【概要】伊豆の絶景・秘湯湯めぐり旅①伊東エリア編。おすすめの温泉やグルメ、車中泊スポットなどを紹介。

伊豆の温泉を再発見する車中泊旅

「伊豆は海山のあらゆる風景の画廊である」(川端康成『伊豆序説』)

伊豆半島のある静岡県は、温泉利用宿泊施設、いわゆる温泉宿の数が日本一で、源泉の数が大分、鹿児島に次いで全国3位。

その約2400カ所の源泉のうち、約2200が伊豆に集中しているため、伊豆は本州で最も温泉が豊富な地域といえる。

伊豆半島の地殻はフィリピン海プレートの最北端に位置し、かつてははるか南の海底火山郡だった。

豊かな温泉資源と南方系の独特な植物相を誇るのは、もともと本州とは違う火山島だったからと考えられている。

明治以降、旧天城トンネルの開通をきっかけに観光地、湯治場として栄え、川端康成、芥川龍之介、太宰治など、著名な文人たちが心を癒やし、ここで多くの作品を残した。

豊かな自然、歴史、文化、そして温泉と、身も心も温まるスポットが満載の伊豆半島。クルマ旅でじっくりとめぐると、まだまだ知らなかった魅力を再発見することだろう。

伊東エリア

随一の絶景と温泉を誇る伊豆の玄関口

伊豆で最もメジャーなエリアといえば真っ先に思いつくのが熱海だろう。しかし、平地が少ないせいで駐車場も少なく、道が狭くて混雑している。日帰り温泉や駐車場の多い伊東のほうが、車中泊旅には向いている。

伊東の温泉は源泉かけ流しが多く、全体的にアルカリ性単純泉が多い。湯量が別府、由布院に次いで全国3位、本州では1位を誇る。また「全日本まくら投げ大会」が開催されるなど、伊豆随一の温泉街でもある。

東海館

画像1: 東海館

伊東温泉観光・文化施設

伊東温泉の中心部に位置する1930年(昭和3年)建築の温泉旅館。現在、旅館としては廃業しているが、観光施設として内部を見学できる。

画像2: 東海館

木造3階建ての各階は、3人の職人にそれぞれ担当させ、腕を競わせたらしい。

画像3: 東海館

また土日・祝日は日帰り入浴で、『テルマエ・ロマエ』にも登場したレトロな温泉に入ることができる。カフェやワークスペースもあり。

赤沢日帰り温泉館

画像1: 赤沢日帰り温泉館

絶景露天風呂のある日帰り温泉

伊東市のほぼ南端に位置する赤沢温泉にあり、充実した施設が魅力の大規模日帰り温泉。

画像2: 赤沢日帰り温泉館

相模湾と空と湯船が一体に見え、水平線まで遮るものがない大露天風呂は約40℃と、ゆっくり絶景を楽しめる温度。レストランや休憩所でも景色が楽しめる。

〈+α情報①〉日帰り温泉とグルメがそろう道の駅伊東マリンタウン

画像1: 〈+α情報①〉日帰り温泉とグルメがそろう道の駅伊東マリンタウン
画像2: 〈+α情報①〉日帰り温泉とグルメがそろう道の駅伊東マリンタウン

日帰り温泉「朝日の湯」が隣接している伊豆最大級の道の駅。レストランや売店も充実しており、特に「伊豆浜焼本舗」では名物の金目鯛やアジの干物などを、セルフにてコンロで焼いて食べることができる。全長43mの足湯には犬用のスペースもあり。

〈+α情報②〉レトロ感漂う、伊豆の王者・ハトヤホテル

画像: 〈+α情報②〉レトロ感漂う、伊豆の王者・ハトヤホテル

「伊東に行くならハトヤ♪ 電話は4126(よい風呂)」という往年のCMで有名なハトヤホテル。残念ながら日帰り入浴はないが、同じ系列の「サンハトヤ」には、壁一面が水槽になっている日帰り温泉「海底温泉お魚風呂」がある。

伊東エリアで車中泊するなら

道の駅は便利だけど、不安ならオートキャンプ場かRVパークへ

伊東の人気車中泊スポットである道の駅伊東マリンタウンは、マナーの悪化のせいか一時期「車中泊禁止」の貼り紙があった。

現在は撤去されていて、公式サイトにも「禁止」とは書かれていないが、「長期間の滞在はご遠慮願います」の文言は残っている。

不安な人は、温泉のある伊豆海の森スマイルキャンプ場や、稲取のRVパーク伊豆黒根崎などを利用しよう。

執筆者プロフィール:rui

画像: 執筆者プロフィール:rui

ホンダN-VANをDIYして、年間300日以上車中泊しながら日本全国を旅する人。もともとサウンドデザイナーだったが、旅の風景を写真や映像で撮るようになり、現在はライターとしても活動中。

写真、文:rui 
写真協力:伊豆市観光協会、東伊豆町観光協会、稲取東海ホテル湯苑、赤沢日帰り温泉館、百笑の湯、金谷旅館
(カーネル2024年5月号vol.66より)

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