【概要】青森県から北海道函館市、松前町へ桜の開花を追いかける車中泊旅のすすめ。お花見スポットや車中泊情報、おすすめグルメ情報など。

4月中旬からゴールデンウィークは、北上する桜前線を追いかける車中泊旅に出てみるのはいかが? 青森、函館ならではの、すばらしい桜の世界を堪能できるはずだ。

青森

画像: 青森

北海道札幌育ちの道産子が、車中泊専門誌『カーネル』で北海道各地をめぐる連載企画「新 車中泊で旅する」。

北海道旅と銘打っているけれど、今回は青森の桜からスタート。だって函館の桜で北海道旅を紹介するならば、やはり青森の桜も見逃せないからね。

青森と函館はフェリーで約4時間。せっかく青森(もしくは函館)まで来たなら、思いきって海を渡ると、遠くに感じた北海道(青森)は「意外と近い」と感じるはず。

さてさて。まず、青森の桜といえば、弘前公園の「弘前さくらまつり」は外せないのですよ。毎年、約200万人が桜を楽しむ日本一の桜まつり。

お花見はもちろんのこと、りんご飴や青森名物・生姜味噌のおでんなど、たくさんの出店や屋台が軒を連ねるのだから、楽しくないわけがないよね。

出店をまわり、日本最古のソメイヨシノを楽しみつつ、弘前城の本丸(有料区間)や北の郭からは、天気がよければ岩木山が一望できる。

中濠観光舟や西濠ボートに乗り、ふだん見ることのできないお濠から桜を眺めるのもオツ。

日中はもちろん、ライトアップした幻想的な夜桜もおすすめ。朝から晩まで、まさに一日中桜を満喫できる。今回は、弘前公園を中心に桜の名所や、おすすめグルメを紹介。

■弘前さくらまつり2024
開催期間:2024年4月12日(金)~5月5日(日)
会場:弘前公園(青森県弘前市下白銀町1)

まずは知っておきたい、弘前城の駐車場事情

画像: まずは知っておきたい、弘前城の駐車場事情

さくらまつり期間中、弘前公園周辺は大変混雑する。公園周辺には、有料駐車場が多数(料金は1000円前後)存在するが、公園周辺の渋滞も予想されるため、少し遠いが徒歩20分の臨時無料駐車場の利用もおすすめだ。

また、弘前さくらまつりの公式サイトには、まつり期間中の交通案内マップを公開しており、公園や弘南鉄道駅周辺の駐車場情報や、交通機関の詳細情報が掲載されているので、ぜひチェックしてほしい。

もし時間があるなら弘前公園すぐそばの、弘前市立観光館の立ち寄りもいいだろう。弘前の観光案内、お土産も購入でき、24時間営業で1日の最大料金が1000円の駐車場にはトイレもある。観光のスタート地点としても最適だ。

こちらも見たい! 青森の桜スポット

日本一の木造三連太鼓橋、鶴の舞橋

画像: 日本一の木造三連太鼓橋、鶴の舞橋

富士見湖パーク内にある鶴の舞橋は、全長300mの木造の橋で、日本一の長さを誇る。橋の架かる津軽富士見湖の湖面には、津軽富士とも呼ばれる岩木山の雄大な姿が美しく映る。

公園周辺には約2000本の桜が植えられており、GWには、鶴の舞橋桜まつりが開催される。

太宰治のゆかりの地、芦野公園

画像: 太宰治のゆかりの地、芦野公園

日本のさくら名所100選にも選ばれた芦野公園は、作家・太宰治が少年のころによく遊んだ場所としても知られている。

園内には約1500本の桜が咲き誇り、公園内を走る津軽鉄道「芦野公園駅」では、満開の桜の下を走る電車が美しい。

また、予約不要の無料キャンプ場「芦野公園オートキャンプ場」も併設されており、青森旅の拠点として利用できそうだ。

画像: 斜陽館/青森県五所川原市金木町朝日山412-1

斜陽館/青森県五所川原市金木町朝日山412-1

太宰治記念館「斜陽館」は、和洋折衷の入母屋造りの建物で、国の重要文化財に指定されている貴重な明治の木造建築。

おすすめグルメ

幻の魚・イトウを食べる!

鰺ヶ沢町の「汐風ドライブイン」は少し足を延ばしても立ち寄りたいグルメスポット。幻の魚・イトウが食べられる食堂なのだ。

画像: 幻の魚・イトウを食べる!

イトウは「川のトロ」と呼ばれており淡白で臭みがない魚。鰺ヶ沢名物のヒラメの漬けを合い盛りにした写真の「いとひら丼」(1680円)がおすすめ! 鰺ヶ沢産のイトウをぜひ味わってほしい。

刺し身や焼き魚などの海鮮系だけでなく、カツ丼などの幅広いメニューのある食堂なので、海鮮が苦手な人でもOK。

汐風ドライブイン/青森県西津軽郡鰺ヶ沢町赤石町38-1

歴史的建造物でコーヒーを!

画像1: 歴史的建造物でコーヒーを!

弘前公園のすぐそばの弘前市役所の前に、スターバックスコーヒー弘前公園前店がある。和洋折衷の建物は国の登録有形文化財「旧第八師団長官舎」を店舗として利用。

画像2: 歴史的建造物でコーヒーを!

鮮やかな桜色の地域限定グラス「津軽びいどろHIROSAKI」は、ここでしか買えないレアアイテム。旅のいい思い出になるだろう。

大正ロマンを感じる洋館でコーヒー片手に弘前の歴史や文化を味わってみては!? 

スターバックス弘前公園前店/青森県弘前市上白銀町1-1

青森で車中泊するなら

画像: 道の駅いなかだて弥生の里/青森県南津軽郡田舎館村大字高樋字八幡10

道の駅いなかだて弥生の里/青森県南津軽郡田舎館村大字高樋字八幡10

弘前から一番近いRVパークは「PittINN BASE 青森」(青森県五所川原市みどり町4-46)。とはいえ駐車台数は2台のみ。さらに青森はRVパークが少なく、道の駅を利用することになるかも。

「道の駅いなかだて弥生の里」「道の駅ひろさき」の近くにある鉄道駅では、「弘南鉄道パーク&ライド」というサービスもある。

駅の無料駐車場に止め、列車で中央弘前駅に向かい、その乗車証明書の提示で弘前城本丸などの3施設が無料になる。

画像: 道の駅浅虫温泉ゆ〜さ浅虫/青森県青森市大字浅虫字蛍谷341-19

道の駅浅虫温泉ゆ〜さ浅虫/青森県青森市大字浅虫字蛍谷341-19

また、岩木山の麓にある「岩木山桜林キャンプ場」は、花見ができる無料キャンプ場。さらに、青森港近くでは「道の駅浅虫温泉ゆ〜さ浅虫」がおすすめ。

展望風呂から、陸奥湾や湯の島を眺めながら入浴可能。入浴料も格安(360円)で、朝7時から営業しているので、朝風呂で旅の疲れを癒やすのもいいかも。

「道の駅いなかだて弥生の里」もクルマで約25分とほど近い。

津軽海峡を渡るフェリーの乗船ポイント

画像1: 津軽海峡を渡るフェリーの乗船ポイント

北海道に渡るためには、青森港からフェリーに乗る必要がある。

津軽海峡フェリーと青函フェリーがあり、どちらもWEB予約ならキャンペーン料金が適用。正規の料金より安く乗船できるが、WEB予約は2日前までとなっている。

時間により乗船フェリーが異なるので要注意。予約やシャワーなどの設備、ペットの乗船などについては、フェリーの各公式サイトで確認してほしい。

画像2: 津軽海峡を渡るフェリーの乗船ポイント

出航当日は、2時間前にフェリー乗り場に到着していると安心。乗船後は約4時間の船旅となる。

夏は冷房、冬は暖房が効いているので、温度調整が可能なリラックスできる服装がベター。

画像3: 津軽海峡を渡るフェリーの乗船ポイント

深夜便では、簡易的な枕や毛布があれば仮眠も可能。食堂はないので、弁当を持ち込んだほうがいいかも。

津軽海峡フェリー https://www.tsugarukaikyo.co.jp/
青函フェリー https://www.seikan-ferry.co.jp/

函館・松前

画像: 2023年は4年ぶりに五稜郭公園の桜のライトアップが復活した。

2023年は4年ぶりに五稜郭公園の桜のライトアップが復活した。

北海道の桜は、例年4月中旬〜下旬に開花するため、GWの連休にお花見が楽しめる。この時期に、最もにぎわいを見せるのが、函館の五稜郭公園と松前の松前公園だ。

函館の「五稜郭公園」は、江戸時代末期に建設された日本初のヨーロッパ式城郭。五稜郭の「稜」は、角という意味で、五つの「稜」がある城郭のため「五稜郭」と名づけられた。

上空から見ると星形をしているのが特徴。戊辰戦争では、土方歳三率いる旧幕府軍が最後まで戦った場所でもある。

もともと五稜郭に桜はなかったが、大正時代に桜が植樹されて以来、名所となっている。

五稜郭タワーから見ることのできる、桜色に彩られた星形の五稜郭の様子は、この時期にしか見られない絶景のひとつ。

さらに函館からクルマで約2時間の松前にも足を延ばしてほしい。

松前は北前船で栄えた城下町。松前公園内には「松前線本道上陸標準木」があり、つぼみのうち5〜6輪が咲くと、北海道に桜前線が上陸したことになる。

北海道の長い冬が終わり、春が来たことを知らせる桜なのだ。

五稜郭を彩る星形のソメイヨシノ

画像: 五稜郭を彩る星形のソメイヨシノ

約1500本のソメイヨシノが咲き乱れる、五稜郭公園の桜の楽しみ方を紹介。

堀の周りを散策し下から見上げる桜。高さ約90m、360度ガラス張りの五稜郭タワーから、星形に淡くピンクに染まる桜が楽しめる。

五稜郭に背を向けると、函館山や津軽海峡が一望できるのもの魅力のひとつ。

五稜郭の桜が散っていたら……

画像: 青葉ヶ丘公園/北海道茅部郡森町字清澄町12

青葉ヶ丘公園/北海道茅部郡森町字清澄町12

森町の「道の駅YOU・遊・もり」に足を延ばしてみて! 隣接されている「オニウシ公園」「青葉ヶ丘公園」は道南の桜の名所として知られており、広大な敷地でゆったりと桜を見物できる。

また、「青葉枝垂」「森小町」という森町固有の桜も見どころのひとつ。

2週間にわたり開催される「もり桜まつり」では、ライトアップした夜桜や、手ぶらでジンギスカンを楽しめるコーナーも。例年、五稜郭より遅く咲き始めるので、出遅れた人も間に合うかも!?

さくら名所100選 最北の城下町、松前

画像: さくら名所100選 最北の城下町、松前

松前城は、戊辰戦争の舞台のひとつとなった日本最北かつ最後の日本式城郭。昭和の火災で天守は焼失したが、現在は再建し松前城資料館となっている。

城跡は松前公園として整備され、約250種類・1万本の桜が植えられている。

日本さくら名所100選に選ばれている名所。早咲き・中咲き・遅咲きの桜が、リレー形式に開花し、約1カ月にわたり花見を楽しめる。

公園内には、ここでしか観られない固有種が100種類ほどあり、「光善寺の血脈桜」「龍雲院の蝦夷霞桜」「天神坂の夫婦桜」という名木と呼ばれる桜も見もの。

4月20日(土)~5月6日(月・休)には「松前さくらまつり」が開催。日没後のライトアップ(予定)や各種イベントが行われる予定。幻想的な夜桜の世界に浸れるかも。

おすすめグルメ

松前といえば「本マグロ」

画像: 松前といえば「本マグロ」

「道の駅北前船松前」内の食堂では「松前本マグロ丼」(2180円)がおすすめ。対岸は本マグロで有名な大間。同じ津軽海峡でとれた、濃厚な味わいの赤身、とろけるトロをぜひ味わってほしい。

道の駅 北前船松前/北海道松前郡松前町字唐津379

“おいしい”道の駅しかべ間歇泉公園

画像1: “おいしい”道の駅しかべ間歇泉公園
画像2: “おいしい”道の駅しかべ間歇泉公園

タラコが名産の鹿部町。「浜のかあさん食堂」で煮魚がセットになった「プレミアムたらこ御膳」(1200円)が人気。

浜のかあさん食堂/北海道茅部郡鹿部町字鹿部18-1

函館でぜひ寄りたい! 「ラッキーピエロ」攻略マップ

画像: ラッキーピエロのなかでは、不動の人気メニュー、チャイニーズチキンバーガー・ラキポテセット。

ラッキーピエロのなかでは、不動の人気メニュー、チャイニーズチキンバーガー・ラキポテセット。

ラッキーピエロは、函館で外せないご当地レストラン。特に有名なのが「チャイニーズチキンバーガー」で、全国ご当地バーガーで日本一になっているほど有名だ。

画像: チャイニーズチキン・ハンバーグステーキも人気。

チャイニーズチキン・ハンバーグステーキも人気。

そのラッキーピエロは、店舗により提供メニューが異なるのはご存じだろうか。

カレー、とんかつ、ラーメンなど、どれも地元の人にも愛される人気メニューばかり。しかもボリューミーなので、欲張って注文しすぎないよう気をつけて!

画像: ※上記情報は2023年3月下旬のものです

※上記情報は2023年3月下旬のものです

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