ナビゲーターは…まるななさん
2017年に中古で購入した軽キャンピングカー・テントむしで北海道内のキャンプや登山を車中泊で楽しむ軽キャン女子。旅の様子はYouTube『まるななちゃんネル』とブログ『まるななブログ』で配信中。最近の悩みは、愛車の調子が悪いこと。本当に切実(泣)
絶景の宝庫 香川・徳島へ
四国は、ひとつの島としてまとめられがちだが、古くは阿波、讃岐、伊予、土佐の四つの異なる国だった。
島の中央部には、急峻な四国山地が横たわり、ひとつの島であっても、気候や風土が各県で大きく異なっている。
そんな四国から、今回は2泊3日でめぐれる徳島と香川の絶景スポットを紹介しよう。
徳島なら、鳴門海峡の雄大な渦潮、うだつの町並みのどこか懐かしい風景、大歩危と祖谷の神秘的な渓谷美。
香川なら、金刀比羅宮の伝統美、高屋神社・天空の鳥居の幻想的な光景、そして父母ヶ浜の絶景などがおすすめ。
短い旅でも、まるで違う国を旅しているような、そんな多様な魅力が詰まっているのが四国だ。だからこそ、四国には、何度でも訪れたくなるのだろう。
香川・徳島に行くならおすすめ!絶景スポット
徳島/鳴門海峡
世界最大級の渦潮を橋と船から眺めよう
鳴門の渦潮は、瀬戸内海と紀伊水道の干満差で発生する潮流による自然現象。見学方法は観潮船か、大鳴門橋遊歩道から見下ろす「渦の道」がおすすめ。
渦潮は、いつでも見られるわけではないので、観潮船や「渦の道」の公式サイトで見ごろをチェックして。
徳島/うだつの町並み
レトロモダンな町並みを散策する
美馬市脇町は、藍染の原料・阿波藍で栄えた集落。「うだつ」とは二階に設置した防火壁のことで、財力の象徴とされ、うだつが作れない商家を「うだつが上がらない」と言うようになったそう。豪華な屋敷見学やレトロなカフェめぐりも楽しい。
徳島/大歩危、祖谷
平家の落人伝説が残る秘境
四国の中心に位置する祖谷(いや)は、日本三大秘境のひとつで、平家の落人伝説や妖怪の里として有名。
エメラルドグリーンの吉野川の流れを進む大歩危(おおぼけ)峡観光遊覧船や、渓谷にかかるツルで編んだ祖谷のかずら橋、200mの断崖絶壁に立つ小便小僧などもあり、見どころが続く。
香川/金刀比羅宮、表参道
一度は行きたい! こんぴらさん
こんぴらさんの名で親しまれている金刀比羅宮(ことひらぐう)。海の安全祈願、五穀豊穰のご利益を求め、全国から参拝者が訪れる。
本宮拝殿までは石段を785段上るのでスニーカーがおすすめ。表参道には、土産店や甘味処が立ち並び、散策も楽しい。
香川/高屋神社・天空の鳥居
海と街を見下ろす天空の鳥居
標高404mの稲積山山頂にある高屋神社の鳥居越しから、観音寺市と瀬戸内海が一望できる絶好のビュースポット。
鳥居までの道のりは「観音寺市観光協会観光ガイド」のWEBサイトでチェック。交通規制もあるので要注意!
香川/父母ヶ浜
海と空が融合する日本のウユニ塩湖
父母ヶ浜(ちちぶがはま)は「日本の夕日百選」に選ばれた名所で、風のない干潮の夕暮れが撮影のベストタイミング。
「三豊市観光交流局」のWEBサイトで干潮情報を要確認。目の前にはRVパークがあり、絶景を眺めながら車中泊ができる。
\香川で車中泊するなら/
RVパーク道の駅たからだの里さいた
大型連休中の香川県は、予約しておかないと車中泊難民になることも。RVパークなら予約可施設が多いので、「くるま旅クラブ」で確認。寺や景勝地併設など、一風変わったスポットが見つかる。
おすすめはRVパークの道の駅たからだの里さいた。温泉と道の駅に併設し、香川や徳島観光の拠点に最適。
“心はうどん県民”の車中泊の達人おすすめスポット
教えてくれたのは…ruiさん
ホンダ・N-VANをDIYして、年間300日以上車中泊しながら日本全国を旅する。現在は、本誌のアンバサダー兼ライターとして活動中だが、前職で5年ほど香川の大学講師として勤務。在職中に四国各地のマニアックな迷(?)所をめぐっていた。
香川/屋島
名場面「扇の的」の舞台
源平合戦の古戦場として有名で、『平家物語』の「扇の的」の舞台。上り坂なのに下って見える「ミステリー坂」、キツネではなくタヌキが鎮座する「浄願寺」など、瀬戸内の海と高松市内も一望できる観光名所。
徳島/活魚料理びんび家
鮮度抜群の絶品ハマチは必食!
「びんび」とは、徳島の言葉で「ピンピン跳ねる新鮮な魚」という意味。その場でさばいた活きのいいハマチは絶品! 伊勢海老も人気ですが、鳴門の渦潮で鍛えられた歯応え抜群のワカメの味噌汁は、ほかでは味わえない逸品。
徳島/轟の滝
虹色に輝く秘境の滝
轟の滝は、太陽が滝の直上のときにだけ、滝壺が虹色に輝く神秘的な滝。さらにそこから延びるハイキングコースでは、轟九十九滝と呼ばれるさまざまな滝が見られます。ただし、細い山道を行く“酷道”なので運転には気をつけて。
徳島/大菩薩峠
阿波のサグラダファミリア
中里介山の長編小説『大菩薩峠』が未完であることに由来する店名の喫茶店。趣のある煉瓦造りの建物は、店主の手造りで、いまだに完成していないという。店内は時間が止まったような雰囲気で、どことなく懐かしく居心地がいい。
写真、文:まるなな
写真提供:大歩危祖谷ナビ、香川県観光協会、徳島県観光協会、rui
初出:カーネル2024年9月号vol.68