禅と耐久(ENDURANCE)を組み合わせた造語を社名とするZENDURE(ゼンデュア)は、2013年、アメリカのシリコンバレーで設立された充電器メーカーだ。
日本上陸は2020年とまだまだ若いブランドだが、ユーザーの「こんな機能があればいいのに」という声を拾い上げ、より使いやすいプロダクトを開発することで存在感を増している。昨夏登場したポータブル電源4機種も、ユーザーの「困った」が開発のきっかけだ。
ポータブル電源は容量と出力が大きいほどストレスなく家電を使えるけれど、その分、大きくて重い。容量2000Whともなるとその重量は約20㎏。リビングからクルマへ、そんな少しの距離でもカートが必要となる。
そこでZENDUREは大容量モデルにホイールを装着。いちいちカートを用意しなくても移動できるように設計したのだ。スロープがあれば車内への積み込みが圧倒的に楽になる。
とはいえスロープのないクルマのラゲッジに持ち上げるのは大変だ。1泊の車中泊なら中容量で重量10㎏以下のほうが扱いやすいのも事実。
ZENDUREの1000Whモデルは一般的な同容量モデルに比べて62%コンパクトで重量は43%に抑えることに成功しており、より扱いやすくなっている。
自宅での使用がメインなら大容量、持ち出すことが多いなら中容量を複数持ち、はたまた中容量と大容量の2台使いも捨てがたい。
ファンレスで静かなモデルもあるのでベッドのそばでも大丈夫。いつでも手元に備えたいポータブル電源の誕生だ。
about ZENDURE「ゼンデュア・ウェイ」
電気のない田舎で生まれたCEO兼創業者ブライアン・リュウは、幼少時に初めて届いた電気の明るい光に感激。読書が楽になり、テレビが世界の情報を運んできてくれたからだ。
現代は電気がないと世界中の暮らしが成り立たなくなっている。そこでZENDUREは、最新のバッテリー技術で世界中の人が利用でき、オングリッド/オフグリッド生活に適したデバイスとサービスを通じて、クリーンでリーズナブルな電力を供給することを使命としている。
アウトドアに持ち出しやすい SuperBase 1000M
キャンプでもゆとりの1016Wh
1泊の車中泊でスマホとLEDライトの充電+電気毛布や扇風機の使用なら500Wh以上は欲しいところ。ファミリーならゆとりをもたせて800Wh以上あれば安心だ。
「SuperBase 1000M」ならAC出力が1000Wなので車内で電気ケトルや炊飯器を使えるのがうれしい。
しかも土ぼこりが内部深くに入り込むことのない防塵設計なので、ほこりっぽい屋外に持ち出せるのもスゴイ。
LEDランプとしても活躍
中容量モデルの「SuperBase M」シリーズのバックパネルは4段階に明るさを変えることができ、緊急信号モードも備えた10WのLEDランプが装備されている。
本体は10kg以下の片手で持てる重量なので持ち運びもしやすく、キャンプやクルマまわりでの作業用LEDランプとしても活躍する。
ファンレスでとっても静か
吸排気口を備えたファン付きポータブル電源とは違い、ファンレス仕様。
一般的なポータブル電源はファンが回れば60dB以上の音がするけれど、「SuperBase 1000M」の稼働音は30dB以下で寝室に置いてもぐっすり眠れるほど静か。ほこりによるトラブルもない。
気軽に持ち出せる重量
「SuperBase 1000M」は8.3kgとライバルよりもコンパクト化を実現しており、クルマの助手席やセンターコンソールに置いても邪魔にならない。
そのまま12.6V/8Aのアクセサリソケットにつないで充電(満充電まで10時間)しながら旅を続けるのもオツなモノ。
SIM入りだからWi-Fiなしで遠隔操作 SuperBase Pro 1500/2000
車内↔室内の苦労がなくなった
「SuperBase Pro 1500」で18.8kg、「SuperBase Pro 2000」は21.2kgという迫力ボディだが、ホイールと伸縮自在なハンドルを装備することで、コロコロ転がしながら持ち運べる。
ホイールは工事現場で使われるもので、災害地やキャンプ場などの不整地でも移動しやすいもの。
さらに重心を低くすることで、本体の上に荷物を載せて転がせるのがうれしい。
防災に役立つパススルー対応
ZENDURE独自の急速充電技術「グリッドフロー」を搭載していて、大容量であってもフル充電は約2時間。外出までに急いで充電しても間に合うスピード充電が自慢だ。
また、給電と充電を同時に行うパススルーにも対応。“いざ”に備えられるのも大容量モデルのメリット。
車中泊でも便利家電を使える!
「SuperBase Pro」シリーズの魅力は、たっぷり大容量とパワフルなAC出力2000W/瞬間最大4000W。
消費電力の高い電子レンジも動かせるし、電圧と電流を調整する「アンプアップ」モードで電動工具の使用もOK。オフグリッドでもストレスなく過ごせるのがいい。
充電が早く長期の車中泊旅が安心
「SuperBase Pro」シリーズはACで2時間、ソーラーパネル600Wでも4時間で充電できるのが長旅に便利。
本体にはSIMが入っていて、Wi-Fiがない場所でもアプリで充電速度やスリープモード、アンプアップモードのオン・オフなどを遠隔操作できることも自慢のひとつ。
製品概要
SuperBase 1000M
重量:8.3kg
サイズ:28×19×H13.8cm
容量:1016Wh
AC出力:最大1000W(瞬間最大1500W)
SuperBase Pro 1500/2000
重量:18.8kg / 21.2kg
サイズ:44.6×27.6×H35.2cm
容量:1440Wh / 2096Wh
AC出力:2000W(瞬間最大4000W)
【問】ゼンデュア・ジャパン カスタマーサポート
03-5308-5290
supportjp@zendure.com
文:大森弘恵
初出:カーネル2023年1月号vol.58