広島トヨペットオリジナルのキャンピングカー「BUCHImobi8(ブチモビエイト)」が話題を呼んでいる。
2023年にデビューしたばかりのニューモデルで、ハイエースのロング標準ボディ、標準ルーフがベース車両に採用され、ボディサイズは全長4695×全幅1695×全高1980mm。
キャンピングカービルダーの老舗・レクビィの「ホビクルオーバーランダーⅣ」をベースに、地元広島のエッセンスを加えて、オリジナリティあるカスタムが施されている。
広島弁の「すごい」を意味する「ぶち」を名前に取り込んでいることからも、その思いが伝わってくる。
しっかりと断熱処理されたボディに、キャンピングカーの設備を搭載し、8ナンバー登録できる本格的な仕様の「BUCHImobi8」。
トヨタディーラーでの販売ということもあって、純正メーカー基準の高い安全性、しっかりとしたアフターメンテナンスなどにも期待できる。
取り扱い店舗の広島トヨペット「+ONEDER吉島(プラスワンダーヨシジマ)」はハイエースのカスタムでも有名な存在だった。
このプラスワンダー吉島と地元広島のカイハラデニムがタッグを組んで、ご当地モデルともいえるキャンピングカーを作り出したのだ。
セカンドシートには前向き、後ろ向き、フルフラットなど、さまざまなシートアレンジが可能なハイバックのrevoシートを採用。
セカンドシート前方には標準装備の脱着式テーブルがセットできるようになっている。
注目はシート生地。高級デニム生地メーカーのカイハラデニムの生地を採用している。色落ち防止の加工を施して、キャンピングカーのシートでも使いやすい仕様に仕上げられた。
シートサイドの白い部分には、ヴィンテージジーンズで「赤耳」と呼ばれる旧式織機で現れる「セルビッチ」のラインも確認できる。高級デニムの証し「赤耳」で、その高い品質を証明しているのだ。
キャンピングカー登録の要件を満たすため、リアにコンパクトなキッチンを装備。
延長できるシャワーヘッドは、リアゲートを開けたとき、アウトドアでの利用も可能。給排水タンクは12Lあり、キャンピングカーとしての機能性を十分に発揮する。
シンプルな電装系統を採用していて、車内の電装をポータブル電源でもカバーできるようになっている。オプションのFFヒーターもポータブル電源で利用できるという。
リアベッドシステムは3段のレールと2種類のマットを組み合わせて、多彩なベッド展開が可能。
セカンドシートをフラットにして、リアのベッドマットをつなげれば、全長2250mm、横幅1200〜1350mmの広さを確保できる。
上段のレールを使えば、2段ベッドとしても利用でき、奥行きは最長で1800mmまで拡張できるので、大人でも余裕のスペース。
上部のベッドだけを使って、下部分をラゲッジスペースとして利用すれば、たくさんの荷物を積み込むことも可能だ。
コンパクトなボディに使いやすいシンプルな設備を組み込んだキャンピングカー「BUCHImobi8」。
広島らしいカスタムを感じながら、手軽に本格的なキャンピングカーを堪能できるモデルといえるだろう。
文:渡辺圭史