全国で開催されるゴルフツアーをキャンピングカーでまわるプロキャディがいる。YouTubeチャンネル『梅チャンネル』にて日本ツアー転戦記などを公開している梅原 敦さんだ。今回はそんな梅原さんに、過酷なゴルフツアーでの車中泊の快眠法と夏対策を教えてもらった!
プロフィール 梅原 敦さん
軽キャンピングカーで旅をしながら、国内男女の両ゴルフツアーでプロキャディとして活躍。キャディ歴26年、優勝回数22回。YouTube『梅原敦の「梅チャンネル」』では、日本ツアー転戦記や車中泊の動画を公開中。
プロキャディの証であるパスや、ヤード計測器も車内に保管している。キャンピングカーでツアーをまわる、梅原さんならではのアイテムだろう。
車中泊でゴルフツアーをまわるプロキャディの快眠法
「日本全国をキャンピングカーでまわっているプロキャディがいるんですよ」とウワサは聞いていた。いつか取材したいと思っていたら、そのチャンスは急に訪れた!
その人こそ、ここで紹介しているプロキャディの梅原 敦さんだ。ツアーの合間を縫って、御殿場付近なら時間がつくれそうだという。
あいにくの雨模様だったが、いざ向かった先は山梨県南部町にある屋根付きRVパーク、Campingcar Trip L。さっそく撮影と取材を開始。
「キャンピングカーに乗り出したのは、昨年の3月からです。ツアー開幕戦からですね」
もともとホンダ・フリードで車中泊を行っていたという梅原さん。キャンピングカーで日本のツアーをまわるのが夢だったという。
「昨年は180日ぐらい車中泊しましたね(笑)」
北は北海道から南は鹿児島まで、車中泊をしながらキャンピングカーで転戦する日々。特に北海道は、昨年開催されたツアーはすべて愛車と一緒だったという。
「一番のメリットは、宿泊のストレスから解放されたこと。経費も含めて、ですね」
例えば、付いていたプロゴルファーが不調で、予選を勝ち抜けなかったとき。予約していた週末のホテルは、キャンセルする必要がある。荷物の出し入れも大変だ。
しかし昨年はキャンピングカーだったので、宿泊の手間やお金の負担が大きく軽減されたという。
快眠への一番のこだわりはマットレスだ。マットレスメーカーのジェルトロンが特注サイズを製作。梅原さんをサポートしてくれている。
「車中泊でツアーをまわっているキャディさんは、ほかにも増えてきています」
そんな梅原さんの夏対策は、エアコン、扇風機、ベンチレーター、網戸など。キャンピングカーには、暑い夏でも快適に過ごせる装備が、数多く採用されている。
夏のツアー中、暑い地域で車中泊することも多々ある。そんなときもキャンピングカーなら快眠でき、移動のストレスも少ない。心強い味方になってくれるという。
キャンピングカーで転戦するプロキャディ・梅原 敦さんの、さらなる活躍に期待したい!
いまやホテルよりもキャンピングカーのほうが快適に寝られます!
車内は移動オフィスとしても活用されている。いまでは自宅同様に落ち着けるという。本業であるプロキャディとしてデスクワークはもちろん、YouTubeの動画編集も車内で行う。
天井に装着されているベンチレーターと小型扇風機で、車内空気の循環と入れ替えを行う。これらも暑さ対策のひとつ。車内にこもった日中の暑い空気をまずは外に出す。
梅原さんの夏対策の大きな武器はこのOne Cool 21。DC12Vで稼働する小型のセパレート車載エアコン。キャンピングカービルダー・ステージ21のオリジナルモデルで冷却能力は1800W。
ポータブル電源は大容量2000Wと300Wを常備。象印の電気ケトルや、0.5~1.5合炊きのコイズミ・ライスクッカーミニをポータブル電源で使用。
簡単に開閉できるシェードや網戸を装備している。
ツアー中でも温泉が楽しみという梅原さん。シャンプーやボディソープ、歯ブラシなどがカゴに入ったお風呂セットは、ある意味、夏の汗対策かも。
「これはいったい何ですか?」と思わず質問! 車内では折りたたんだ状態で保管されているが、展開するとキャディバッグを載せるキャリーカートになる。
写真:小林 司
文:大橋保之(カーネル編集部)
協力:RV パーク Campingcar Trip L
初出:カーネル2024年7月号vol.67