バンキャンプジャパンの主催する「VANCAMP IS MY JAM」が初めて関東を離れて、岐阜県の大垣市にある、かみいしづ緑の村公園で開催された。
回を重ねるごとに、展示車両も増えて、規模が大きくなっていく同イベント。今回はこれまで以上の盛り上がりを見せた。
会場には、30台以上のバンキャンプを楽しむオーナーたちが集まり、自分たちのクルマを展示。そして、そのクルマを見るために、多くの来場者が会場へと足を運んだ。
地元大垣市の職員が地元をアピールするブースを展開したり、たくさんのショップの出展もあった。
そして、約400台用意された来場者用無料駐車場は常に満杯状態に。
来場者のなかには、バンライフやバンキャンプ、そして、車中泊を始めてみたいけど、何から始めればいいのか分からない、という人も多かったようだ。
展示車両のオーナーさんに、クルマでの過ごし方を聞いていたり、クルマのDIY方法などを真剣に質問する姿があった。
イベント開催のコンセプトでもある「バンキャンパーたちの“生体展示”」が会場の各所で実際に繰り広げられていたのだ。
これからバンライフ、バンキャンプなどをスタートしたいユーザーに向けて、第一歩を踏み出すきっかけを提供する最高の場所となったのは間違いない。
これがバンキャンプスタイルだ!
焚き火、アウトドア料理など、キャンプスタイルを楽しみながら、クルマの快適な生活空間も活用する。バンライフとキャンプをミックスしたようなスタイルがバンキャンプなのだ。
体験できるイベント
出展ブースでは来場者が参加できるワークショップも多数開催されていた。キャンプ、クルマなどで使えるアイテムを作りながら、参加者同士が楽しそうに会話をしている。
地元大垣市がバックアップ
会場がある大垣市の市職員もイベントに参加。ブースを出して、大垣市にゆかりのあるお酒を販売したり、地元をアピールするグルメなどを提供した。全国を旅するバンキャンプオーナーにも人気だった。
エントリー車両も楽しめる
日中は多くの来場者とのトークに忙しかったエントリー車両のオーナーたち。夜は自分たちだけの時間となり、マジックショーやトークショーなどで楽しい夜を過ごした。
VANCAMPER PICK UP
バンキャンプ展示エリアを取材。全国から集まった個性的なVANCAMPERを紹介しよう。
ヒゲと葵さん/ボンゴバン
コロナの影響で家族みんなで楽しめるクルマ遊びをスタート。以前は軽自動車に乗っていたが、ボンゴバンを手に入れサイズアップ。
20年以上キャンプをしてきたこともあり、車内はキャンプギアであふれている。それぞれに趣があり、独特の空間が生まれている。ルーフテントに2名、車内に1名が就寝できる。
ツバサとナナさん/ハイエース
バンライフをしてみたいと、ハイエースを手に入れたツバサとナナさん。YouTubeやInstagramを見て、クルマづくりの参考にしている。
駐車場などでストレスを感じないナローボディをセレクト。ベッド・家具の基本フレームにSUSのアルミパーツを使った。
運転席後方にFIELDOORアルミギャレーボックス28ℓを2個置いて、収納スペースとして利用している。効果的にアイテムを使い、スマートなインテリアに。
にのまる工務店さん/キャラバン
バンライフ車両製作への憧れがあり、人に導かれるようにキャンピングカービルダーになってしまった、大工のにのまる工務店さん。
キャラバンE24という、元救急車車両を手に入れ、得意の木材加工でインテリアを仕上げた。
圧巻は車内に設置された薪ストーブ。壁側に断熱素材を入れて、タイルで仕上げている。
すずか| ぽんこつバンライファーさん/ハイゼットジャンボ
国際交流好きのすずかさん。コロナで海外へ行けなくなったのをきっかけに、国内の旅をスタート。海外の旅行者を乗せることも多い。
TRAVEL HOUSEのシェルを自らカスタムし、ようやく自分らしい世界観が完成。
既製品ではなく、自分で作った空間を大切にしている。夢はこのクルマをアメリカへ持っていくこと。
森 香さん/ハイエース
100系ハイエースのリビングサルーンに乗るのは、車中泊歴13年というベテランの森香さん。ハーレーにも乗るアクティブ派。
ひとり旅用に手に入れたクルマに好きなアイテムを詰め込む。
チョコレートをイメージした外観と、明るいカントリー調のインテリアが対照的。トップライトからの光が心地よい。
TABISURU SHIRATAMAさん/バネット
このバネットを手に入れ、以前から興味があった車中泊の旅を始めたという。
真夏と真冬は実家で過ごし、その他のシーズンは日本一周へ。寝るだけの車内が、イベント「泊 in the 車」で、他の人のクルマを見てから、クルマづくりを決意。
そして、愛犬ふわちゃんと一緒に楽しめるナチュラルな空間が完成した。
写真、文:渡辺圭史
初出:カーネル2023年7月号vol.61