変わる特産品が多いのも、ハムチーズを好きな理由だとか。

「旅先のローカルスーパーで購入することもあります。チェーン店でも、土地ごとにオリジナル商品を置いているお店もたくさんありますからね。酪農が盛んな場所なら、おいしいチーズがあったり。あとは卵かな。地方で味が変わったりしますよね」

旅先で出合った特産品を、パンに挟んで食べる。相馬さんのクルマ旅の朝食は、おいしいホットサンドとともにある。

「もちろん、ハムチーズだけじゃないですよ。例えば……前の晩に焼肉を食べたとします。その肉が残っていた場合、それをホットサンドにぶっこむわけです」

最近、人気のアウトドアスパイスも常備している。

「夜の味に飽きていたら、アウトドアスパイスで“味変”して、おいしくいただきます」

相馬さんが、こんなにホットサンドを好きだったなんて、改めて話を聞くまで知らなかった。だから、クルマ旅の朝ごはんはおもしろい!

最後に、最も思い出深いホットサンドの朝食を聞いてみる。

「ミュージシャンの白井貴子さんと、最近交流があります。その白井さんの別荘がある伊豆で食べた、ホットサンドが忘れられません。弓ヶ浜の海岸沿いで、前夜の焼き魚とチーズと卵を挟みました」

そんな贅沢なシチュエーションなら、それはおいしく感じますよ、相馬さん!

自作ホットサンドとコーヒー

カジュアルで、どこでも手に入りやすいハムチーズ。食材は旅先のスーパーで購入。

写真:相馬 功
文:大橋保之(カーネル編集部)  
初出:カーネル2023年1月号vol.58