【概要】車中泊で利用したRVパーク伊豆黒根岬の紹介。RVパークの魅力や日本RV協会が提唱する公共駐車場で車中泊する際の10のマナーについても。

車中泊に興味があるけれどまだやったことがない人や、さあこれから車中泊をしよう!という人によく聞かれるのが、「じゃあ、いったいどこで車中泊ができるの?」という疑問。

いざ始めてみると、どこでも泊まれるわけではないことに気づき、車中泊スポット探しに苦労することも多いだろう。

快適に安心して車中泊ができる場所「RVパーク」は、いまや全国で400カ所以上開設されており、その数は年々増加中。

認められた場所で堂々と車中泊ができる安心感だけでなく、24時間使えるトイレや電源設備なども完備し、車中泊に慣れていなくても快適に過ごすことができる。

今回訪れたRVパーク伊豆黒根岬は、稲取の町を見下ろす小高い岸壁に位置し、目の前の海から伊豆七島が見渡せる最高のロケーションだ。

「それだけじゃなくて、日の出が目の前に現れてできるサンロードと、満月の夜に海に映るムーンロードが最高なんですよ」と語るオーナーの内田さん。

じつは埼玉・秩父にある“焚き火ができるRVパーク”として有名なRVパークみどりの村のオーナーでもある。

「何もせず、ずっと海を眺めている方も多いですね。あと、キャンピングトレーラーをここに置いて、観光の拠点として利用される方にも重宝されています。人それぞれ、自分の時間を求めてやってくるのを見るのが楽しいです」と笑顔で話す。

じつは現在、西伊豆にもうひとつRVパークをつくっている最中。RVパークが増えていくことによって、ますます車中泊を楽しむ人も増えていくだろう。

今回宿泊したのはここ! RVパーク伊豆黒根岬

東伊豆町にあるRVパーク伊豆黒根岬は、海を見下ろす絶景ポイントにある。日の出が目の前に現れ、満月の夜はムーンロードが海に現れる。

晴れた日は伊豆七島が見え、近隣には多数の温泉、春は河津桜、夏は海水浴、秋は紅葉、冬はキンメダイと伊勢海老がおいしい季節で、そんな伊豆の魅力を一年を通して満喫できるRVパークだ。

管理人の内田初美さんは、埼玉県秩父市のRVパークみどりの村&村カフェのオーナーでもある。また現在3号店として西伊豆にRVパーク西伊豆大浜海岸を準備中。

所在地:〒413-0411 静岡県賀茂郡東伊豆町稲取3009-1
電話:090-2166-0447 予約受付は9〜20時利用料金 
利用料金:サイト①②電源込み1泊/1台3000円〜、サイト③④⑤ AB電源込み1泊/1台2000円〜

やっぱり快適だった! RVパークの便利ポイント

今回宿泊したRVパーク伊豆黒根岬は、トイレや電源、お湯の出る水道など、クルマにないものが全部そろっているのが快適ポイント。装備万全なキャブコンじゃなくても安心して車中泊ができる。

RVパーク伊豆黒根岬の設備はほとんどがオーナーの手作り! 現在も忙しい合間を縫って改良されていっており、今後ますます快適になっていくだろう。

・24時間使えるきれいなトイレ

24時間使えるトイレは、夜間でも人感センサーで入り口付近の電気が自動でつく親切設計。室内のデザインもマリンリゾート感満載。

・お湯も使える炊事棟

冬だとお湯の出る炊事場はうれしい。

・可燃ゴミを回収してくれる

旅の期間が長くなるほど、処理に困るのが車内にたまるゴミ。RVパークならゴミの回収をしてくれるところも多い。

・汚水処理できるダンプステーション

汚水処理できるダンプステーションも完備。

電気、ゴミ箱、水道、そしてシャワーなど車中泊にあったらうれしい快適装備が完備!

各サイトに電源設備が完備。バッテリーの残量を気にすることなく、安心して過ごすことができる。

簡易温水シャワーもあるので、海水浴のあとや、どうしても汗を洗い流してから寝たい人にとってはありがたいだろう。

車中泊する前に知っておきたい! 公共駐車場における10のマナー

RVパークを認定している日本RV協会では、公共の駐車場を使用する際に厳守したいマナー10カ条を呼びかけている。

これは、道の駅や高速道路・有料道路のサービスエリア&パーキングエリアなどを使用する場合、必ず守るべきものばかり。

なかにはキャンピングカーに対する注意項目もあるが、一般車の車中泊に通じる内容も多いので、絶対に厳守してほしい。

【マナー10カ条】

1.長期滞在を行わない
2.キャンプ行為はしない
3.公共の電源を無許可使用しない
4.ゴミを不法投棄しない
5.トイレ処理は控える
6.グレータンクの排水は行わない
7.発電機の使用は要注意
8.オフ会の待ち合わせは注意
9.車イスマークに駐車しない
10.無駄なアイドリングはしない

RVパークを推進する日本RV協会とくるま旅の強い味方「くるま旅クラブ」

RVパークがいかに安心・安全・快適かを紹介してきたが、全国の同施設を推進・認定しているのが一般社団法人日本RV協会(JRVA)だ。

キャンピングカーを日本の文化として根付かせるため、環境の整備や市場の育成、業界の発展を目指して尽力している。

くるま旅を楽しめるインフラ整備も推進しており、RVパークの普及もそのひとつである。

そんなJRVAの子会社である、くるま旅クラブ株式会社が運営する「くるま旅クラブ」は、多様化するくるま旅の楽しみ方をサポートしてくれるさまざまなサービスを展開している。

今後ますます増えていくであろうくるま旅を楽しむ人に向けて、すべての人が安心して楽しめるようにルールやマナーをわかりやすく紹介しているので、ぜひチェックしてみてほしい。

くるま旅クラブ公式サイト

RVパークは全国で411カ所(2023年12月22日現在)。くるま旅クラブに入会するとさらに利用できる施設やサービスが増えるので、詳しくは公式サイトをチェック!

RVパークで車中泊したのは……カーネル&SOTOBIRA・アンバサダー rui

日本全国旅していると言いながら、じつは今回初めて伊豆半島に足を踏み入れた。関西出身なので、「なんとなく伊豆って淡路島に似てる」と思った。

写真・文:rui 
取材協力:RVパーク伊豆黒根岬、日本RV協会 
初出:カーネル2023年7月号vol.61