さいば☆しん プロフィール
日本のRVパークに最も泊まっている「RVパーカー」であり、元RVパーク普及担当者。自称「ゆるチューバ―」としてYouTube『キャンピングカーDEさいばーチャンネル』などで、キャンピングカーやクルマ旅の情報を発信する人気インフルエンサーのひとり。さらに、マンガやイラストも手掛けるマルチな恐妻家としても名高い。
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さー大変だ! カーネルの大橋編集長サマから「クルマ旅で食べた朝ごはんを紹介していくリレー連載」のバトンが渡された! その責任とバトンの重さに、タイプする指が白魚のようにピチピチ震えます……。
まあ前置きはさておき、テーマの朝食について。クルマ旅では、それはそれは大きな悩みの種。ええ、それはもう、私にとっては、コロナ禍に窮する日本経済と同じくらい大問題なのです。まず、朝食を食べるところがない! という問題。
日本RV協会から発行されている『キャンピングカー白書2021』のデータでも、「キャンピングカー旅行中で一番多い食事形態」という問いに対して、1位は「外食(53.6%)」。
2位は「温め程度の簡単な自炊40.9%」、3位は「弁当テイクアウト(39.8%)」。そして4位「車内で自炊(32.4%)、5位「自宅から持参(23%)」となっています。
まず1位の外食ですが、朝早くからやっているお食事処が意外と少ない。エリアにもよりますが、ファミレスですら朝は平気で10時オープンなんてところもあります。「10時なんて朝じゃね~ぞ!」と、おじさんは腹が減って倒れてしまいます。
で、2位の温め程度の簡単な自炊。これは冷凍やレトルト、総菜を購入ということですが、3位の弁当テイクアウトと合わせて、朝の時間帯ではコンビニに頼るしかありません。
週末クルマ旅の1泊2泊程度なら我慢できますが、これが1週間単位のクルマ旅となると……もう飽きちゃって。帰ってくると、しばらくはコンビニ飯を見るだけでウンザリするほど。
これはまさに「朝食難民」となってしまう状況なのですね。そこで、今回は「おいしい朝食が食べられるRVパーク」を3カ所、紹介しましょう。(やれやれ、やっと本題かい!)
まず、最初に紹介するのが信州・諏訪の「RVパークこころ屋」さんです。パン屋さんなので、朝が早い! キャンピングカーの中で「まだボクチン眠いの……」とまどろんでいると、朝も早よからいい匂いが……。
そうです! パンを焼く匂いです。通常9時オープンのところ、2日前までに予約しておくと、8時に焼き立てのパンを食べさせてくれます。おいしいパンとコーヒー……それだけでも生きていてよかった! と思う瞬間です。
お次は秩父の「RVパークみどりの村」の朝食です。すてきなマダムと優しいシェフのいるこのRVパークで、シェフの料理を食べるのも楽しみのひとつ。
ゴージャスなディナーもいいですが、朝の秩父にふさわしい爽やかな朝食は、「まだ半分、眠りた~い♪」って体を、そっと優しく目覚めさせてくれます。
さて、最後に紹介するのが伊豆の「RVパーク代官屋敷」さんです。ここは「許してくだせぇお代官様!」ってくらいに、おいしいお蕎麦と鰻などを食べさせてくれるお食事処。
「ビオ代官」というパン屋さんが中にあって、そこでは意外性200%の「鰻カレーパン」などを販売。さらに朝は、500円でおいしいパン2種類+コーヒー飲み放題! というサービスがあるのですね。
天気のいい日に富士山を眺めながら食すおいしいパンは、ググッと明日へのみなぎる力を与えてくれます。
もちろん、他にもおいしい朝食を提供してくれるRVパークはありますが、それはまた別の機会に。
「ガッツリと朝飯を食わずに、すてきなクルマ旅ができるか!」ということで、さて、次は誰にバトンを渡そうかなあ……。
※編集部注:いやいや……次へのバトンは、編集部に決めさせてくださーい(汗)
※価格は2022年3月末時点の価格になります
写真、文:さいば☆しん
初出:カーネル2022年5月号vol.54