【概要】キャンプでコーヒー焙煎を楽しむための基礎知識、手順、手網焙煎・手鍋焙煎・手回し焙煎のメリットとデメリット、各タイプのおすすめ焙煎器の紹介など。

自分好みの焙煎で、キャンプで極上の一杯を!

コーヒーの味は「焙煎」によって大きく変わる。淡緑色の生豆を加熱することで茶褐色に、さらに加熱すると黒褐色に変化していくが、この焙煎度合によって「浅煎り」「中煎り」「深煎り」が決まる。

さらに細かく分けると焙煎の浅い順から「ライトロースト」「シナモンロースト」「ミディアムロースト」「ハイロースト」「シティロースト」「フルシティロースト」「フレンチロースト」「イタリアンロースト」となる。

味は煎りが浅いほど酸味が強く、深いほど苦みが強くなる。そんな知識が増えると豆選びが楽しくなるが、自分で焙煎したいという好奇心も湧いてくる。

コーヒー豆を焙煎すると、チャフと呼ばれる薄皮が舞ったり、煙が出たりする。家庭ではこれが気になって焙煎が面倒と感じてしまうが、アウトドアなら気にせず楽しめるので、興味が湧いたらぜひキャンプ場で楽しんでみよう。上手に焙煎できなくても、その過程や挑戦が楽しい。

コーヒー豆の焙煎度合

コーヒー豆の焙煎度合は8段階に分けられる。同じ豆でも焙煎時間を変えるだけで味が変わるので、好みの味を追求してみるのも楽しい。

手網で楽しむ焙煎の基本

①焙煎器に生豆を入れる。使う器具の適正量にもよるが、まずは50gくらいから始めると失敗が少ない。

②火の上で左右に振って加熱。パチパチとはぜる「1ハゼ」が聞こえたら浅煎り~中煎りに仕上がっている合図。

③さらに加熱を続けると、少し高い音ではぜる「2ハゼ」が聞こえてくる。これが中煎り~深煎りの合図。

④好みの焙煎度合になったらザルなどにあけ、うちわで扇いで粗熱やチャフを取る。冷めればできあがり。

アウトドアでも楽しめる! タイプ別 焙煎器カタログ

アウトドアでも楽しめる焙煎器の種類は大きく分けると3種類。それぞれにメリット・デメリットがあるので、気に入ったモデルを選んでアウトドア焙煎を楽しんでみよう!

手網焙煎

メリット
・本体が網状なので中がよく見え、焙煎具合が確認しやすい
・焚き火や炭火、コンロなどさまざまな熱源で焙煎できる

デメリット
・網目から直に火が当たるので煎りムラが起きやすい
・外気温や風の影響を受けやすいので時間がかかる場合がある

おすすめの手網焙煎器

ユニフレーム/焚き火ロースター
3900円

焚き火で焙煎しても手が熱くならない伸縮式ハンドルを採用。ハンドルはたためるのでコンパクトに収納できる。

サイズ:φ160×365~465mm
重量:200g
【問】新越ワークス

ロゴス/炭火もも焼き器
オープン価格

本格的な炭火もも焼きが作れるアイテムだが、コーヒー焙煎にも最適。ハンドルは折りたたみ式でかさばらない。

サイズ:42×16×6.5cm
重量:650g
【問】ロゴスコーポレーション

手鍋焙煎

メリット
・蓄熱された本体の熱も使うので煎りムラが起きにくい
・風などの影響を受けず温度が安定するので再現性が高い

デメリット
・チャフが外に出にくく中で燃えるのでスモーキーになりがち
・穴からしか中が見えないので焙煎度合を確認しにくい

おすすめの手鍋焙煎器

一宮物産/常滑焼焙煎器「エコセロ」
7920円

職人が手作りする常滑焼の焙煎器。本体の余熱も使うので、振り続けなくても焙煎できる。カカオ焙煎にも最適。

サイズ:28×15×7.5cm
重量:440g
【問】一宮物産

発明工房/コーヒー豆焙煎器 煎り上手
7436円

アルミ製で軽量な扱いやすい焙煎器。底面の特殊な湾曲形状がコーヒー豆を躍らせるのでムラなく焙煎できる。

サイズ:10×6.5×32cm
重量:240g
【問】発明工房

手回し焙煎

メリット
・回転によって豆が大きく動くので煎りムラが起きにくい
・本体が網状なので焙煎度合を確認しやすい

デメリット
・基本的にカセットコンロでしか使用できない
・ほかのタイプの焙煎器に比べると高価