【概要】北海道の車中泊旅を安全に楽しむための基礎知識5点を、北海道出身の「日本を旅するうめの」が紹介。

全国をクルマで旅する北海道出身YouTuberが教えます!

多くの自然と広大な大地。北海道を旅すれば、普段の生活とは違う特別感を覚えると思います。ゆえに、「車中泊の慣れ」と「北海道の慣れ」は別モノ。全国を旅して、北海道に帰るたびに独特だなと思うのです。

初めて北海道でクルマ旅をする人にも、以前旅したことがある人にも、“北海道を安全に楽しめる基礎知識”を現地の「うめの」からお伝えいたします!

author:日本を旅するうめの

年間300日キャンピングカーで旅する北海道出身のYouTuber「日本を旅するうめの」。中古のキャンピングカーを買って日本一周を始めたらそのまま住んでしまい、バンライフ生活も早5年。車中泊雑誌『カーネル』アンバサダーで、カーネル2022年7月号vol.55の別冊付録「北海道車中泊スポットガイドPart.3」では、うめのおすすめの北海道車中泊スポットをたっぷり紹介!

YouTube うめののたび

▼車中泊マナー10カ条もお忘れなく!▼

日没が早く、寒暖差がある

太陽は東から昇り、西に沈むとおり、日本の極東にあたる北海道は日が短い。普段の感覚でスケジュールを組むと、夕暮れ時に慌てることも。

早寝早起きが得意なら、一日を長く楽しむことができます。季節によって営業時間が変わる施設も多いので、現地の情報は事前に仕入れてください。

また、日中暖かくても夜間は冷え込むので、寒暖差を意識した服装や寝具の用意をお忘れなく。

広大な大地でのガス欠に注意

北海道の大きさは、九州の総面積の2倍以上。街と街の間の距離が長く、ガソリンスタンドになかなか出合わないので、余裕をもって給油することが基本中の基本。

ナビで小さなガソリンスタンドをなんとか見つけて実際に行ってみると、その日の営業をすでに終えていたり、閉業して跡地だけ……なんてことは地方ではわりとある話。

どうしても不安なときは、現地に行く前に電話で問い合わせをしてみることをおすすめします。

牧草地や畑への立ち入りに注意

北海道の大地で美しく生えそろった草原に佇む写真。SNSで人気を博しています。しかし、そこは本当にただの草原でしょうか。実は、酪農家が牛の餌として牧草を育てている土地である可能性が高いです。

毎年、こういった場所に観光客が立ち入り、刈り取り前の餌に外地の菌を持ち込んでいることが問題視されています。

気持ちのいい草原に向かってタイヤ痕があっても、それは旅行者のクルマではなく、農作業の人のものかも。

野生動物との遭遇率と付き合い方

走行中に気を付けてほしいのが野生動物との遭遇。特に夜間から朝方、エゾシカが道路や人間の生活圏に近づきやすいです。

本州のシカよりも体格が良く、衝突すればクルマが廃車になることも。数頭で行動するので、目の前を一頭通り過ぎたとしても、周りをよく見てから走りだすこと。

キタキツネやヒグマを見つけて写真を撮りたくても、餌をあげたりクルマから降りないでくださいね。人間に慣れてしまったがために、駆除の対象になる命があります。

ゴミは無料で自由には捨てられない

この数年で、野外にゴミ箱を置く施設が絶望的に少なくなりました。同時に、市町村指定のゴミ袋を1枚から販売してくれる施設が増えています。

特に道の駅でこの取り組みが広がっていて、案内に従って分別すればそのまま回収してくれます。指定ゴミ袋の購入費は80円ほど。たまったゴミを堂々と捨てられるなら、なんと安い出費!

厚意でゴミ箱を置いている施設に大きなシワ寄せがいかないように、この方法を活用しましょう。

写真、文:うめの