一年中使える汎用性の高い「#3」を比較!
モンベルのシュラフは、高所の冬山でも使える「EXP.」や「#0」から、夏の低山に適した「#7」まで、段階ごとに使用温度の目安を示している。
そのなかでも夏の高地から冬の低山キャンプまで、一年中使える汎用性の高い「#3」モデルに注目して、機能性の違いを比較検証!
〈比較レビューした6モデル〉
①シームレスダウンハガー800 #3
➁ダウンハガー650 #3
③シームレスバロウバッグ #3
④シームレスアルパインバロウバッグ #3
⑤ダウンファミリーバッグ #3
★今回レビュー→⑥ファミリーバッグ #3
家族分そろえても財布にやさしいモデル
キャンプの入門用寝袋といえば、封筒型で化繊中綿のモデル。「ファミリーバッグ#3」は、そんな王道寝袋のひとつだ。
中綿には、速乾性に優れた中空ポリエステル綿「ホローファイバー」を採用。濡れると保温力が低下してしまうダウンと違って、すぐに保温力を回復するので安心だ。また、家庭でも気軽に洗濯ができるメンテナンス性も魅力。
ファスナーは、サイドからでも足元からでも開けられるダブルファスナーを採用。肩を出して寝たり、足元だけを開けて寝たり、気温に応じた温度調節が可能だ。
また、サイドから足元まで一気に開放できるL字ファスナーなので、すべて開けばブランケットのようにも使える。
このブランケット状のものを2枚重ねてファスナーでつなげれば、大きなWサイズの寝袋にもなる。これならひとりで寝られない小さな子どもがいても、添い寝してあげられるので安心だ。
化繊モデルなので収納サイズは「ダウンファミリーバッグ#3」より大きくなるが、購入費用は抑えられる。人数分そろえなければならないファミリーキャンパーには魅力的なモデルだ。
注目のポイント
使用中綿はホローファイバー
速乾性に優れる中空ポリエステル綿「ホローファイバー」を中綿に採用。マカロニ状繊維の1本1本に空気を含むので保温性が高い。
収納しやすいスタッフバッグ
スタッフバッグの口が大きく広くので楽に収納できる。これなら子どもでも収納しやすいので、撤収の手伝いも頼みやすい。
L字ファスナーでブランケットにも
L字に取り付けられたファスナーを全開にすると、ブランケットのように広げられる。暑い夏は、開いたまま肌掛けのようにも使える。
ストレッチ性能チェック
生地にストレッチ性はないが、サイズがゆったりしているのであぐらをかいても窮屈さを感じることがない。寝ていても布団のように寝られるので、初めてでも違和感なく寝られる。
生地チェック
生地には75デニールのポリエステル・タフタを使用。柔らかく肌触りがいいので、気持ちよく寝られる。表地にははっ水加工が施されているので、少々の水気ははじくので安心だ。
ファスナーまわりチェック
マミー型モデルのように、ファスナーに嚙み込みを軽減するパーツは付いていないが、中綿入りフラップが付けられているので、嚙み込みを防ぐとともに冷気の侵入も防ぐ。
収納サイズ比較
収納サイズ:24×24×42cm
重量:1450g(スタッフバッグ含む)
ファミリーバッグ#3 スペック
使用サイズ:190×75cm
使用可能温度:7℃~
価格:7700円
【問】モンベル・カスタマー・サービス
https://webshop.montbell.jp/goods/disp.php?product_id=1121189
文:牛島義之
写真:佐藤弘樹
協力:PICA富士吉田 https://www.pica-resort.jp/yoshida/
初出:GARVY2022年8月号