【概要】キャンプ道具を自宅インテリアに取り入れた「アウトドアリビング」を紹介。コンセプトやお気に入り、注目のポイントなど。

自宅をアウトドアギアで彩る

キャンプが好きすぎて、日常生活でもキャンプアイテムを使って生活している人たちが急増中! 高機能で使いやすく、自宅でも大好きなキャンプの一部を体感できる……。そんな自分たちの生活スタイルに合わせた、キャンプ・リビングルームを紹介しよう。

プロフィール:あそぶ とも さん

さまざまなアウトドアやスポーツ関連企業の商品企画や広告などを手がけている、あそぶ株式会社代表。クルマやキャンプなどに造詣が深く、趣味人としても幅広く活躍。最近は塊根植物に夢中。

“アガベ”や音楽とともにキャンプを楽しむ

「屋根裏に入っている熱交換システムや、電熱線が埋め込まれたモルタルの床のおかげで、建物は古いんですが、シーズン問わず快適に過ごせていますよ」

物件を見つけた当初は、床も抜けているような状況だったという古民家。それをリノベーションしたのが、この「あそぶ とも」さんの自宅。

内外装や扉の取り付けだけではなく、施工が難しいとされる水まわりまで自身の手によって作り上げたという。

並んでいるビンテージのランタンなど、アウトドアギアがアクセントとなっている。とくに、ともさんの想いが詰まっているのは、真空管アンプなどの音響機器。なかでも古いラジカセは、キャンプ場でも楽しんでいるアイテムだ。

「いま、一番手を入れているのは、多肉植物のアガベです。専用のライトなどを設置して、育成用の環境を製作しました」

部屋のメインは、仕事を行う作業用デスク。この近くに、育てているアガベや塊根植物(コーデックス)を置いて、触れ合いやすいレイアウトにしている。「一緒にキャンプへ出かけるくらい、かわいいんです(笑)」

少し前までは、大きなテントやターブなどをクルマのトランクルームに詰め込んでキャンプを楽しんでいた、ともさん。

しかし、ここ数年は愛車の買い替えなどに合わせて、ライトなギアをセレクトしながら、バッグひとつにまとめるスタイルへと変わってきているそうだ。

「家もキャンプも、自分が『いま』一番楽しんでいる趣味に合わせて、好きなように変化させていくのがおもしろいですよね」

ともさんが好きなものを詰め込んだ、大人の趣味部屋はまだ深化の途中だ。

バッグひとつのキャンプスタイル

ともさんの最近のキャンプスタイルは、テントやテーブルなどのアイテムを、このカバンに入るものだけをまとめて持っていく。一番のポイントは、クルマの助手席にすべてのギアが収まる容量だという。

キャンプにはオールドスタイルのラジカセを

ビクターのラジカセはデッドストックを見つけて購入。「テープの音質もすばらしいですが、この時代はとにかくラジオがすばらしいです」。フィールドに持ち出して、周囲の迷惑にならないように使用している。

アガベと一緒にキャンプ

育成スペースを設けたアガベやコーデックスなどは、一緒にキャンプに出 かけるくらいお気に入り。持ち運ぶ際は、飛行機で使われているギャレーボックスに入れるそうだ。

遊び道具がところ狭しと並ぶ

壁にかけられたロードバイクなど、さりげなく部屋の中に、アウトドアや趣味のアイテムがちりばめられている。古い海外の標識は部屋になじみながら存在感強め。

仕事スペースにもギアをセット

頭上にビンテージランタンが並ぶ作業デスクは上下に可動する。動画の編集などのパソコン作業中は座って、書類の作成やアガベを世話するときは、立って作業すると効率がアップしているそうだ。

写真:逢坂 聡 
文:高梨達徳 
出典:GARVY2022年8月号