冬の低山キャンプでも使えて汎用性の高い「#3」を比較!
モンベルのシュラフは、高所の冬山でも使える「EXP.」や「#0」から、夏の低山に適した「#7」まで、段階ごとに使用温度の目安を示しています。
そのなかでも夏の高地から冬の低山キャンプまで、一年中使える汎用性の高い「#3」モデルに注目して、機能性の違いを比較検証!
〈比較レビューした6モデル〉
①シームレスダウンハガー800 #3
★今回レビュー→➁ダウンハガー650 #3
③シームレスバロウバッグ #3
④シームレスアルパインバロウバッグ #3
⑤ダウンファミリーバッグ #3
⑥ファミリーバッグ #3
窮屈感なく寝心地よし! コスパも◎
モンベルのほとんどのマミー型シュラフに採用されている“伸びる機構”「スーパースパイラルストレッチシステム」をこのモデルも搭載。
「シームレスダウンハガー800 #3」の伸縮率135%には及ばないものの、伸縮率124%を実現している。
生地が伸縮するのは、生地本来の伸縮性を最大限に引き出すため、繊維を斜め(バイアス状)に配置しているから。さらにステッチに糸ゴムを使用することで、よりストレッチ性を高めている。
これによって、寝ていても窮屈感がなく、無理なく寝返りをうつこともできる。マミー型に慣れていないキャンパーでも、違和感なく快眠することができそうだ。
中綿には650フィルパワーの良質ダウンを採用。内部に隔壁を設けて、ダウンの片寄りと縫い目からの放熱を防ぐ「ボックス構造」で封入しているので、保温性に優れている。
ダウンモデルならではの軽くてフカフカな寝心地のよさとコンパクトになる収納性、そしてコストパフォーマンスのよさを実感できる「ダウンハガー650 #3」。初めてマミー型ダウンを使う人に最適のモデルだ。
ダウンハガー650 #3 製品データ
対応身長:~183cm
快適温度:3℃
使用可能温度:-2℃
収納サイズ:φ15×30cm
重量:720g(スタッフバッグ含む)
価格:2万6400円
ストレッチ性チェック
伸縮率124%の「スーパースパイラルストレッチシステム」を装備。シームレス ダウンハガー800 #3に比べると膝あたりがきつく感じたが、就寝時のストレッチ性は問題なし。
※モデル身長165cm
生地チェック
30デニールのスーパーマルチ・ポリエステル・タフタにはっ水加工を施した生地を使用。ストレッチシステムを備えているので、生地の表面には少しシワ感がある。
ファスナーまわりチェック
中で動いても勝手に開いてしまわないオートマチックロック・ジッパーを採用。ファスナーに沿って、嚙み込みや冷気の侵入を防ぐ中綿入りフラップも装備されている。
注目のポイント
使用中綿は650FPダウン
一般的なダウンよりも良質な650フィルパワーのダウンを中綿に採用。軽量でコンパクトに収納でき、暖かい空気をしっかりと溜める。
フードから冷気の侵入を防ぐ
フードを頭にフィットさせるためのフードアジャスターを装備。これを締めることで、顔まわりから冷気が侵入することを防ぐ。
ファスナーエンドに三角マチを装備
ファスナーエンドに、三角形のマチ「トライアングルガセット」を装備。間違って大きく開いても、生地が裂けることを防いでくれる。
【問】モンベル・カスタマー・サービス
文:牛島義之
写真:佐藤弘樹
協力:PICA富士吉田 https://www.pica-resort.jp/yoshida/
出典:GARVY2022年8月号