【概要】車の種類(ボディタイプ)別に、車中泊に適した車かどうかを車中泊雑誌『カーネル』編集部が解説。車中泊の向き/不向き、車内での就寝場所や就寝人数の目安など。

「大きければいい」というワケではない、車中泊向きのクルマ

画像: 「大きければいい」というワケではない、車中泊向きのクルマ

ワンボックスやSUV、コンパクトカーに軽自動車など、一般乗用車にはさまざまなタイプがある。車中泊をはじめるなら、まずはその車が車中泊に適しているかどうかを確認しよう。

ボディサイズが大きいからといって、車中泊に適した車だというわけではない。車内の構造やシートアレンジなどで、ボディサイズが小さくても快適に寝られるものもある。

その車で何名までなら快適に寝られるか、どんなシートアレンジが可能か、把握しておくことは、レジャーとしての車中泊だけじゃなく、いざというときの車中泊避難の助けにもなる。

ワンボックス

画像: ワンボックス

「車中泊カー」としてはベストのボディフォルムと大きさ。ワゴンならシートを活用して、バンならラゲッジの広さを生かして車中泊できる。ワイドボディ、ロングボディ、ハイルーフなど、より車内空間は快適になるが、運転は逆に大変になる。

ミニバン

画像: ミニバン

アルファードやセレナ、ステップワゴンなどがこのカテゴリー。適度なボディサイズと多彩なシートアレンジで、さまざまな車中泊に対応できる。注意点としては、乗員数ほど就寝人数は多くないこと。8人乗りでも寝られるのは4名前後。

ステーションワゴン

画像: ステーションワゴン

車種は減ったが、ステーションワゴンも車中泊しやすいボディ形状をしている。ラゲッジが広く使えるため、足を伸ばして寝やすい。ただし、それでも大人2名+子ども1名が限度だろう。車内高が低いため、「生活」するにはストレスが多い。

SUV

画像: SUV

車格のわりに、あまり車中泊には向いていない車種が多い。ラゲッジは奥行き不足。前席の背もたれは水平までは倒れず、後席と一体化するモデルも少ない。そのため車中泊するなら、1列目シートをギリギリまで倒して寝るスタイルとなる。

セダン&クーペ

画像: セダン&クーペ

基本は前席の背もたれを倒して寝るだけ。シンプルだが快適に寝られないことが多い。ただし、プリウスのように、後席の背もたれが前に倒れて、車内をワンルーム化できる車種は、荷室に寝ることができる。

コンパクトミニバン

画像: コンパクトミニバン

コンパクトだが車内が広く感じられるカテゴリー。「車中泊しやすい」と思われがちだが、実は寝心地のいい車種は少ない。ラゲッジ就寝では奥行きが足りないことが多く、シートも1列目、2列目、3列目が一体化できない車種が多い。

軽ワンボックス

画像: 軽ワンボックス

1~2名就寝と割りきれば、ボディサイズのわりに快眠できるのが軽ワンボックス。車内高も比較的高いので、寝ていても圧迫感は少ない。シートよりもラゲッジ就寝がメインとなるため、マットや毛布、布団などがないと体が痛い。

コンパクトカー

画像: コンパクトカー

後席の背もたれが前に倒せるので、ラゲッジで寝やすいと思われがち。実際のところは奥行きが足りず、セダン同様に、前席の背もたれを後ろに倒すアレンジが多い。ただし一部には、1列目と2列目のシートが一体化できるものもある。

軽トールワゴン

画像: 軽トールワゴン

1~2名就寝と考えれば、十分車中泊に対応できる。とはいえ、車内スペースは軽ワンボックスカーに軍配が上がる。スタイルや走り、安全装備など、「クルマ」本来の性能を大前提として、そこに「車中泊」性能を加えたい人におすすめ。

軽自動車

画像: 軽自動車

2シーターやクーペと同様に、もっとも車中泊には向かないカテゴリー。ベーシックに前席を倒して寝るだけなので、快適に就寝するには工夫が必要だろう。荷室も狭く、荷物が載らないので、快眠グッズを車載しておくことも難しいかも。

出典:カーネルvol.47 2020年秋号

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