一年中使える汎用性の高い「#3」を比較!
モンベルのシュラフは、高所の冬山でも使える「EXP.」や「#0」から、夏の低山に適した「#7」まで、段階ごとに使用温度の目安を示している。
そのなかでも夏の高地から冬の低山キャンプまで、一年中使える汎用性の高い「#3」モデルに注目して、機能性の違いを比較検証!
〈比較レビューした6モデル〉
①シームレスダウンハガー800 #3
➁ダウンハガー650 #3
③シームレスバロウバッグ #3
④シームレスアルパインバロウバッグ #3
★今回レビュー→⑤ダウンファミリーバッグ #3
⑥ファミリーバッグ #3
保温性とコンパクト性を兼ね備えた封筒型モデル
モンベルのシュラフといえば、マミー型を想像する人は多いが、じつは封筒型もラインアップしている。
この「ダウンファミリーバッグ#3」は、440フィルパワーのダウンをたっぷりと封入した、コストパフォーマンスの高いモデル。「キャンプをしてみたいけれど、マミー型は寝にくそう……」という人にピッタリだ。
ファスナーは2辺を一度に開けることができるL字ファスナーを採用。開放すれば1枚のブランケットのように広げることができるので、夏は手足を出して寝ることも可能だ。
Wまた、広げたスリーピングバッグを2枚重ねるようにしてファスナーでつなげば、Wサイズとしても使える。こうすれば、小さな子どもと並んで添い寝することもできる。
中綿がたっぷりと入っているのに、コンパクトに収納できるのも、ダウンモデルのいいところ。化繊の中綿を使用した「ファミリーバッグ#3」と比較すると、大きさはやや小さい。
保温性とコンパクト性を兼ね備えた封筒型がほしいと思ったら、やはりこのモデルが真っ先に候補に挙がるだろう。
注目のポイント
使用中綿は440FPダウン
中綿に使用しているのは440フィルパワーのダウン。ダウン50%、フェザー50%の割合で封入されているので潰れにくくロフトを保つ。
しまいやすい大口収納バッグ
スタッフバッグは開口部が広く、スリーピングバッグを収納しやすい。コンプレッションベルトで圧縮できるので収納はコンパクトだ。
同モデル同士で接続が可能
「ダウンファミリーバッグ」「ファミリーバッグ」のシリーズとファスナーで接続が可能。Wサイズになるので親子で並んで寝られる。
ストレッチ性能チェック
マミー型のようなストレッチシステムは装備されていないので、生地が伸縮することはない。しかし、もともとゆとりがあるので、余裕であぐらをかくことができる。
生地チェック
はっ水加工された75デニールのポリエステル・タフタを生地に使用。比較的薄めの生地なので肌触りはソフトだ。また収納する際は巻きやすく、コンパクトにまとめられる。
ファスナーまわりチェック
ファスナーに嚙み込みを防ぐパーツは付いていないが、ファスナーに沿って中綿入りフラップを装備している。嚙み込みを軽減するとともに、冷気の侵入や放熱も防いでくれる。
収納サイズ比較
収納サイズ:19×19×31cm
重量:1293g(スタッフバッグ含む)
ダウンファミリーバッグ#3 スペック
使用サイズ:190×75cm
使用可能温度:3℃~
価格:1万6500円
【問】モンベル・カスタマー・サービス
文:牛島義之
写真:佐藤弘樹
協力:PICA富士吉田 https://www.pica-resort.jp/yoshida/
初出:GARVY2022年8月号