キャンピングカーに住んで5年目という「ガタガタGOGO」のやまがた夫婦。
キャブコンタイプのキャンピングカー・オルビスユーロ(キャンピングワークス社)で日本一周の旅をしながら生活しているので、車中泊も達人の域。
そんなふたりだが、そもそもなぜ車中泊を始めたのだろうか。
ガタガタGOGO・やまがた夫婦 プロフィール
中古キャンピングカーに住み、リモートワークでフリーランスの仕事をしながら、旅する暮らしをするがっちゃん(夫)&むっちゃん(妻)の「やまがた夫婦」。
「ガタガタGOGO」名義で、キャンピングカー生活の魅力をブログやYouTubeなどで発信中。車中泊専門誌『カーネル』&SOTOBIRAアンバサダー。
「Instagramで気まぐれに発信中! ぜひフォローして交流してね♪」
campingcar_yamagata
私たちが車中泊を始めた理由
ふたりが初めて車中泊旅に出かけたのは、今から7年前の2016年頃のこと。当時はホンダ・N-BOXで車中泊旅を始めたというが……。
「あの頃の私たちは、まさに仮面夫婦でした」(むっちゃん)
職場で出会い、一緒に生きることを決めたやまがた夫婦は2018年に結婚。
「当時はお互い仕事に生きていたので休みが合わず、出かけることもありませんでした。一緒にご飯を食べる時間もなく、寝起きも別々。当然、ネタがないし時間も合わないので、夫婦喧嘩をすることもありません。お互いの“バリバリ仕事をしていて格好いい姿”しか知らなかったわけです」。
そんなある日、ふたりの休日がめずらしく一緒になった。
「ふと思い立ち、帰宅後に仮眠をとってクルマで旅に出ました。それが私たちの車中泊の始まりです」。
当時は「車中泊」という言葉も知らず、ただ旅先でいつでも仮眠が取れるよう、N-BOXに季節の掛け布団とパーカー、保存食だけを積んで出発。
公共機関の発車・到着時間に縛られることなく、宿のチェックイン・アウト時間に翻弄されることもなく、クルマ旅は夫婦の時間を解放してくれたという。
「それからは休みが取れれば、ラーメンを食べに福島の喜多方まで出かけたり。雪化粧のお城が見たいといえば、鶴ヶ城まで足を延ばしてみたり。
『喜多方ラーメンが食べたい』のではなく、ふたりで同じものを見聞きして、口にして、共感する時間が宝物なのです」
そんなやまがた夫婦に転機が訪れたのは、2018年のこと。
妻のむっちゃんには持病があったのだが、2017年、さらにふたつの病気が併発した。
その頃のふたりには「定年後はキャンピングカーで日本一周の旅に出る」という夢があった。しかし病気のこともあり、「体が自由に動くうちに夢をかなえたい」と夢の実行を決断。
2018年11月、自宅を断捨離してキャンピングカーで生活しながらの日本一周旅をスタートさせる。
このキャンピングカーを選んだ理由
そんなふたりの相棒となっているのが、キャンピングワークスのキャブコン「オルビスユーロ」だ。
「N-BOXからキャンピングカーに乗り換えることを決めてからは、終了日を決めないクルマ旅をしたかったので、車両選びに妥協しませんでした。見学したキャンピングカーの数は100台以上にもなります。
当初はバンコンに憧れていましたが、身長175cmの夫が長期間車内で腰を曲げて生活するのは、現実的ではありませんでした」。
そこで急遽、キャブコンも候補に入れて探してみることに。そしてたまたま訪れた中古車販売店で、オルビスユーロに出会う。
「オルビスユーロのエントランスを開いた瞬間、“ここで生活している自分たちの姿”がイメージできてしまったのです。
ダイニングで向き合って食事をしている姿、夫婦横並びで寝ている姿、そしてシャワー、トイレ、充実したシンクで調理をしている姿。この出会いは予期せぬ偶然のものでしたが、必然の出会いだったと思っています」。
そして今現在も、やまがた夫婦とオルビスユーロは日本のどこかで車中泊を続けている。
「車中泊を始めてから、お互いを知る時間が豊富になったので、夫婦喧嘩も楽しみつつ、日々思い出を積み重ね中です。ただしN-BOXはスタッドレスタイヤで最高燃費23km/Lでしたが、オルビスユーロは平均燃費7km/Lなので、ガソリン代との思い出も積み重ね中ですね(笑)」。
写真:ガタガタGOGO
文:SOTOBIRA編集部