ハイレベルな室内空間カスタマイズ!レイアウトをチェック!
アメリカで開催されるRVイベントに展示されているモデルは、98%がフルサイズバン。車種的に見てみると90%以上が、メルセデスベンツ・スプリンターバンが占める。
同カテゴリーの車種としては、フォード・トランジットやラム・プロマスターというアメ車勢より、ヨーロッパ生まれのスプリンターバンのほうが、人気があるというからなんともおもしろい。
アメリカでも、輸入車(欧州車)にプレミアム感があるという風潮は少なくとも存在するし、スプリンターバンは機能面でも一歩抜き出ているのかもしれない。
さて、そんなフルサイズバンのカスタマイズで最も気になるのが、インテリアをどんな風にカスタムして、どのくらいの広さを得ているのか? ということ。
その仕様は、まさに十人十色といった感じだが、今回の取材で特に気になった、ハイレベルな仕上がりの車両をチェックしてみた。イベント展示だからということもあるが、3席目以上を設けている車種が意外と多い印象だ。
▲レフトバンクにフルキッチン、奥に固定式のベッドというオーソドックスなレイアウト。
▲フルキッチン+ベッドにコンバージョン可能なリビングダイニングの王道スタイル。収納スペースもたっぷりあり。
▲2列目、3列目シートをレール上の任意の位置に固定できる。乗車定員によって、変更可能なレイアウトとなっている。
▲ある時はフロント、ある時はリアのフロアに差し込み式のテーブルを設置。いろいろな場所にリビングスペースを作り出す。
▲回転式シートならば、室内のレイアウトはさらにバリエーション豊かになる。
▲写真のモデルは、2列目シートを左側面に跳ね上げることができ、広いスペースを作ることも可能。
壁や天井のテクスチャーで雰囲気一変! 個性豊かで作り込まれた室内
室内の壁や天井など、どんな雰囲気のテーマで仕上げているかも、それぞれのクルマの大きな特徴だ。フルサイズバンならある程度の広さと高さがあるので、まるで自宅のインテリアを作り込むような感覚で仕上げている人も少なくない。
壁のテクスチャーはウッドだけでなく、クロスやタイル、壁紙などの工夫を凝らした素材を使用。さらに車内にも、アメリカの最近の家の流行でもあるビーチテイストやボヘミアンスタイルなどを採用。
各メーカーやオーナーが楽しんでクルマを仕上げていることが伝わってくる。さまざまな車内のフィニッシュを見て楽しむことができるのも、こうしたイベントの醍醐味といえるだろう。
▲シートと同じファブリックを壁面にも使ってフィニッシュ。赤とオレンジのストライプがポップな印象を作り出す。
▲ホワイトウッドと葉っぱの壁紙でガーリーなビーチスタイルに。後部スペースはベッドに変更可。
▲異なる木材の種類を使用した凝ったデザインのキャビネットに、壁紙やブラインド付きの窓の組み合わせ。
▲インテリアの素材や色見本をそろえて、カスタマイズの提案をするメーカーも。特に注目は、マップの等高線を彫り込んだデザインをキャビネットに採用したり、
▲異なる形状のタイルやカウンタートップ、グロスフィニッシュのドアなどを使い、まるで自宅のように仕上げている車内もある。
フルサイズバン用インテリアフィットキットも続々
カスタムメーカー・VanLabが提案するのは、車種ごとにデザインされた組み立て式のインテリアキット。
プライウッド(合板)を切り出して製作されるキットで、対象車種は、スプリンター、トランジットのフルサイズバンに加え、シェビー・シティエクスプレスや日産NV200といったミニバン用もラインアップされている。
キットには、キッチンや豊富な収納、そしてベッドも用意されていて、車内に組み込むだけで快適なバンライフがスタートできる。リーズナブルなプライスもうれしい。
▲スライドドアを開いて、車外で追加のテーブルを差し込み使うことができる。これもすべて合板から作られている。
▲高い位置に設定されたベッドの下には、広大な収納スペースが広がる。アウトドアギアをたっぷり詰め込むことも可能。
ユニットパーツが作り出す新コンセプトインテリア
上記のインテリアキットと同じコンセプトの組み立てキットながら、さらにキャビネットやバスルームのユニットを追加できる! それが、vantopiaのインテリアビルドキット。
バリエーションによっては、ベッドを側面に寄せた細い2段ベッドタイプもあり、使い方に合わせたチョイスができるのも同モデルの特徴といえるだろう。
▲天井には、オーバヘッドクローゼットが取り付けられ、デッドスペースを活かした収納能力を備えているのもうれしい。
▲スプリンター、トランジット、プロマスターのハイルーフモデルに限定することで、使いやすい室内空間を実現。
▲ダイネットやシャワー、クローゼット、ベッド、ベンチシートなどのパーツで構成されていることを説明するパネル。