【概要】車中泊専門誌『カーネル』のUSAブランチによるアメリカ大陸横断ロードトリップレポート第5弾。カリフォルニアからフロリダまで、車中泊仕様にカスタムしたマツダ・MPVで旅をする。

マツダ・MPVでアメリカ大陸横断ロードトリップ①~④

画像: ルイジアナ州に入る直前に登場した大きな橋。川だけではなく複数の貨物用鉄道架線を越えるために、背が高くガッシリとした造りになっている。ガソリン精製工場が多いこの地域では、各種オイルプロダクツの搬出も頻繁なようだ。

ルイジアナ州に入る直前に登場した大きな橋。川だけではなく複数の貨物用鉄道架線を越えるために、背が高くガッシリとした造りになっている。ガソリン精製工場が多いこの地域では、各種オイルプロダクツの搬出も頻繁なようだ。

ヒューストンを出発したら、再び東を目指すが、テキサス州の次はルイジアナ州に入る。この州は過去にも行ったことがあったので、今回はI-10フリーウェイを外れて海沿いを走ることにした。

画像2: マツダ・MPVでアメリカ大陸横断ロードトリップ⑤ ルイジアナで独特の文化に触れる。アメリカンフードも最高!

周辺はガソリンの精製工場と思われるインダストリアルエリアが続き、テキサス州の東端の街ポート・アーサーを抜けて600mほどの橋を渡る。このブリッジの途中でルイジアナ州に入るのだ。

画像: ルイジアナ州に入ると海岸線沿いの家はご覧のような高床式となっていて、大潮や津波に対応していることがわかる。

ルイジアナ州に入ると海岸線沿いの家はご覧のような高床式となっていて、大潮や津波に対応していることがわかる。

事前に地図で見ていたとおりで、周りは広大な草地に見えるが、じつは小さな池が点在するメキシコ湾沿いの湿地帯。野生のアリゲーターが生息しているかも⁉

画像: 大きな被害をもたらすハリケーンの脅威にもさらされている場所なので、高床式の住居で災害対応がなされている。

大きな被害をもたらすハリケーンの脅威にもさらされている場所なので、高床式の住居で災害対応がなされている。

海沿いからルイジアナ州に入り、延々と続く一本道を走る。周りにはビーチパークとRVパークが少々とわずかに20〜30軒のみ住宅があり、子どもも見かける。

学校はどうしているのかな? と思ったら、小中が一緒になっている学校があって、消防署とさらに教会も2カ所あった。本当に小さな町だけど生活に必要な機能はそろっているのだ。

画像: 想定外の場所でナビゲーションにフェリーマークが登場。

想定外の場所でナビゲーションにフェリーマークが登場。

そんなのどかな一本道を走っていると、グーグルマップに見慣れない船のマークが登場。なんとこの先で道路は終わり、再びフェリーで海を渡るようだ。

画像: 海が近く、何本もの川が入り組んだこの地域では日常的に船が使われるのだろう。

海が近く、何本もの川が入り組んだこの地域では日常的に船が使われるのだろう。

20台程度のクルマを搭載できる、1隻の台船のようなフェリーが終日往復を繰り返し、500m程度の川を渡り地域の人の生活を支えている。

必要に迫られてだが、こうして頻繁に船に乗れるのは、非日常的ななんとも楽しい体験でロードトリップの醍醐味といえよう。

画像: バトンルージュにある旧州庁舎内はミュージアムとなっている。

バトンルージュにある旧州庁舎内はミュージアムとなっている。

この先も同じ景色が続きそうなのでI-10フリーウェイに戻り、ルイジアナ州の中心部に向かう。

画像: 壮大なスケールのステンドグラスの天井がすばらしいこの建物は、重要な歴史的建造物のひとつ。

壮大なスケールのステンドグラスの天井がすばらしいこの建物は、重要な歴史的建造物のひとつ。

最初にフリーウェイを降りるのは、州都であるバトンルージュ。街の名前がフランス語でつけられたままになっているのは、1812年までフランス領だったため。

画像: ミュージアムでおもしろいのは当時の選挙活動の様子などを再現した展示。アメリカ南部のなかでも重要な政治拠点だったことがうかがいしれる。

ミュージアムでおもしろいのは当時の選挙活動の様子などを再現した展示。アメリカ南部のなかでも重要な政治拠点だったことがうかがいしれる。

画像: ミュージアムでは米国共和党のマスコットでもある象をモチーフにした選挙グッズが展示されていたり、当時の投票機を実際に操作することもできる。

ミュージアムでは米国共和党のマスコットでもある象をモチーフにした選挙グッズが展示されていたり、当時の投票機を実際に操作することもできる。

重厚感のある建築物も多い街で、アメリカの歴史を学びながら散策するには、とても内容の濃い街だ。

画像: すてきな建築物が立ち並ぶニューオーリンズのフレンチ・クォーター地区。

すてきな建築物が立ち並ぶニューオーリンズのフレンチ・クォーター地区。

続いて向かったのはルイジアナ州を代表する一大観光都市ニューオーリンズ。

画像3: マツダ・MPVでアメリカ大陸横断ロードトリップ⑤ ルイジアナで独特の文化に触れる。アメリカンフードも最高!

ストリートカーと呼ばれる路面電車の路線がいくつもあり、ミシシッピーリバーや湖、川の支流に囲まれた風光明媚な街。

画像: 夜になるとジャズやファンクミュージックのサウンドであふれかえる。

夜になるとジャズやファンクミュージックのサウンドであふれかえる。

特有の文化が集まるフレンチ・クォーターは、ジャズ発祥の地でもあり、アメリカ、カリブ、フランス、アフリカの文化がミックスしたユニークさがイイ。

画像4: マツダ・MPVでアメリカ大陸横断ロードトリップ⑤ ルイジアナで独特の文化に触れる。アメリカンフードも最高!

街全体に活気があふれ、まるでディズニーランドのような雰囲気だ。ディキシーランドやクレオールなど、ジャズファンはもちろん、音楽好きならぜひとも訪れてほしい。

またニューオーリンズに限らず、ルイジアナ州をはじめとするアメリカ南部に来たら、絶対に楽しみたいのが最高においしいアメリカンフードの数々。

さまざまな文化がミックスした街だからこそ生まれた、クラシックだけど深い味わいの数々のごちそう! 知らなかったアメリカンフードの魅力を味わえるはず。

CHECK! ガンボスープとグリッツで南部料理を楽しもう

画像1: CHECK! ガンボスープとグリッツで南部料理を楽しもう

フランス、アメリカ、ラテン、アフリカの文化がミックスされているからこそ、おいしいフードを楽しめるのがニューオーリンズをはじめとするアメリカ南部の魅力。

クリームやトマトを使ったフランス料理の面影が強いクレオール料理や、スパイシーで強い味付けのケイジャン料理は、どちらもアメリカ南部を代表する定番フード。

画像2: CHECK! ガンボスープとグリッツで南部料理を楽しもう

南部の街の各都市には多くのレストランがあるけど、今回立ち寄ったのはアメリカ人向けの観光ガイドにも毎回紹介されている有名店Mother’s Restaurant。レストランといっても安価で気取らず、手軽に食べられる。

画像3: CHECK! ガンボスープとグリッツで南部料理を楽しもう

今回オーダーしたのは定番の“ガンボスープ”。オクラを中心にたっぷりの野菜やソーセージ、エビなどを使ったこの料理は、深い味わいのある人気の一品。ディズニーランドで食したことがあるという人も多いのでは?

それと個人的に絶対食べておきたいのが、アメリカ南部のソウルフード“グリッツ”だ。

コーンをひいた粉をベースにしたおかゆのような食感で、フライドチキンなどのサイドメニューに付け合わせられることも多いが、これだけでも塩やバター、チーズなどと合わせて食べると、クセになるおいしさ!

こちらも注目のアメリカンフード

POPEYESの「チキンサンド」

画像1: こちらも注目のアメリカンフード
画像2: こちらも注目のアメリカンフード

2019年あたりから、全米で大ブレイク中のチキンサンドイッチ。もちろん一般的なレストランで提供されるものもあるけど、ファストフードのPOPEYESのチキンサンドが大ブレイクしたのが、現在の一大ムーブメントの発端といわれている。

ルイジアナ州に入ったらほぼすべてのフリーウェイの出口にPOPEYESはある。アメリカに来たらぜひとも食してほしい。$4.99。

カフェ・デュモンドの「ベニエ」

画像3: こちらも注目のアメリカンフード
画像4: こちらも注目のアメリカンフード

ニューオーリンズで楽しみたいスイーツといえば、ディズニーランドでも人気のベニエ。ふわふわ食感の揚げたてドーナツをパウダーシュガーにまぶしたものだが、その風味は格別。

カフェ・デュモンドは1862年に開業したオープンテラススタイルの店舗のまま現在も営業中。160年たってもその味は変わらない。

さらに、港にできた新しいモールにも同カフェが出店しているので、そちらで楽しむことも可能だ。

タバスコ

画像5: こちらも注目のアメリカンフード

日本でもおなじみのタバスコは、メキシコのタバスコ州の名前がつけられているが、ルイジアナに本社があるスパイスブランド。

現在もジャクソンスクエア至近に専門ショップ“タバスコ・カントリー・ストア”があり、ノベルティなども含めてさまざまな商品が売られている。

CHECK! US$150プラスの新しいホテルが狙い目

画像1: CHECK! US$150プラスの新しいホテルが狙い目

数カ月間休みなしの勤務をしたご褒美トリップでもある今回のクルマ旅。カーネル的にはテーマから外れるけど(編集長ごめんなさい!)、ちょっとがんばって毎日ホテルに宿泊。

画像2: CHECK! US$150プラスの新しいホテルが狙い目

パンデミック明けの現在は、フルリノベーションが終わったブティックモーテルや新築のホテルが数多く出てきているので、新しくできたばかりの宿泊先に泊まれることが多い。

画像3: CHECK! US$150プラスの新しいホテルが狙い目

僕たちが狙っているのは、基本予算を1泊2名で150ドルとして、なるべく予算内で泊まれるホテル。

画像4: CHECK! US$150プラスの新しいホテルが狙い目

もちろんロードトリップの前後の行程を考えて、翌日の午前中にゆっくりしたいときには少しいいグレードのホテルを選んだり、その逆の場合は清潔で寝られればOK、というようにメリハリをつけてホテルをチョイスする。

画像5: CHECK! US$150プラスの新しいホテルが狙い目

ポイントは数日に1回は洗濯をしたいので、そのタイミングに合わせてランドリールームがあるホテルを選んでいること。

画像6: CHECK! US$150プラスの新しいホテルが狙い目

またアメリカのこの手のグレードのホテルは、たいていの場合、朝食がサービスで付いているので、毎朝、アメリカンブレックファストを食べて出発する。

マツダ・MPVでアメリカ大陸横断ロードトリップ①~④

写真、文:Yusuke Makino, June(カーネルUSAブランチ) 
取材協力:ミシシッピ・リバー・カントリー 
http://mrcusa.jp 
初出:カーネル2023年7月号vol.61 

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