キャブコンの居住性を確保しながら乗用車ライクな乗り心地を実現した、キャンピングカーランドのオリジナルブランド「ファンルーチェ」のハイエースベースキャブコン。
シリーズのなかでも、ミニバン感覚で運転できるのが、コンパクトボディの「ウラルエイジア(Ural asia)」だ。
ファンルーチェはハイエースベースのセレンゲティ、パタゴニア、ウラルエイジア、カムロードベースのヨセミテ、イグアスタイプW、イグアスタイプXがある。
ハイエースベースの3モデルには剛製スペースフレーム入り多層断熱シェルが採用されている。
ウラルエイジアはバンク部分の形状がほかの2モデルと異なり、流れるようなシルエットのロープロファイルモデル。
ボディサイズは全長4825×全幅1920×全高2690mmとコンパクトで、街なかでも扱いやすいサイズといえるだろう。
ハイエースがベース車両になるので、走りにも定評がある。ハンドリング感覚、エンジンの振動などは、ミニバンから乗り換えるユーザーにとっても、違和感を感じることはない。
エントランスドアも車両の集中ドアロック連動で操作できるので扱いやすい。
エントランスは中央にあり、入り口を入ると目の前にリビングエリアが広がっている。
2023年のジャパンキャンピングカーショーに展示されていたクルマは、木目が美しい吊り下げ家具に、モケットグリーンのシート生地が印象的なインテリアデザインとなっていた。
乗車定員は6名、就寝定員は大人2名+子ども2名。リビングエリアのシートを展開すると、1750×950mmのベッドとして利用できる。
窓にはアクリル2重窓が採用されていて、断熱効果が高い仕様。外気温に影響されることなく、快適な環境を提供してくれる。
運転席上部にあるスペース、バンク部分はラゲッジスペースとして利用できる。
天井近くにはハイエース純正のリアクーラーが移設されており、リア空間にも冷気を流し込む。壁は化粧ボード、天井はファブリックで仕上げられた、高級感漂うインテリアだ。
助手席後方には、リビングエリアで利用できるベンチを設置。大人数でテーブルを囲む時など、ここにベンチがあることで、+1名のスペースを確保できる効果は大きい。
大人数であっても、リビングエリアで快適な時間を過ごすことができるだろう。
リア側には常設ダブルベッドをレイアウト。マルチルームがないことで、室内空間は広々としている。
ベッド下はラゲッジスペースとして利用でき、たくさんの荷物を運べる。ボディ後方の大型リアゲートからも荷物の出し入れが可能で、大きな荷物も楽々積み込める。
ベッドルーム上部には家庭用エアコンを装備し、停車中にキャビン全体を快適な気温に保ってくれる。
電源システムもパワフルで、容量300Ahのリチウムイサブバッテリー、245Wソーラーパネルなどが用意された。
ウラルエイジアは、ハイエースをベース車両にしたことで、乗用車のような乗り心地とドライビングフィールを楽しめるのが特徴。
コンパクトなボディで運転もしやすく、高級感漂うインテリアで、キャンピングカーの快適性も存分に楽しめるキャブコンモデルだ。
ウラルエイジア
価格(2023年モデルディーゼル仕様):1128万8200円〜
ベース車両:ハイエースバン スーパーGL
サイズ:全長4825×全幅1920×全高2690mm
エンジン:ガソリン2L/ディーゼル2.8L
駆動形式:2WD/4WD
乗車定員:6名
就寝定員:大人2名+子ども2名
【問】キャンピングカーランド
写真:中里慎一郎
文:渡辺圭史
執筆者プロフィール
渡辺圭史…自動車、アウトドア関連の雑誌やウェブに携わるフリー編集者、ライター。仕事の際はクルマでの移動がほとんど。車中泊をしながら取材先に向かうことが多い。DIYが好きで、休日はクルマの改造に時間を取られている。