【概要】車中泊で快眠するためのアイテムを紹介。耳せん、ノイズキャンセラー、ホワイトノイズマシン、防音素材などの特徴。

車中泊の際、結構気になるのが車外からの「音」。そこで車中泊で快眠するために、防音アイテムを研究。「体で音を遮る」アイテムと、「音を伝えない」アイテムに注目してみた!

体で音を遮るアイテム

耳せん

画像: 耳せん

音を遮断する方法はいろいろとある。なかでも簡単かつ効果的な方法として耳せんを利用する人が多い。

不快な音を、体に入ってくる前に遮断するのだ。人間にとって耳をふさぐという行為は自然なこと。道具として耳せんができたのも、ごく一般的な流れだったのかもしれない。

近年、耳せんは進化を遂げている。密閉性、自然な使用感、遮断する音域など、素材や形状を変えて、様々なニーズに対応できるようになった。

各メーカーも数多くのバリエーションをラインアップしている。未体験の人はぜひ挑戦してみよう。

音を消すデジタルアイテム

環境音をデジタル的に聞こえなくするのがノイズキャンセラー技術だ。ハンズフリーやミュージック用ヘッドフォンに採用されることが多い。

本体に内臓されたマイクで周辺の音を拾い、「逆位相」の音で元の音を軽減する。簡単にいうと、音は波のような形で空気間を伝わるが、その波とは逆の波形を作って、不快音の波を打ち消すという仕組み。

すべての音を遮断するのではなく、狙った音を軽減できるのがポイント。クルマの音など、騒音となる音は遮っても、人の声などは聞こえるので、オフィスなどでも使えるのだ。

近年ではノイズキャンセラー機能のみの商品も出てきて、いろいろなシーンで使えるようになってきた。

画像: 音を消すデジタルアイテム

実際、同ページ担当者が長年愛用してきたキングジムのデジタル耳せん。飛行機や電車の移動で使うことが多く、集中するときに利用している。クルマでの仮眠にも有効だ。スイッチを入れた瞬間の音が消える感覚は驚きのレベル。

騒音から意識をそらす

画像1: 騒音から意識をそらす

川や波の音などを聞いていると、落ちつくことがある。これは周波数が均等な音、すなわちホワイトノイズの影響とも言われている。

ホワイトノイズとはそもそも、ラジオで放送局を受信できない時の「シャー」という音に似ている。集中力をアップさせる効果があると、いろいろな機関で研究されてきた。

波の音なども、一定的な周波数をもっていて、人をいやす効果を発揮している。最近ではこのホワイトノイズを電子的に発生させる機械もあり、比較的安価に入手できるのだ。

画像2: 騒音から意識をそらす

インターネットで「ホワイトノイズマシン」と検索すると、いろいろなタイプがヒットするはず。

小さいスピーカーのような形で、本体にスイッチが並んでいる。ボリューム、タイマー以外に、音を選ぶボタンがあって、周辺の音が気にならなくなる音をセレクト。

入手したマシンにはホワイトノイズ、プロペラ音、自然音などが収録。音を消すのではなく、気にならなくなるとうことなので、実質的な騒音としての音レベルは高くなってしまうことも注意しておこう。

ホワイトノイズは効果あるのか? 深夜のSAで実践調査

画像1: ホワイトノイズは効果あるのか? 深夜のSAで実践調査

いろいろなホワイトノイズマシンが売られていて、その効果に疑問を感じている人も多いだろう。そこで、実際にホワイトノイズマシンを購入して、夜のSAでその実力を検証してきた。

画像2: ホワイトノイズは効果あるのか? 深夜のSAで実践調査

今回手に入れたマシンはUSB電源で稼働するコンパクトなタイプ。大型車スペースの近くにクルマを駐車。外からはエンジン音が聞こえてくる。

マシンのスイッチを入れると、シャーという音が! ボタンを押して音を選んでいると、不思議なことに、エンジン音が気にならなくなる音がヒットする。今回は焚き火の音で仮眠。個人的には効果◎。しかし、全体の音がエンジン音より大きかったのは事実。

音を伝えないアイテム

ウインドウに注目! 窓と壁を工夫すれば外からの音は軽減する!!

空気や物を振動させることで音が伝わる。なので、クルマではボディ全体から車内に音が入ってくるといっていいだろう。

だから、クルマの防音は非常に難しい。ボディ全体に防音素材を張っても、窓からの音は遮ることができないともいえる。

そこで、ウインドウ部分にシェードやカーテンを取り付けることで、音対策をしているユーザーも多いのだ。実際、気になる音が軽減されたと言う声も聞こえてくる。

画像1: ウインドウに注目! 窓と壁を工夫すれば外からの音は軽減する!!

上の写真はアイズの定番商品マルチシェード。断熱効果が高く、プライバシー確保とあわせて、車中泊ユーザーに人気の商品だ。マルチシェードを取り付けることで防音効果もあるというレビューもたくさんみられる。

画像2: ウインドウに注目! 窓と壁を工夫すれば外からの音は軽減する!!

カーテンの生地にはいろいろなタイプがある。遮光はもちろんのこと、断熱、遮音、難燃など。布を選ぶことで遮音カーテンを作成可能だ。しかし、遮音生地は若干重量が増す傾向があるので注意しよう。

一般住宅のカーテンと同じように、断熱、防音効果を期待して、ウインドウ対策も要チェック!

いろいろな防音素材

画像1: いろいろな防音素材

ホームセンターにも遮音・吸音素材というものがたくさんある。建材だが、壁や窓に張ることで、音を軽減する効果が期待できる素材だ。

使う場所や形状で素材を選べば効果的な遮音・吸音効果を発揮する。今回は、いろいろな素材のなかから代表的な数点を紹介しよう。

画像2: いろいろな防音素材

発泡プラスチック系素材のスタイロフォーム。高い断熱効果があるが、防音効果は低い。断熱メインである程度の遮音効果を狙うならいいだろう。

画像3: いろいろな防音素材

吸音硬質フェルトボード。ポリエステル製の繊維を成形して、ボードにしている。壁に張って、音の反響音を防ぐのにちょうどいい。

画像4: いろいろな防音素材

特殊な繊維を編み込んだ防音シート。薄いので、重ねることで効果を高める。スペースの限られた場所での施工にはちょうどいい素材。

画像5: いろいろな防音素材

波状のスポンジ形状を採用したウレタン素材の吸音パット。音を吸収する効果があり、オーディオのスピーカー内部のパーツとしても使われる。

画像6: いろいろな防音素材

しなやかな素材の吸音フェルト。特殊なフェルト材で作られており、音を伝わりにくくする。クルマのパーツでもよく見かける素材だ。

写真、文:渡辺圭史 
出典:カーネル2019年vol.43

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